農園日誌ー行く秋

24.11.4(日曜日)曇りのち雨、最高温度20度、最低温度9度
 
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 辛し水菜の赤、ひときわ畑の中で目を引く 寒くなってからの葉野菜の色は格別
 
畑から、一つ、また、一つ竹の支柱が消えていく。夏野菜の撤去の後に、秋冬野菜の種を蒔いていく。
今まで、暑くて、蒸れや虫害により、葉野菜の種蒔きが難しいと思っていたら、急に
寒くなり始め、涼しさを感じる暇も無く、もう冬が来ている。そんな畑の風情。
 
イメージ 2芽掻きを終えたセロリ
(セロリは横に張り出した芽や
茎を掻きこんでやり、中心を
伸ばしてやる)
 
隣は余りの寒さに成長不足が
懸念され、トンネルに覆われた
セロリ。
 
去年の今頃は、出荷前の姿
だったセロリがまだこの状態。
今年もやはり秋が短く過ぎていく
 
畑は、今、冬野菜(キャベツ・ブロッコリー・ほうれん草・大根・蕪類など)の種蒔きや植え込みが急ピッチで進んでいる。そのため、毎日どこか夏野菜を撤去し、秋・冬
野菜用の畝作りに忙しい。ゆっくりと風邪を治している暇など無い。
気温が10度を下回らないうちに、少しでも多くの秋冬野菜の種を蒔き、発芽させて
おかねば、冬の野菜は育たない。その後、11月末頃には畑一面が白の世界に覆われる(ビニールトンネル)
 
一昨日、県の振興局の方に付き添われて、農業希望者が二名ほど、農園を訪れる
農業大学の研修生だそうだ。話をしてみると、どうも農業を頭で考えておられるようで、実践は遠い世界のように感じられる。
 
農業を心出す場合、大きく分けて二通りあり、農作物を1~2種類に特化し、農協に
属するか、流通や市場へ直接出荷するか、直接販売所への持ち込みを行うか。
このいずれも、農産物の価値判断基準は規格サイズか見栄えにならざるを得ない。
これを私は「一般市場の流通価値基準」と言っている。有機マーケットも例外ではなくなっている。
 
どうしても品質(その判断基準は市場では定着化してはいない)にこだわろうとすると、何が品質なのかを問わねばならなくなるし、その品質を理解してくれるお客、
つまりは直接生産者が消費者へ訴えることしかできない。これを直接販売と言う。
当農園はこちらのコミュニケーション(販売)方法を採用している。
 
かれらはさて、どちらの方法を考えているのか?はたまた何も考えていないのかもしれない。農業者育成を考えれば考えるほどに暗くならざるを得ない。
 
イメージ 3紅蕪、まだまだレストランにも出荷
されていない。
今年も秋が短くいずれも成長不足
つい野菜に頑張れと言ってしまう。
これも思うに任せない自然に対するあせりからか。
 
おそらく成長し始めたら一気に
多くの秋野菜が出荷時季を迎えてしまうことになりそうだ。それはそれで
困ってしまうが・・・
 
イメージ 4立派に美味しく育った一本葱
残念なのは、ここまで大きく育つまで
待てずに出荷しており、残り少なく
なっていること(例年通りの状況)
真の旬は12月以降なのに・・
 
二月に種を蒔き、5月に定植し、
長い暑い夏を必死に耐え凌いだ
もののみがようやく出荷時季を
迎える。それまでに虫害や蒸れに
やられ、多くの仲間達が倒れていく
 
(最近のお客様の声)
 
「今まではケチャップやマヨネーズ・ドレッシングで濃く味を付けて食べていたのが、最近は薄味で食べるようになりました。あまり濃い味付けはなんだか申し訳ない
ような気になりまして、美味しいです。高菜漬も嫌いだったのですが、佐藤さんところのは美味しくて、漬物は何でももっと欲しいです」
 
ーすみません。素材が確保できず、今が精一杯ですが、頑張りますー
 
「佐藤さんとこの野菜のお陰で、すっかり手抜き料理が増えました。楽をさせて頂いております。家族全員喜んではおります。美味しいと」
 
ー我が家も毎日手抜き料理のオンパレードです。こちらは忙しい日常のせいか?-
 
「普段食べない食材が入っており、我が家の食卓は急にイタリアンになりました。
バジルとトマトや茄子の料理が楽しいです」
 
ー当農園のレストランメニュー(野菜ですが)が個人の食卓にも届くようになって久しいですが、料理のレパートリーが増えてご家族が喜ぶ姿が微笑ましいですー
 
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子供が踏みそうになって見つけた
高山植物、リンドウの一種かな
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