農園通信

22.11.12(金曜日)晴れ時々薄曇、最低温度13度、最高温度21度
 
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これらの野菜達は佐藤自然農園の定番商品となったサラダセットの香味野菜です。
左上から辛し赤水菜・ルッコラ・辛し青水菜・マスタード青・マスタード赤、これらに
水菜・ほうれん草・サラダ小松菜・赤ほうれん草などのベース野菜が加わります。
当農園はベビーリーフは出荷しません。しっかりと大人に成長してから出荷します。
歯ごたえがあり、噛んでいると口の中で溶けていきます。様々な味と香りのハーモニーです。(ベビーリーフは味香りがなく栄養価も低いと考えております)
 
(出荷情報)
来週頃から本格的な秋冬野菜のシーズンが始まり、セロリ・キャベツ・聖護院大根・赤蕪がメニューに加わります。
12月頃からは白菜・白葱・コールラビ芽キャベツ・新じゃが(今年は遅れている)の
出荷を予定しています。
 
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セロリは味香りが濃く、セロリ嫌いの人でも食べれます。葉や根はスープの下味  にすると美味しい。葉は刻んで炒めると炒飯に相性が良い。
キャベツは春キャベツの種類です。柔らかく食感が良い。何より美味しい。
聖護院大根は煮込みに最適。深い味わいをお楽しみください。
 
 
前回の農園通信は草木堆肥の野菜の美味しさや栄養価についてお話
しましたが、今回は野菜の消費者マーケットの側からお話しましょう。
 
(消費者マーケットの現状)
江戸時代から昭和の年代まで都会には八百屋さんがあり、生産者と消費者の間で
美味しい野菜や旬の野菜のハウツーを教えてくれておりました。
近年になり、スーパーマーケットが大型化するにつれ、大量の野菜を捌く必要があり
市場やスーパーは野菜の規格をうるさく言い出しました。特に虫食いの跡が残ったり、曲がった野菜、大きくなりすぎた野菜、希少価値のある野菜など、流通が受け付けなくなり、消費者マーケットから姿を消しました。
それに伴い、野菜の価値は、見た目や形が基準となり、この野菜の栄養価や美味しさは評価の対象にさえならなくなりました。
最近流行の野菜ソムリエの方々が美味しい野菜の見分け方を紹介しているのを良く見ますが、その価値の基準は、例えば、化学肥料・農薬で作られた、又、ハウス栽培で大量に作られた野菜の美味しさの基準であり、全て「流通」が考えた基準ということになります。
農業者はそんなマーケットの変化を受け、できるだけ均一な商品を作る努力と農薬を多投するようにならざるを得なくなりました。
そういった消費者マーケットニーズの中では、有機農業を目指す生産者達は、販売する場を失い(元々ないのですが)実際に消費者の手元には本物の有機野菜は届かない流通市場になっており、「えせ有機野菜」や自称有機野菜が出回るようになったのですが、国もそこには無為無策で只、消費者保護の名目で有機野菜の規約を作ったに過ぎません。(有機農業生産者の育成や保護はどこにもありません)
冒頭で紹介しました当農園の「サラダセット」は流通では受け入れられません。
ビーリーフは規格にはまりますが、様々な野菜をセットした野菜は流通の秤には
該当するものがないのです。
皆様方はこの現実をどのようにお考えでしょうか?
 
(消費者ニーズのささやかな変化)
有機野菜のニーズ調査では実に80%の消費者が有機野菜に興味を持っているとのことですが、これが実は大変でして、「有機野菜でなくっちゃ」と
言われる消費者のもとに本物の有機野菜を配達したとしましょう。
こんなに虫が食べているの?こんなに曲がってしまって商品になるの!
大根の葉は要りませんから持って帰ってください!美味しいけど高いから!なんでごぼうがこんなにひび割れているの!・・・
これが現実です。
あまりに永い間、野菜の価値を「流通」が決めてしまっていたものですから、野菜の価値を見た目や姿でしか評価できないようになり、一生懸命に美味しい野菜を作り続けている生産者の苦労を顧みないようになっております。
もし、スーパーの店頭に傷ついたり、いびつな姿の野菜が高い価格で並んだら、さて、皆様はお買い上げなさるでしょうか?ここに本物の有機野菜を熟知するプロの販売員がいたとしたら、少しは売れるかな?
 
このため、本物の有機野菜を作ろうとした時から、生産者は消費者の啓蒙活動を同時に行わねばならなくなってしまいました。
これが有機市場の現実ですから、中々本物の有機野菜を生産する農業者も現れなくなっております。
一例を紹介しましょう。
2~3haの農地を有し、JAS認定を取得している有機農業者がおります。
(畜糞主体ですが)曲がった胡瓜は無造作に箱に捨ててありますし、大きくなったサニーレタスは全て鋤き込んでしまいます。
何故かと聞くと、商品にならないからと言います。この方は有機流通卸業者へ出荷されており、{流通」が引き取ってくれないからだそうです。
悲しい現実がここにもありました。
 
次回は当農園としてこの現実にどのように立ち向かっているのか?あるいは、どのような方法をとろうとしているのかを書いて見ましょう。
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2番の畑の風景、色とりどりの秋冬野菜達が育っております。
お花畑と違って、様々な緑色が重なり合う風景はとてもきれいです。そうは思いませんか?