農園日誌ー

30.9.6(木曜日)曇り、最高温度33度、最低温度25度

イメージ 1
                  秋野菜の植え付け始まる

 秋作のため、空けていた二番の圃場。
草木堆肥を降り、畝立てを終え、写真は秋インゲン豆を定植しているところ。

イメージ 2
ここには、人参・セロリ・芽キャベツ・白菜などを植える予定にしている。
二番の畑は草木堆肥歴(土作り歴)、17年の圃場であり、最高の味香り・食感を得られるため、特別に美味しさが際立つ作柄が選ばれる。




イメージ 3
ここは3番の圃場。
草木堆肥歴15年
傾斜の関係から、東西に畝立てを行っている
水捌けを考慮している

8月末頃に種を蒔いた
サラダセット・小松菜の畝。比較的背丈の低い野菜を植えている。
まだまだ暑い9月初旬
無事に育ってくれることを祈る。
これを試し植えと言う。

この圃場に今日、紫大根・赤大根・蕪類4種の種を蒔いた。うまく育つと、11月初旬頃には初出荷となる。
発芽の瞬間は、いつもの事ながら、小さな感動があり、楽しくなると同時に、心配が尽きない。

9月はこれから、にんにく・エシャロット・島らっきょ・わけぎなどの種蒔きが始まり、
ほうれん草・小松菜・青梗菜・サラダセット・白菜・キャベツ類などの葉物類と大根系等を二週間おきに種蒔き作業が待っている。これが11月下旬頃まで続く。
10月末頃から11月にかけては、茄子・ピーマン類・パプリカなどの夏野菜撤去作業と並行して行うなど、一年で最も忙しいシーズンとなる。
夏の酷暑に痛めつけられた農人の体や気力を回復させながら、この季節を乗り切らせなければならない。



イメージ 4
胡瓜・瓜などを撤去した後に、草木堆肥を振っているところ。

土作りのためには、
堆肥と並行して、焼き灰・蛎殻・苦土石灰を降り、土壌の中和作業と同時に、ミネラル補給も行う。




 面白い物で、今まで余りの暑さに陰を潜めていた害虫達も、秋の気配を感じた途端に、またぞろ、顔を出し始めており、葉っぱの表面にびっしりと張り付いている。
害虫との闘いが始まる季節にもなった。種を蒔き芽吹いたばかりの幼子を守ってやらねば、お客様に出荷する野菜は無くなる。これも涼しくなったと喜んでばかりはおれない農園の実態です。
有機無農薬・自然農とばかり連呼する安全志向の消費者には、少しでも安全で美味しい野菜作りを目指している農業者の置かれている現実は分かってもらえないのかもしれない。

最近、パソコンの中に、多くの農園がホームページを開き、自己のPRを行っている。
良く読み込んでみると、このような消費者に向けてかなり無理をした、と言うか、消費者志向に合わせるべく、現実的では無い無農薬野菜を歌っている。
それらを読めば読むほど、消費者と少なくとも安全で美味しい野菜作りを目指している生産者との直接の会話の必要性を感じてしまう。
農業現場の現実とその苦労や、対応策などを知らしめるコミュニティがそれです。
特に欧州では、生産者と消費者が常に向き合っている姿が見られる。

近々、むかし野菜の邑では、農園での直接販売と体験会(セミナー)などを併用しながらの対話方法の模索を検討しようと考えている。