農園日誌ー早霜の季節

26.10.31(金曜日)曇り、時折小雨、最高温度23度、最低温度14度
 
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 除草・土寄せが完了した7番の畑、じゃがいも・にんにくが畑一面に広がっている
 
 
明日から11月、この時季は早霜の季節。農作物の管理にはご注意くださいの天気予報がいつものように流れる。
今、青々として、成長過程にあるこのじゃがいもも霜が降りると、一斉に萎れてしまい、土の中のじゃがいもも当然に成長が止まってしまう。将に綱渡りの季節となる。
 
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ピーマン系(パプリカ・とうがらし等)
野菜は、今が夏の最後の終わり旬
若しくは、落ち野菜の時季となり、
成長が遅く、小さいままに大人になる
身が絞まり、糖度・旨みも凝縮して真に美味しい。
隣の畑のおばあちゃんが今の時季のピーマンは美味しいね!と・・
 
ところが市場ではこの時季の野菜は
まったくと言って評価されない。
形・サイズが市場の求めているものとは異なり、姿が悪いから・・青臭い走
り旬の野菜が一番なのだろう。
 
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終わり旬から落ち野菜へ
変わる時季。
ずんぐりむっくりの姿。
熟れてきた証の黒ずんだ
色がいかにも美味しそう。
 
焼いてからスープ料理の
具材にしても格別。
これから二三週間でレストランや個人顧客にも送ろうと思っている。
 
最高温度が17~8度、最低温度が10度を下回り始めるこの時季、何時来ても
おかしくないのが早霜。二三回の霜でほぼ全滅してしまう怖さがあるのがこの時季の気候。
そうなると畑から夏の出荷野菜は一掃され、秋野菜に頼るしかなくなる。
今年は、夏に雨が余りにも多く、日照時間が極端に少なく、虫の繁殖が抑えられていたことが、9月になって、大きな災いとなり、畑に大量の害虫の発生を見ることになった。
 
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見事にすだれ状になった
白菜の幼苗。
これはまだ良い方で、姿や芯の部位が残っている。
まだこれ以上幼い時季に
芯や葉をやられると、
野菜はまったくと言って
成長しなくなる。
良く観察すると、芯の部分に若葉の成長の跡が
見られ、これは巻くかどうかは分らないが大人には
なってくれるとは思う。
 
最近の気温低下により、虫の活動が弱くなってき始めている。そのため、芯の部位が成長を始めている。幼虫からさなぎに変わっていくが、土の中で越冬準備に入り始めたのだろう。
温度低下とともに野菜の成長は遅れては来るが、逆に害虫にやられる率は減り、
ようやく秋野菜らしく成長が始まる。
11~12月の気温の低下が緩やかであった場合は、何とか11月末から12月一杯までには何とか大人になってくれることを期待している。
露地栽培での自然の流れの仕組みは、良く出来ている。後は気温及び気候変化次第と言うことになる。これを毎年繰り返し、冷や冷やしながらこの時季を過ごすことになる。真に心臓に悪い。
 
秋冬野菜の種蒔きは虫害との闘いの連続となり、蒔いてはやられ、蒔いてはやられの繰り返し、自然との闘いが今年も行われている。
この気候の変わる秋の時季、即ち端境期を無事に乗り切れば、安定した気候となる寒い冬を迎え、ようやく葉野菜の本格的シーズンとなる。(ビニールトンネルを使う)
 
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晩秋のたそがれ時、育苗ハウスの中で、なれない手つきでポット上げ作業を行う男性陣の面々。
 
日ごろは畑作りを主体に行う男達、珠には良いだろう。
 
写真を向けると、えー!と
花がない風景となった。
 
左に見えるのは、ポット上げ
を待つトレイの中の幼苗達
 
 
育苗トレイの中で芽を出させ、ポットに移し、さらに根を育ててから、定植となる。
この作業が11月一杯まで続くことになる。