農園日誌ーⅢーむかし野菜の四季

2020.9.2(水)雨後曇り、最高温度34度、最低温度27度

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            カラカラに乾燥した3番の圃場

 

すでに40日以上雨が降っていない乾期の圃場。

ラクターで起こすと土埃が舞い上がり、砂漠となってしまった畑。

台風襲来を心待ちにしていた。

 

2020.9.2 大型台風襲来!

 

大型となった台風9号が通過していった。期待していた雨はわずかで、

畑の表面をぬらす程度。

続いて台風10号が接近している。これはかなりの大型に成長しそうであり、

九州に大きな被害をもたらす可能性が高い。この雨には期待しているが、

直撃を受けると、夏野菜は根こそぎ吹っ飛んでしまう。

農園は風対策に備えて夏野菜の誘引作業と支柱の補強作業を行う。

それでも何とか耐えられる限度は風速20メートルまでであり、それ以上と

なれば、天を仰ぐしか無い。

この時季の台風は、乾季に苦しめられてきた夏野菜にとっては恵の雨となる。

日本の気候は亜熱帯気候に変わりつつあり、雨期と乾期に分かれていくのか

もしれない。

夏期は、台風が近づいて欲しくは無いが、雨は欲しいと言うのが露地栽培

農家の思い。

進路に当たる九州の被害は出来るだけ少なく、恵の雨は欲しいと願うばかり

である。

同時に、カラカラに乾いた大地に浸み込む雨は、種蒔きの時の恵の雨でもある。

台風は日本においては、悪者扱いされてきているが、この台風が無いと、日本

の農業は成り立っていかないのです。

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むらさき茄子が死に貧している 。実はなってはいるも立ち枯れ掛かっている。

雨をもたらしてくれるはずの台風9号は地表の表面をわずかに濡らした程度。

 

夏野菜の支柱誘引などの補強作業と同時に、種蒔きのための土作り(

堆肥撒き・畝作り)を急ピッチで行わねばならない。明日からは忙しくなる。

乾季の夏にずっと耐えてきた人参は、成長が出来ず、細いまま出荷となった

ため、初秋に出荷する予定の人参が無くなった。取り敢えず、3番の圃場に

畝二本分、種を蒔く。

葉物野菜は4番の圃場に続けて、9番(小原農園)に一本、種を蒔くように

指示。7番(竹内農園)には、秋インゲンの直播きを指示。

後は、蕪数種・聖護院大根金時人参・じゃがいもなどの種蒔きがどこまで

できるか。

育苗トレイに種を蒔いたズッキーニ・胡瓜・秋南瓜が徒長しており、蒔き直し

をしなければならないかもしれない。今日帰り際に、男子全員で植え付けの

作戦会議を行う。

夏野菜が余りの乾季にかなり弱ってきており、初秋出荷できる野菜を植え込ん

でいかねば、夏野菜の後が続いていかない。

台風一過、やや涼しくなりそうで、いよいよ秋野菜の種蒔きが本格化してくる

季節を迎える。

 

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乾燥に強いトマト・ピーマン系の一部も、葉っぱは黄色くなり、立ち枯れたものも

目立ち始めている。台風一過の5番の圃場。

 

先週、日曜日開催のマルシェの売上が目標としていた一日50,000円

を超えた。野菜が30,000円菓子・惣菜が20,000円強、微々たる

ものだが、ここにきてようやく地元大分の方々の常連さん達からの支持が得

られ始めたようだ。

今週の日曜日、農園マルシェの日、台風の動向が気になる。

全国に二百数十名の定期購入のお客様がいる。台風の直撃を食らうと、その

方々への野菜配送は一ヶ月以上は止まる。

となれば、農園配送復旧のため、明日からは秋野菜の種蒔きは急がなければ

ならない。

自然野菜を期待して待って居られるお客様を裏切れない。そのプレッシャーは

かなり重い。

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雨を待ちきれず、葉物野菜の種を二列分、蒔いてみたが、サラダ系野菜はこの暑さで全滅

それでも種を蒔かなければ、野菜はできない。この時季はめげずにチャレンジし続けるしか無い。