農園日誌ー未だ寒し

26.1.28(火曜日)曇り、時折晴間、最高温度9度、最低温度ー1度
 
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                     久住山樹氷
 
もう少しで立春。春が待ち遠しい毎日。寒暖差があり、風邪を引きやすい気候。
来週からは少し三寒四温の気候になり始めているようだ。
そうなると野菜の成長も早くなる。その代わり、気温のめまぐるしい変化にトンネル
を剥ぐ、閉めるの回数が増えて、俄然忙しくなる。
 
イメージ 2右の畝は来週から出荷予定の
小松菜・味美菜。
左は現在出荷中の小松菜などの畝。間引き出荷も終わりに
近づいている。
1~2週間後には撤去して
次の春野菜の種を蒔く。
暖かい日が2,3日続いた
先週一斉にトンネルを剥いだ
左側の小松菜は完熟野菜
そのため、やや痛みが出ている
右側のものはまだ成長している
ために元気が良い。
 
ある程度育った野菜はこの時季、トンネルを剥ぎ、寒に晒すことによって痛みは
するが、糖質が出てきて美味しくなる。
 
※葉茎に蓄えられたデンプン・炭水化物を、凍死の危機に晒されると分解して
  糖質やビタミンに変換してエネルギーとし、生き残ろうとする生理現象。
  完熟と同じ機能。
 
草木堆肥で育った野菜は、完熟野菜で出荷することと決めており、成長途上の
野菜は、元気がよく見た目は良いが、味が乗らず青臭く、栄養価が乏しい。
写真で見れば違いがはっきりとしており分りやすい。
 
化学肥料や畜糞中心の野菜は土壌に窒素分が多く、完熟し難いし、成長途上で
出荷する。勿論、流通では見た目重視であり、そのようにせざるを得ないのだが・・・
 
冬場は野菜の成長が極端に遅くなり、端境期を作れない当農園では、同じ野菜を
ずらしながら、最低五段階の種蒔きを行う。
 
左側は第2段階のサラダ蕪の畝       右側は第3段階のサラダ蕪の畝
 
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イメージ 4完熟野菜とはほど遠いため、虫食いは別にして葉の色が若いほど薄くきれい。
 
ところが、気温が上昇して、日照時間が長くなり始めると、遅く植えた苗の成長が
追いつき始め、出荷時季(完熟期)が重なってきて、苦心の時間差植えが意味を
無くしてしまう事がしばしば。
 
その際は、トンネルを懸けたり、外したりして、野菜の成長を早めたり、遅らせたり、
野菜を騙すことにしているが、うまく騙されない野菜も出てくる。真に難しい。
何年やっても野菜作りは難しい。
 
新人の若い二人に収穫作業を教えているが、どの畝をどの程度間引き出荷する
のか?野菜の生理や自然条件の変化、季節季節での収穫の違い等々、収穫が
出来るようになったら、一人前ということになるほど、野菜の見極めは難しい。
特にこの自然循環農法での野菜では格別のことで完熟期の見極めは、慣行農法とは明確に違う。(そもそも慣行農法では完熟=適期逸する=出荷不能と同義語と
なる)
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            成長がやや遅れた芽キャベツの畝(五番の畑)