農園日誌ー野菜の価値は?

24.6.20(水曜日)曇り時折晴れ、最高温度27度、最低温度19度
 
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             梅雨空の中、自宅の庭に、紫陽花が咲く
 
今日は出荷日、次第に心細くなる野菜達。ほんの少し前は箱一杯の野菜達が皆様を
楽しませてくれたか、あるいは、又こんなにどっさりと来たかと飽き飽きさせたかもしれませんでしたが、ついに春野菜が終わり(葉野菜のシーズンは秋を待たねば)野菜が底を突き始める。
 
農作業は、トマト・茄子・ピーマン・万願寺・パプリカなどの芽掻き作業と支柱立て作業に追われ、今度は本格的な竹の支柱を立て並べ、(その前に竹の切り出し作業、これがしんどい)枝の誘引作業を行う毎日。合羽を着ての作業は体力と気力を萎えさせる。
 
どの枝を残し、どの枝を切除するかでその年の出来高が変わり、こればかりは誰にも任せられない。いわば、夏野菜の形を作る作業となる。
 
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この支柱はやがてたわわに成るであろうトマトの
重さに約5カ月耐えてもらわねば・・・
しっかっりと支柱を打ち込み、棚を作る。
上は瑞栄(調理用)、下はフルーツトマト(生食用)
 
前回のブログで、虫がというニュースを流しましたが、どうやら、おまけに野菜が
輸送途上での冷蔵焼けで変色してしまい、大ショックを受けたようで、申し訳なかった。
改めて再送し、今度は満足されたようで、しかも子供さんが良く食べたとのこと、一先ず
ホッとする。
 
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このキャベツは青虫による被害中。
虫が食べるか人間が食べるか、
成長と虫害の競争中の状態。
 
これは今日何とか出荷できたが、
少し早めに小さいまま・・・
 
水に漬けて虫を出したが、それでも
残っている虫が野菜を待つ消費者を
いきなり驚かすことになる。
 
(野菜の価値とは?)
 
大分のNさんからのメール、子供さんがアレルギーのお母さんに当農園の野菜を勧めてくれたそうですが、残念ながら、そんな安心安全に気を使っていたら、やっていけないよ
値段も高いし、と言って勧めても理解してもらえなかったようで、価値観の違いに愕然とされたとのこと。
 
通常の消費者はそのようなものです。美味しい野菜を食べて納得しないと概念だけでは理解するほうが難しいかもしれません。中には有機野菜を食べても例え美味しかったとしても分ってもらえない方々も多いのが現状です。
「うん、美味しかったよ!」というだけで済ませてしまう人も多いのです。
 
そこで、現状の課題点や問題点が浮き彫りになってきます。
有機野菜が「安心安全という概念」でしか語れていないことが先ず問題です。
特にマスメディアや国の考え方や報道の仕方がそうです。
 
「野菜は(野菜に限ったことではないのでしょうが)安心安全と言う前に、美味しくないと
それは栄養価が低いということが何故語られないのでしょうか?」
それが有機野菜であろうと、自然農の野菜であろうと同じことです。
美味しいと言う事は、その野菜が育った土壌にバランスの良いミネラル分が含まれ、
窒素過多にならない自然循環型の土作りができているということです。だからこそ、
その野菜は栄養価に富んでいるのですが、そのことがまったくと言って語る学者や
評論家、役人、マスメディアがないことが一番の問題なのかもしれません。
 
そのことを広めようともう8回もセミナーを開催したり、農業研修会を開いたり、してきました。時には試食会なども・・・イメージ 6
 
 
 
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大分のNさん、私はこのような野菜を広めようとレストラン社員研修も草木堆肥による
農業者の育成も10年間行ってきました。
いまでは少しづつ輪が広がってきておりますが、それでも社会から認知すらされてはおりません。めげずに同じような価値観を持つ方々の輪を広めていきましょう。
何時の日か、生産者の輪と消費者の輪が小さな小さなネットワークが形作られていくと
信じて・・・
お友達にも是非このブログを見るように勧めてみてください。
 
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それとこれからの時代を背負うことになる子供さん達に美味しく栄養価の高い野菜を食べさせて、健康に感性豊かに育っていってもらいたいと思います。
それが真の親の愛情とは思いますがね。健康は失ってみないと気がつかないのかも知れませんですね。美味しい野菜=栄養価の高い野菜は慣行野菜の倍以上の価値があります。高々慣行野菜の1.2倍程度の野菜が高いとは思いませんですよね。その生産に於ける苦労と努力からみれば・・・
 
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つかの間の梅雨の太陽、
人参の緑が艶やかに光る。
 
明日から又、雨合羽を着ての
作業が続く。
 
それでもこの梅雨の時期に
夏野菜が大きく成長する。
日本の四季はまことに
よくできている。
大雨は困るが、自然の生業が
吉と出るか凶とでるか、天のみが
知る。