農園日誌ー新しい堆肥場

25.8.3(土曜日)晴れ、時折曇り、最高温度36度、最低温度29度
 
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                      新しい堆肥場
 
この夏から手狭になった堆肥場を新たに借り受け、早速、剪定枝破砕作業・
堆肥作りを行う。真夏の堆肥作りの作業はまさしく消耗戦となる。秋作の野菜の
ためにはどうしても今作らねばならない。
 
そうした中、約一ヵ年ほど、研修にきていた青年がついにリタイヤしてしまう。
いままで一生懸命に研修を積んできたが、この夏が乗り越えられなくなってしま
ったようだ。炎天下の剪定枝の破砕作業ではついに座り込んでしまう。
確かに、この農法は過酷な作業を伴う。
他の有機農法と一番異なるのはこの堆肥作り作業。重労働だ。
畜糞や米糠油粕などを発酵させるだけなら、簡単な作業のだが、堆肥の原料の
調達からしなければならない。草を刈り取り、それを軽トラックに積み込む草集め、
造園会社から持ち込まれた剪定枝を破砕し、葉と選り分け、ストックしていく。
さらに草を約半反ほどの広さ(一回分)に均等に広げ、牛糞・葉や破砕屑と重ねて
いく作業を経て、トラクターで混ぜ合わせ、タイヤショベルで高さ2メートルまで
積み上げる。
出来上がれば、畑に草木堆肥を均一に撒き、鋤き込む。鍬で畝上げ作業後、種蒔
きや植え込み作業となる。これが毎日延々と続く日常作業の繰り返しとなる。
 
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大豆の種蒔き後、約5日
ほどで、この炎天下、豆の芽吹きが始まる。
1~2割が途中で消えて
しまう。生き残ったもののみが大豆となる。
蒔く時期も早すぎると、
葉のみ育ち、肥料過多でも
豆つきが悪くなり、遅すぎると、成長不良となる。
意外と難しい。
 
 
 
それ以外にも、露地栽培という過酷な条件は人間にとっても過酷な作業を伴う。
美味しく栄養価の高い野菜作りはそれらの苦労と努力や創意工夫によって
成り立っていることを改めて思い知らされるlこととなった。
この青年は彼なりに頑張ったと思う。だれもこれを責められない。只、残念です。
それと月並みな言葉しか出てはこないが、美味しい野菜を作る情熱と探究心と
何より、強い精神力が求められるのかもしれない。
 
一昨日64歳の誕生日を迎える。腰は元々悪いが、最近は足に来ることが多く
なってきた。立ったり座ったりのヒンズースクワットの回数はだれにも負けない。
それでも、若い人を失うのはさすがに堪える。
娘婿がこの一ヶ月、農業を目指してというより、造船不況の影響で、現職を残念し
人から一人前に認められる仕事人を目指して新たに加わっている。
さらに月の半分程度ですが、もう一人の青年(40代ですが)も一緒に頑張って
くれている。
どうやら共通しているのは、社会の中における自己の存在感を求めているようだ。
その意地がなければ、こんな過酷な農法は続けられない。頑張れ!と
言のエールをその背中に送る。
 
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フルーツトマトがようやく
下中段に色付き始める。
 
雨が無い中、トマトだけ
は頑張って美味しい実を
付けてくれる。
 
今年のトマトは例年以上
に美味しい。
 
この剪定・誘引作業が
炎天下のきつい作業と
なる。