農園日誌ー大寒

26.1.21(火曜日)曇り時々晴間、最高温度6度、最低温度0度
 
 
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昨日は大寒。流石に寒い。
それでも確実に春の足音が近づいてくる。日照時間が長くなり、野菜達の一部は
すでに春を感じているようだ。葉野菜は莟の芽を持ち始めているものも出始める。
根菜類は日照時間が長くなるにつれ、地温が徐々に上がってくるのか、やや肥大
を始めたような気もする。もう少しで待望の春がやってくる。
 
イメージ 2二番の畑では、各種えんどう豆
に笹の手をする。
これから二週間は一年の中で
一番寒い日々を迎える。
 
早めに笹の手をすると、霜が
直接降り難くなり、豆の根を
保護してくれる。
そうすると、暖かくなる頃には
早く成長してくれる。
 
寒風吹き荒れる中で竹の切り
出しと支柱立てを行う。
 
女性陣は、ハウス内で高菜漬け作業。あまりの寒さに今日は5時半に家路に就く。
 
先日、大分県杵築市と京都で新規営農を営む二夫婦の方々が農園見学に
訪れた。どうやらホームページを見られて関心を持たれた模様。
話を聞いてみると、二人とも京都にて自然農を教えてもらったようだ。
約三時間ほどの農場見学と草木堆肥での農法について説明を行う。
春菊と蕪やハーブの試食を行ってもらう。その味の深みや香りの強さ・食感に
驚いていた。流石に農業を心出すだけにそのあたりは敏感なようだ。
彼らには野菜作りだけではなく、ターゲット戦略やコミュニケーション戦略などの
マーケティング的な考え方を教える。やる以上は成功してもらいたい。
自然農の欠点と畜糞による有機農業の欠点も教え、より美味しい野菜作りを目指
してもらいたい。
 
(自然農の問題点)
今や様々な自然農の考え方があるが、その基本とするものは脱アンモニアであり、
持ち込まない、持ち出さないということかな?
本物の自然農は全て自然に任せるため、当然に露地栽培・無施設栽培となる。
これは畑作の場合、一番に問題となるのは、ミネラル分欠乏症であり、永年に亘り
同じ土地で畑作を行うと、野菜収穫による土地からのミネラル搾取となり、野菜の
成長が厳しくなることと、香りや旨みが乏しくなることにある。(=栄養価が乏しい)
 
(畜糞主体の有機農業)
この問題点は、土壌が燐酸過多・アンモニア過多となり、塩基濃度が上がり、
浸透圧の関係で、野菜の成長がいびつになってしまうし、病気や病原菌が発生
し易い土壌になっていくこと。
さらに畜糞堆肥や肥料により、高窒素土壌になり、有機肥料の化学肥料化と言った
問題が出てくる。気をつけなければいけないことは、家畜飼料に含まれる化学物質
抗生物質が大量に畑に施肥されることになると、土壌中の微生物の発育が阻害
されるに留まらず、子虫・微生物・放線菌などが織り成す生態系がいびつになり、
自然循環作用が失われていくことに繋がってしまう恐れがある。
そうなると、土壌消毒や農薬が必要な土地になってしまうことになってしまう。
特定の細菌が異常に繁殖してしまう恐れもでてくる。
 
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トンネルの中で春を待つ
ほうれん草。
今までは実にゆっくりと
成長してきたが、大寒を過ぎ
やや暖かくなる二月中旬頃
になると、一気に成長を
始める。もう少しだ頑張れ!
 
今週の木曜日からやや暖かい日が続く模様。
そうなると一斉にトンネルを剥ぐり、太陽と寒に当てて
やる。
 
 
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11月終わりにに定植した
レタス系野菜達。
 
実に辛抱強く耐えている。
中にはトンネルから落ちた
水滴が葉に落ち、寒に
当たり、凍結し、腐るように
溶けていくものも出る。
 
この中では生き残りのドラ
マが繰り広げられている。
これも二月中旬頃には
出荷ができそう。
若し、生き残っていれば・・・
 
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                 春よ来い!早く来い!蠟梅の莟