農園日誌-こんばんは

26.8.20(水曜日)曇り、最高温度31度、最低温度26度
 
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               冬の風物詩が夏にやってきた!!
 
初めまして、野菜のお陰でアトピーが治った農園主の次女です。
研修生の二人で終わりかと思っていましたが、白羽の矢が当たってしまいました。
 
10月で3歳になる長女と、先日5ヶ月を迎えたばかりの次女の母、
また、農園では看板娘(?)として、日々、野菜達と向き合っております。
と言いましても、乳児を抱えての農作業にも限界があり、一緒に働く皆に
甘えながらの状態です。「そうだ!そうだ!」との声が聞こえてきそう・・・。
農園主の背中を見ながら汗を流して頑張っている男性スタッフ(研修生)には
頭が下がります。
 
今回、このブログを書くにあたって、さて、何について書いていけばいいのか、
かなり悩ませていただきました。
農園主のように専門的であったり、今日はあれをした、これをしたと言える程、
今日は働いたぞー!とも言えないもので・・・。
なので、今回は、農園主とも、研修生とも違う、一人の働く主婦としての目線から、
書いていきたいと思います。
 
男性陣の朝は早く、毎朝5時半頃起床。主人を送り出すと同時に次女が起床。
お世話をしつつ、長女を起こし、着替え、朝ごはん、保育園に連れて行き、
ようやく、畑に出勤。(農業者としては、失格ですね)
農作業を終えて、家に帰ってからが、戦場です!!
働くお母さんなら誰もがしている事ですよね。
 
時々考えます。
私のしている事って、たいした事ないなぁと。
一般企業に勤めている方たちから見れば、それくらいでヒーヒー言ってんじゃない!と叱られそう。
 
畑の子供達は、畑の皆で育ててきました。
初めての育児、期待よりも不安が大きかった私に気がついた母の言葉、
「赤ちゃん、皆で育てていこうね」
救われました。今でも、ずっと心に残る言葉です。
毎日のように、嫌なニュースが流れるこの時代、
こんな幸せな育てられ方をしている子供達、親達は、どのくらいいるのでしょう。
育児が辛いとき、ひょいっと手を差し伸べてくれる、両親、兄、姉。もちろん、主人も。
緑に囲まれ、気持ちの良い風、綺麗な空気、微生物いっぱいの土。
昔ながら、田舎ならではの土地で育つ、逞しい我が子。
私は、幸せ者ですね。
 
恩返し!なんてできないけれど、もう少し次女が大きくなったら、
母に任せて(?)、農作業、頑張ります!!
また書く機会があった時は、作業の報告ができるといいな!
お付き合いいただき、ありがとうございました。
 
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二回目の 土寄せが終わった一本葱の畑(五番)、早ければ9月頃から出荷となる
左はやや成長が遅れているオクラ。
蒸し暑い夏が今年の特徴のようだ。この土寄せ作業が終われば、とりあえず、夏
の急ぎの作業は目処が立ち、夏野菜の剪定・誘引作業、秋野菜の種蒔きと、作業
は続くが、たとえ一時ではあるが、ゆっくりとしたい。この暑苦しさでは、夏作業は
倒れないことを旨とすべし。
研修生達は、初めてこの夏の苦しさを体感している。
自然循環農法、即ち、露地栽培の野菜作りはとにかく手作業が多く、労力の塊り
となる。この夏を乗り切れると一段と逞しくなって行く。
この苦しさの中で、モチベーションを維持していくには、やはり少しの休息も必要ではあるが、むしろ、この野菜達を食べて頂いている人達の「美味しかったよ」の一言
に勝るものは無い。
これからは多くの消費者に直接接しさせることを考えていきたい。
 
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セニョリータ(ミニパプリカ)
赤く色付き始めている。
赤・黄・橙の三色がある。
 
今年はレストランばかりではなく、個人の方達にも
送りたい。
そう考えて作付けを行った
 
心配なのは、この雨と
湿気で葉落ち・実の腐り
が発生し始めていること
 
 
 
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金時生姜
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
土の中で恥ずかしそうに赤く色付いている。9月初旬頃には第一回目の出荷を
行う予定。今年は雨が多かったせいだろう、特に色付きが良い。
今では当農園の晩夏の顔となっている。
 
今年の夏頃、お試しセットを申し込まれた方は、例年に無く、珍しく多かった。
ところが、その反応が極めて悪く、継続に至った方はわずか数人といった少なさ。
今までは、継続率が98%と高かったが、これはどうしたことか?と調べてみると
なるほど、と言っては失礼だが、地元大分を含めて九州の方が多かった。
継続率98%の高さは、今まで関東のお客様が主体となっていたことによる。
 
お試しセット申し込みにあたり、必ず、今までの有機野菜のご経験をお聞きする。
その中で見えてくることは、関東の方々よりの申し込みは、様々な処から、有機野菜なるものを試してみて、その多くの方々は疑問に思われ、終着駅として、当農園に
辿り着いたようだ。
 
その疑問の内容は以下の通り、
 
「何故こんなに野菜がきれいなの!」
有機野菜なのにどうして美味しくないの!」
「畜糞の臭いがして嫌です」
「味がまったくしないし香りもない}
「スーパーのものより、多少は肉厚ですが、物足りない」
「同じ野菜ばかり続き、嫌になった」
「美味しさがないのにどうしてこんなに値段が高いの!」
 
などなどでした。
 
反対にむかし野菜をご体感された方々の反応は以下の通り、
 
「箱を皆で開けてみたら、皆わー!と言ってました」
ー見てくれは悪いのですが、その色合いと存在感に感動したとのことでしたー
 
「子供が何故か良く食べてくれてうれしい」
ー今までは野菜嫌いだったようで、知らん顔してただ塩胡椒だけで炒めて出して
 いたら、二人でぺろっと食べていましたー
 
「味香りが濃くって主人はこれは一体どうしたの!と聞いてきました。うれしい!」
ーこの奥様は野菜を食べないご主人に困っていたようだー
 
「箱を開けて、食べてみて、今まで求めてきたものにようやく辿りつきました」
ーこの方は、今まで数件の処と取引をしてみたようだー
 
そして、一様に感謝の言葉を頂きました。うれしいことは、皆様のご努力に敬意を
表しますという言葉が副えられていたこと。
 
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青とうがらし
 
植え込み時期が遅れ、
成長がかなり遅くなって
います。
この種は佐賀県の海岸で
露天販売をしていた
おばあちゃんから購った
もの。今から12年前です。
辛味は強く、香りが高い
のが特徴。そうめんなどに
一粒切って入れるだけで
素麺の味が変わります。
 
九州などの地方では、簡単に野菜が手に入るし、とにかく安い野菜が溢れている
安全で安心して食べられる美味しい野菜という定義や概念が希薄になっており、
今一関心が薄い。
何より美味しく安全な野菜への渇望がなく、やはり恵まれすぎているのかもしれないし、化学物質に溢れた食品への疑問を抱く方が少ないのが悲しい現実かもしれない。同じ現象が飲食店でも起こっている。そこを支えているのは消費者ですから。
ただ単に地域は所得レベルが低いからと言う事は当たらないように思える。
むかし野菜は、それを望んでいる方々に愛しんでくだされば、良いと割り切って
頑張るしかない、と言うのであれば、簡単ではあるが、
これからも、美味しく栄養価の高い野菜(これは安全・安心と同義語)の普及啓発
の活動は続けていく意思は、若い農人達に受け継がれていって欲しいと願う。