農園日誌ー

30.11.14 晴れ、最高温度22度、最低温度12度

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                        岡城にて

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今年は、久しぶりに
秋らしい秋が来て、
野菜も紅葉も、野山もきれいな景色が拡がっている。

地球温暖化の警鐘が鳴らされても、米国・中国・ロシアなどの大国の為政者は、自国の利ばかり追求している


これは、権力を持つ者ばかりのせいではない。
それを是認している国民が、自分の利のみ欲しがっているからでもある。
時の権力者は国民の欲の鏡に過ぎない、と思うのだが・・・

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       11.1.の5番の圃場、蕪等の種を蒔いて、二週間ほどの風景

ここまでは、中々に大きくは育たない。根を張り終えるまでは、目立った成長は見られない。

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      11.14.の5番の圃場、種を蒔いてから丁度、一か月経過した風景

草木堆肥施肥後、その日に種を蒔いた。一か月経過すると、急に大きく動き出す。
これが草木堆肥の特性。
隣のカリフラワーも大きく育ってきている。

化学肥料(若しくは、畜糞)施肥した畑では、最初から急激に成長する。
化学肥料等は窒素過多になり易く、根や基部はなどの土台部分は弱いまま成長する。
土壌の栄養価(ミネラル分も含めて)を捉え切れていないため、同じ野菜なのに、
どうしても栄養価は見劣りしてしまう。

※成長を促すのは土壌の窒素分です。

イメージ 55番の圃場に、玉葱を
定植している処。

年間12万本植えるのに、ここまでに、
約4万本を植えてきた。
まだまだ12月の初旬頃まで玉葱植えは続く

圃場の確保は容易ではなく、この時季、農園主を大いに悩ます。


玉葱やじゃがいもは如何に自然循環農法でも、価格は労苦に見合ったものではない。これらは、家庭では必需品であり、定番野菜である。
どうしても価格は抑え気味にするしかない。(慣行野菜よりやや高めか同額としている)

仲間の一人から、こんな苦情が寄せられたことがあった。
玉葱やじゃがいもは価格が低過ぎるから、他の野菜を植えたいのだが・・と。
その時、このように答えた。

むかし野菜の邑は、それに価値観を見出していただいておられるお客様(仲間達)のために、皆、頑張っている。
価値感を同じくする方々のご家庭の定番野菜の消費量は多い。
故に、仲間たちの健康を守ると同時に、家計支出も守らねばならない。
それが我々の自負心であり、だから、きつい労働にも耐えられる。
このような農業では、欲のみでは続けていくことはできない。その自負心こそが支えとなっている。

分かってもらえたようだ。

農園は、今、次の世代へのバトンタッチの時期に来ている。
当農園で働いている若いスタッフ達(皆、独立した農業者です)は、他の農園に行けば、皆、同世代の若者と比較しても、その頑張り方は半端ではない、と思っている。

但、世界でも例を見ないこの農法を伝承し、後世に伝えていくためには、並みの能力や気力ではやっていけない。
このむかし農法を、より多くの消費者へ理解してもらわねばならないし、他の農業(多くは慣行農業)や流通の価値観と闘わねばならない。

そのためには、農業だけではなく、この農法の伝道者として、啓発・啓蒙者として、
高い自覚と経営の経験を積み上げていかねばならない。
何よりその理念を強く持ち、自らの欲と闘わねばならない。

この途は地図には載ってはいない。白地図に自ら道を拓いていかねばならない。
決して容易な道ではない。


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11.25(日曜日)むかし野菜の邑の加工場にて、収穫イベントを行う。
農園ランチやむかしおやつなどをお出しして、ご家族で収穫及び種蒔きなどの体験会を開催する。

以前から、テーマとなっていた定例の農園マルシェ(直販)を開催するための告知を兼ねてのイベントとなる。
これを契機にして、若いスタッフ達には、如何に消費者に伝えていくことが、また、
広めていくことが、難しいかを経験してもらうことになる。