農園日誌

30.7.4(水曜日)曇り、時折晴れ間、最高温度33度、最低温度22度

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夕方になると、全員で
トマトの収穫作業に入る。二時間半は要する
今年は、隔日で毎回
40キロ以上のトマトが
採れる。
写真はフルーツトマト。
12列のトマトが5番の畑に育っている。

梅雨時期の湿気による腐りは思いの外少なく、鳥獣による被害も割と少ない。
特にフルーツトマトは一段目すらまだ色づいていない状態で、この量だから、12段以上実を付けるため、一体どのくらい収量があるのか未だ見えない。
いざとなれば,増量で(そのため、かなり割安になる)350名の特定のお客様へ配ることになる。これも定期購入の良いところ(?)

露地トマトを栽培している農園は数少ない。ほとんどがハウス栽培である。
トマトは、雨に弱く、すぐに割れてしまう。
そのため、収穫時期(時間)には決まりがある。雨が降る前に、必ず収穫を終えねばならない。梅雨時期などは、赤く色づいてしまってからでは間に合わない。
薄くピンク色になり始めたら、収穫する。
梅雨が終わる頃には、できるだけ、熟した段階で皆様に届けたいので、もう少し色づいてからの収穫とする。
(ハウス栽培では、市場に出回る4~5日前に、青い段階で収穫となる)

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ピーマン系野菜の初期的支柱立て作業が
ようやく終えた。
ご苦労さん!

これから梅雨が明けると草木堆肥の追肥遣りと畝揚げ(中耕)作業が待っている。

実物は1~2番果が出始める頃、追肥が必要となる。

草木堆肥の場合は、施肥してから2カ月経過した頃、ようやく窒素分を供給し始める。3カ月を過ぎるころには、肥料効果は著しく減退してくる。
そのため、丁度、一番果の収穫時期に、草木堆肥の追肥を遣る。同時に長雨で土が固まり、空気が根元に行き届かなくなるため(酸欠状態)中耕作業により、空気を
根に通わせる必要がある。

この鍬打ち作業が暑い盛り、延々と続くことになる。

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ゴーヤの棚

何やら涼しそうです。
実は本当に涼しいのです。夏の盛り、このゴーヤの棚の中が
農人の避暑地になる。

枝付きの竹を刺し、屋根にも竹を均等に張り付け、蔓が伸びればゴーヤトンネルが完成する。


先日、一通のメールが入る。
あちこちの自然農の農園を回っているとのこと。当農園にも一時的に寄寓したいとの内容であった。
そこで、何があなたの目的(目標)ですか?とお聞きする。
当農園及び当むかし野菜グループは、結いの仕組みによって集団営農(共同作業・共同出荷・共同加工)を行っている。その考え方に共鳴されるのであれば、是非どうぞ!とメールを返す。

回答が即日あった。
個々の農家が独立し、自由に、楽しく農業を行えることを目指しており、貴グループの考え方には共鳴できないので、また縁があれば寄りますとのことであった。

よくいる若者の考え方ではある。
農業で生きていくことはこの若者が考えているように容易いことでは無い。
それぞれが自由に自分の考える農法で、あるいは、作物を生産できたとする。
それでは、そんな農産物を誰が買ってくれるのだろうか?一人で何もかも行うことには、限界がある。巨大の流通の壁や消費者意識(既存の価値観)が立ちはだかってくる。
さらに生産方法も、従って、品質もばらばらの農産物では、より多くの消費者に届けることは難しい。より多くの消費者を抱えていなければ生計は成り立たない。

私自身も組織の中に属することは好きではない。もっと自由にやりたいとの思いはある。組織(ここではグループ)であれば、共同の作業が多くあり、グループの約束事も多く作らなければ、すぐにバラバラになってしまう。
そんな決まりごとの中にも、個々の自由さや楽しみを奪わない暗黙のルールが必要となる。これはかなり難しいことではあるが、それをリードするリーダーの責任と腹の座り具合は半端ではできない。

この若者もやがてそんな社会の壁にぶち当たって気が付くか、挫折していくか、
後者のほうになることが分かっているのが、残念でならない。

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                       露地パプリカ

こんなに立派に育ってきた。やがて赤やら、黄色に色づいてくる。
但、露地ものは、色づく前にその40%以上が腐っていく。
これも水分に弱い作物です。(従って、圧倒的にハウス栽培となる)