農園日誌ー

30.10.31(水曜日)曇り、最高温度20度、最低温度11度

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                      玉葱の初植え

 秋も本番、年間4万本の玉葱の植え付けが始まった。
先ずは極早生品種4千本から。むかし野菜の邑のコアメンバーである後藤農園(佐藤自然農園の研修卒業後)の圃場から始まった。
畝作りから始まって植え付けまで、邑のメンバー総出(結いの仕組み)による共同作業となる。

イメージ 29番の圃場(後藤農園
の小松菜と味美菜
(草木堆肥歴4年目)

9月初旬頃の種蒔き
秋らしい秋の到来により、思いの他、順調に
育っている。

畝が広く欲張って7条
植えにしている。
今までで初めて。



イメージ 3こちらは青梗菜。

5条植えが葉物野菜の定番の植え方。
現在は、佐藤自然農園の3番の圃場の
葉野菜を出荷中であるが、来来週頃からはこの9番の畑の葉野菜の出荷となる。

定期購入のお客様には、ほうれん草・ニラ
なども含めて二種類の葉物を届けたい。

そのためには、この時季、ほぼ二週間の間隔で一畝ずつ、種を蒔いて行かねばならない。難しいのは、12月末から2月の初旬頃までの極寒ともなると、成長がほぼ止まってしまう。
冬期になると、織布のベタ掛けやビニールトンネルを掛けて、成長スピードを調整してやらねばならない。最高温度が15度を切り、最低温度が8度を切り始めると、ビニールトンネルの出番となる。
それはそれで、全面、白いビニールトンネルの世界となり、ある意味で美しい冬の
風景となる。

これから、農園は、葉物野菜や大根類・蕪類・白菜キャベツなどの巻物系、そして、人参・セロリなどのセリ科などの野菜で覆われてくる。
私は、グリーン・白系・赤系などの様々な色合いの野菜で覆われた秋の農園の風景が好きで、しばし見とれることもある。

イメージ 42番の圃場

左から二番手のセロリ・芽キャベツ・人参
・インゲン豆。

除草作業を終え、厳しい冬の季節風に備えて畝揚げも終えた静寂な秋の畑の風景。





 むかし野菜の邑では、11月の終わり頃、農園での直接販売を始めるにあたり、
近在の地域の方々へ、知らしめるために、若いスタッフ達で、邑のホームページの改定作業・ちらしの作成を行っている。
取り敢えず、子育て世代のご家庭に向けて収穫体験・農園のおやつ体験などのイベントを企画している。

これからの農業を担う若いスタッフ達は、今までは、すでに出来上がった農園やお客様とのコミュニケーション(販売の仕組み)に慣れている。
自らの企画やアイデアで、マーケットを開拓したことはない。
ここでは、絶え間ない商品開発・お客様とのコミュニケーション・草木堆肥のみ使った自然循環農法の市場への啓発啓蒙活動をし続けていかねばならない。
さらに、難しい百種類以上の露地栽培農産物の生産計画及び管理を行い続けねばならない。

当農園は、今では希少価値となっている、自然循環農業・露地栽培・むかし健康であった時代の保存食(漬物・味噌・むかしおやつ)をはじめ、自然農による穀類などの加工品作りなど、後の世に繋いでいかねばならない日本の食文化の継承活動をテーマとして掲げている。

これらの活動が、あるいは、商品が今の時代の人達に如何にして知ってもらうのか?受け入れてもらえるのか?さらには、地域農業の再興に取り組むことなど、
あまりにも大きな課題というか、テーマを彼ら若い世代に託していかねばならない。

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それらを受け継いでいってもらうには、農園主は鬼にならなければならないのかもしれないが、果たして、耐えることを教えられていない現在の若者たちに通じるのか?
これからがいよいよ本番となるのかもしれない。

屈託のない子供たちの笑顔が、いつまでも続いてくれることを願う。