農園日誌ー端境期を脱する

24.4.17(火曜日)晴れ、最高温度20度、最低温度10度
 
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                 平野農園の梨の花が満開
 
最近、最高温度が20度前後、最低温度が10度前後で推移し始め、春の陽気は
安定化してきた。
そうなると、いよいよ夏野菜の植え付け準備が本格化する。
農園からはビニールトンネルは姿を消し、わずかに被覆布が残る(急な霜に備え)
 
春野菜(2月以降に種蒔きしたもの)が出荷できる状態にまで育ってきた。
その代わり、冬野菜は董立ちし、多くが出荷不能になった。
それでも、春野菜の成長が早く、ようやく端境期から脱したようだ。
秋に植えつけた豆類の花が開花し始め、この後、約一ヵ月後には実を付ける。
 
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右は空豆の花、左は絹さやエンドウの花
今日、空豆の倒壊防止の柵を立てた。
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玉葱の生長不足が心配だが、何とか小さいながら、一部は玉をつけ始めた。
じゃがいもは被覆布をかけたものは約10~15cmに立ち上がり始める。
 
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例年に比して半月は遅れ、玉も小さい
この後、どれくらい成長するか?
 
 
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除草を終え、きれいになった玉葱畑
(5番の畑)
 
3・4番の畑には、時間差を附けて種蒔きをしたチンゲン・小松菜が一斉に成長し、
出荷スタンバイとなる。春はいつもこうだ。
サラダ蕪も冬蒔きと春蒔きが同時に結実してしまう。困ったものだ。(急速に訪れる春
が時としてこのような悪さをする。これも自然のなせる業。)
 
最近、ほんとに不可思議なのだが、アトピー完治の報告が一斉にお客様方より
寄せられる。むかし野菜の持つ不思議な能力についてのメールの便りや質問などに
ついて、まとめて説明をさせていただく。
 
地球上には様々な元素があり、これは生命誕生には欠かせない物質、しかも、元素である以上は、人間が作り出せるものではない。(肥料や農薬などのように)
農耕が始まって以来、畑からは農産物が多く産出されてきた。かっては、自然から
葉っぱや草を集め、畑に堆肥として鋤き込んできた。木や竹などは焼いて草木灰として
畑にまいてきた。
しかしながら、近代になってからは、硫安(窒素肥料)などが発明され(同時に農薬も)
簡単に野菜などが多く生産され始めると、地表面(畑)からミネラル分(元素)が収奪
されるばかりで、補給されず、ミネラルの欠乏した野菜達が市場に出荷されるようになった。これは多くの有機農産物も例外ではない。(多くの有機農業は畜糞主体)
(但し、海上で発生した雲の中にはほんの微量ながら海水の中に含まれるミネラル
が雨となって地表面に降り注ぐ)
このようにして、毎年毎年収奪される畑からはバランスのよいミネラル分が無くなって
しまい、そのような野菜達はミネラル不足になり、野菜の味香りや栄養価までもが
乏しくなってしまっている。非常に残念でならない。
これはかっての日本人たちが行ってきた農法(自然循環農法)を忘れ、草木を土に還元
せず、土作りに関心を示さなくなったためと、消費者たちが見てくれや形や甘さのみを
重視して、野菜本来の美味しさに関心や価値観を示さなくなってしまったことによる。
 
草木、特に木は地中深く根を伸ばし、地球のマントル(少し大げさだが)に大量に含まれた微量元素(ミネラル)を吸収して育つため、実にバランスのよいミネラル分を含んでいる。これを堆肥にしたり、草木灰にしたりして、畑に還元する農法が自然循環農法、
即ち、「むかし野菜」です。
 
まだまだ色々と説明しないと野菜の美味しさ=栄養価の話は伝わらないが、今日は
このくらいで・・・
 
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いんげん豆の手、
 
竹の支柱が約30m
何本の竹を切ったことか。
 
この豆の手を伝って
大きく成長する。これがないと
豆は成長しなくなる。
 
5月末頃から出荷可能になる
 
 
 
今日はおくらの植え付け準備を行う。見れば人参・春大根・ごぼうの畑は草に覆われ、
皆で手分けして除草する。
種を蒔いたばかりの蕪やサラダセットの畝の半分くらいが虫害により芽を切られて
消滅しており、種蒔きを再度行う。
その間に、出荷し終えた畝を5畝分除草と耕運を兼ねてトラクターをかける。
草は緑肥となる。これこそ自然循環農法か?