農園日誌ー底なしの豪雨

24.7.13(金曜日)豪雨、最高温度29度、最低温度22度
 
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 約3時間の集中豪雨の後の3番の畑、小康状態の時に撮影、この後さらに豪雨、
 
二日前には、梅雨の中休みがあり、豪雨により畝がまったくなくなっていたので、中耕
作業(畝下を掘り上げ、堆肥を補充し、畝上にかぶせる作業)を行ったばかりだが、
もうこの状態に、畝が半分つぶれている。
それでも合羽を着てでも、中耕しておかないと、夏野菜の根が呼吸できず、茶色に変色
し、落ちていく。最悪の場合は、(去年がそうだったが)一度仮死状態の大苗を掘り上げ
畝を起こし替え、植えなおしということになりかねない。生存率は60%になる。
 
イメージ 2この水が流れていった末端が
これ。
 
 
排水用の溝を掘り下げているが、
もはや、小川の状態。
 
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四番の畑の一部は、水没寸前の状態
畑に入れずに雑草が伸び放題、
手の付けようがない。それでも今の処、
ごぼうは意外と強く、耐えている。
 
 
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この豪雨の中で、もう一つの作業。
茄子やトマトの下葉や中葉の除去と
枝の剪定誘引作業を行う。
 
まだ幼い状態(と言っても少しづつ実がなる)
の際に、剪定誘引作業、下葉除去はやっておかないと、風通しが悪くなり、花落ちといって実付きが極端に落ちる。
やがては木に病気が発生し腐り落ちていく。
 
これらの作業を豪雨の中でやり続けることによって、今年は夏野菜全てで約3000本を
植えているが、今の処、落ちていった木は30本ばかり、農業、特に露地栽培の場合は
ハウス栽培とは異なり、自然条件の中で生き残ることそのものが難しい。
 
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その中で元気なのがこの二人(?)
ニラは水分を特に好む。
 
 
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泥が作業場まで流れ込み、水浸し。
この畑っ子は「かける」、野生の匂いがする
 
(お礼)
多くの方々から、大丈夫ですか?無理されず、野菜がしばらく届かなくても我慢しますから、それより長く美味しい野菜を作り続けてください、などと激励を頂き、ここで改めて
皆様にお礼申し上げます。
 
(野っぱらで育った子と室内で育った子の違い)
 
露地栽培の野菜はハウス栽培の野菜とどうしてこんなにも味が違うのか?
当農園の草木堆肥など同じ条件で育てても、味香りが明らかに違う。
農園も一度だけハウストマトを作ったことがある。農園のスタッフは誰もハウスのトマトを
食べてくれず、一度きりで止めてしまった。
 
マーケットでは野菜が美味しさ=栄養価と言う基準で問われたことはない。
それはハウス全盛の時代に生産効率や作り安さ・均一性・大量生産・見てくれのみが
有機野菜と言えども)評価されているからだとは思う。
 
私も、何故これほどの違いが出るのか、科学的に、理論的にいくら考えても結論が
明確に出なかったが、ある方が標記の違いを口にされ、思い当たることが多々ある。
 
野菜は厳しい自然環境の中で生存競争を生き抜いてきたもののみが大人になる。
太陽の光、自然の雨風だけではなく、病害虫・酷暑・極寒・豪雨・大風などとの生き残りの戦いをしているのだ、と気がつく。
そうした自然環境の中で、耐えること、免疫力など耐性を身に付け、味があり、香りが
あり、強く、たくましく、やさしい子供達が育つ。それは子育てとまったく同じなのだということに改めて気付かされた。
 
内の野菜を食べている方々はそのような免疫力を同時に身に付けるのかな!
 
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最近、野菜を取り始めた方々から
「主人が野菜を食べだした。しかも
ドレッシングや調味料を掛けずに
食べてくれるようになった」
 
「乳児が佐藤さんの野菜を加えた
離乳食を喜んで食べています」
 
「子供は佐藤さんの野菜だよと言うと
残さず食べるようになった」
などと、うれしい便りが・・・