農園日誌ー

30.11.28(水曜日)曇り後時雨、最高温度15度、最低温度8度

イメージ 1
                       秋の収穫祭

 11.25.秋最後の日曜日、幼児も含めて総勢60余名のご家族が集まり、収穫体験を催す。大根・セロリ・一本葱・じゃがいも・ピーマン・葉野菜などを収穫した。
冒頭の写真は最後の葉野菜の収穫であったが、2時間があっという間に過ぎ、
ご覧のように、小さい子供さんが大勢来られていたが、皆、飽くこともなく、最後まで集中して、夢中に野菜を収穫していた姿が印象的であった。

イメージ 2親子でじゃがいもを
掘っている。
多くのご家族は、こんな体験などおそらくは初めてであったろう。

じゃがいも堀りの段階では、熱中し始め、
あれするな!これしてはいけない!
などと何かと制約を課されてきた子供さん達の心が、次第に解放されていく。

イメージ 3
おかあさんと一緒。

日頃、何かと忙しく、
つい、子供さんの
こんな夢中になっていく姿をゆっくりと眺めることは少ないであろう

今晩は良い夢を見て
明日からはこの農園体験をいつまでも覚えていてくれることを
願う。

イメージ 4

 最後は、野菜づくしの農園ランチとむかしおやつを腹一杯詰め込んで、お開きとしました。自分たちが収穫した野菜は、お買い上げ頂き、今夜もきっと野菜づくしの
晩ご飯でしょう。
普段野菜嫌いの子供さん達も、驚くほど、野菜を残さず完食してくれました。

「どうだい?」と聞くと、大きな声で「美味しかった」と、その一言でこの収穫体験会は
成功だったと、スタッフ一同、報われた思いでした。

幼稚園の園長さんが、一言、「帰ってくる子供さん達の様子が実に生き生きとして
おり、目が輝いていましたよ」と・・・


イメージ 5

今年は暖冬に恵まれ、野菜達の成長が頗る早く、時間差を設けて種を蒔いた野菜
ではあったが、みな、一斉に大きく育ち始めた。
こうなると喜んでばかりではいられない。
これは、1月獲り、これは2月獲りと決めていた野菜達が一斉に大人になってしまい、その月には出荷する野菜が無い、と言った深刻な状態となってしまうからです。
自然に順が当農園のもっとうではあるが、栽培計画の見直しを迫られている。

 例えば、キャベツであるが、例年、8月盆過ぎにトレイに種を蒔き、9月中旬頃、
定植をする。処が、暑くて雨の多い8~9月初旬であったため、種を蒔いても、みな流れて行ってしまい、ようやく9月初旬頃に順次蒔き直し、10月初旬頃から定植をした。第一陣のキャベツは12月中旬頃、出荷の時期を迎える。
今年は、半月ごとに4回種を蒔き、1月出荷用、2月出荷用としていたが、成長が早く、この分だと、2月以降のキャベツが確保できなくなりそうで、慌てて、今日、第5陣の種を蒔いた。

イメージ 6

 育苗トレイに、約220粒ほどのキャベツの種を蒔く。土は畑の土を使う。
これは、買ってきた土で育てると、定植した際に、拒否反応が出ることもあり、
やはり母なる畑の土を使って育てる方が良い。母乳と同じですね。

イメージ 7

板で、しっかりと押さえ込み、土に埋め込むようにする。そうしないと、水を遣った際に、種が流れてしまう。

イメージ 8

              しっかりと押さえ込んだ育苗トレイ

イメージ 9

その上に、篩いで肌理の細かい土を作り、目土をかける。
さらに板などで、しっかりと押さえ込む。

イメージ 10

冬に入るため、電熱線の入ったカバーの上に置き、水遣りを行う。
4~5日程度で、発芽してくれる。
上の写真は、第四陣のキャベツの幼苗。

当農園では、低窒素栽培であるため、定植する前には、充分に根を張らせて置かねばならない。そのため、育苗トレイで3~4週間ほど育ててからポットに揚げる。
さらに、1~2週間程経過したら、定植する。
冬期の場合は、さらに2~3カ月ほどで、ようやく出荷の時季を迎える。

化学肥料や畜糞で育てると、露地栽培であっても、種を蒔いてから2.5ヶ月ほどで
出荷が可能(冬期)となるのに比べて、自然循環農業では、3~4カ月を要することになる。
その分、土壌のミネラル分などを吸収し、美味しく、栄養価の高い野菜となる。
12月は引き続き、暖冬傾向がようだが、年が明けると、厳しい寒がやってくるのだろうか。