農園日誌ー

30.6.27(水曜日)晴れ、最高温度32度、最低温度22度

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             ピーマン系夏野菜の初期的支柱立て

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夏の代表的野菜、ピーマン・パプリカ・ミニパプリカ・黒ピーマン・万願寺及び伏見とうがらし等、7種類のピーマン系野菜。およそ30余畝ある。

日常の作業に追われ、中々に、支柱立てが進まない。そのため、重くなった野菜は
折からの風で倒れてしまっている。
男性スタッフ達(担当となったため)真っ暗になるまで、急ピッチで作業を行っている

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これはセニョリータ(ミニパプリカ)

パプリカの中では、特に甘く美味しい。
今は青いが、熟れると赤・橙・黄の三色がある。
この品種は市場には出回らない。
何故なら、品質は良いが、収量が少なく、
市場では評価を受けないからです。



責任感と言うか、野菜の気持ちが分かり始めたのか、皆、頑張ってくれている。
農園主は、出荷作業(整理発送)から外れて、日中、トマトと茄子の剪定・支柱立て作業を行っている。
中津のお母さんが週3日ほど来てくれて除草作業を行ってくれている。助かる。

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こちらは、除草中の
青瓜の畝。
今年は3畝植え込んでいる。

今では、珍しい野菜となってしまっている。

かっては、瓜の粕漬け
をどこの田舎でも作っていたのだが・・



イメージ 4敷き藁を施し、腐れたり、虫に食われたりすることを防いでいる。

当農園では、粕漬けにするのだが、時には、そのまま出荷することもある。
胡瓜とはまた異なり、もみ込んで酢漬けに
すると夏の食欲の減退するとき、さわやかである。
生食の際は、熟れたものを出荷する。
瓜は熟れるとやや甘くなる。

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トマトの棚

一つのトマトの木から3~4本の枝を伸ばす
枝は、重ならないように、両サイドに二本ずつ、伸ばす。
ほとんどの枝が剪定誘引を繰り返しながら
次第に斜め45度に傾けていく。これも一つの露地トマトならではの技術です。


こうすると、一本の枝が最大5メートルにまで伸ばすことができる。
収量も増えていく。但、露地栽培なので、傷んだり、割れたりするリスクは多い。
採れたトマトのうち、1/3は出荷できない場合もある。
傷んだものは、トマトソースとして、皆様へお届けしている。
露地トマトは、家庭菜園以外では、ほとんど市場には無い。それだけ味香りが高く
希少価値があるものだと自負している。

お客様から「むかしのトマトの味がする」と言っていただけると、救われたような気持になる。理解して頂いたときに、苦労が報われる。

先日当農園に研修に訪れた方から、野菜作りの指導を農協の方からしていただいたと聞く。
例えば、トマトは一本立ちにし、脇芽は全て落とす。こうすると、栽培管理技術が無くてもトマトは栽培できる。最も農協指導はほぼハウス栽培のノウハウではあるが・・
それでは、規格サイズの大きさのトマトはできやすいが、収量は極端に少ない。
私はこのように研修生に伝えた。

「今の農協は、規格サイズと見た目に重きを置く流通商品の量を確保しようとしている。野菜は本来の美味しさや安全性には目がいっていない。品質等は市場流通側が求めていないからです。販売しやすい規格サイズに重きを置いております」
「つまりは、現在の農協は生産者の利益のためにあるのではなく、流通、若しくは農協の利益のためにあります」

「貴方が本当に消費者のために、より品質の良い野菜を作りたいと思うのであれば、農協指導ではなく、美味しく安全な栽培方法及び技術を勉強しなければなりませんね」
「そして、消費者と対面で会話をし続けねばなりません。その道は厳しく険しいものですよ。何故なら、今の消費者は既存流通の野菜の価値観に長い時間をかえて慣らされていっておりますから、その既存の価値観=見てくれや規格サイズと戦わねばなりませんですね」
「さらには、既存の栽培方法ではない自然循環農法の栽培ノウハウや技術を独学で勉強し続けるといった厳しいものです」

おそらくは、この方は、自分の思い描いた農業への道を諦めてしまうかもしれませんが・・・仕方のないことです。

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茄子が育ち始めており、梅雨明けと共に、草木堆肥の追肥遣りと本格的な茄子棚作りをしなければならない。暑い日々が続く中、やることが多過ぎて、段取りよく作業の組み立てをしなければ、この夏は乗り越えられない。