農園日誌ー梨園訪問

23.10.2(日曜日)晴れ、最高温度25度、最低温度18度
 
イメージ 1
    待望の葉野菜シーズンの到来も間近い、小松菜の若芽が成長している
 
まんじゅしゃげが枯れ始めると、急に秋の訪れが足早にやってきた。
やっと私達のシーズンとばかり、小松菜・サラダ野菜・大根が元気に育ち始めている
急ピッチで夏野菜から秋冬野菜のチェンジを行っている。
そんな中、ピーマン・万願寺とうがらしに元気が出始める。これらは、この九州の
気候では、秋野菜になっていくのかな!急激な温度の上昇は確実に進んでいる。
 
葉野菜は9~10月の秋野菜と思っておられる方々が多いですが、実は葉野菜の
シーズンは10月終わりから3月までです。勿論ビニールトンネルなどの管理は
行いますが、9月までの湿潤・高温の気候は(時として亜熱帯の乾季にもなる)
葉野菜の芽が育つには厳しい環境になってきている。
必然的に、9月中下旬にやっと、芽を出し、幼苗として育つことができる環境になる。
ですから、葉野菜のシーズンは11~3月に変化してきている。
 
イメージ 2
セロリの苗、
 
涼しくなって定植後、ようやく新芽を吹き始める。
一時は暑さで枯死する寸前まで、
行く。
 
セロリ嫌いの方も好きになる
香りと味・食感。秋野菜の人気
メニュー。11月中旬~
 
 
イメージ 3
 
 
 
代表的な夏野菜の一つ、
ミニパプリカ(セニョリータ)
 
これも今が一番元気が良い。
 
ようやく個人の方々へもお渡しできる
と内心ホットしている。
 
 
 
先日、第三回目の農業セミナーを開き、何人か有望な生産者が参加されていた。
そのほとんどが、従来の農業者ではなく、退職後、農業を始めるか、自然農とは
何かに関心を持つ方々です。
皆様、現有の流通システムや消費者の既存価値観からはじかれており、苦労して
おられるようだ。
 
イメージ 4
イメージ 5
 
 
今回のセミナーは「むかし野菜の力」がテーマであり、美味しい野菜とは、何?
味・香り・食感・旨みはどうしてできるのか?先人達の知恵を捨ててしまった日本の農業をもう一度、よみがえらせようなどと・・・
正直、前回までのセミナーでの手ごたえの無さで、テンションは下がった中で、行いました。今回は少し、質問ややりとりを多くしましたが、意外と関心を寄せてくれた
方々が多かったようす。
 
その中で、非常に気にかかる方が一名、梨農家の平野さんです。
今日、その梨農家に訪問する。実に美味しい梨でした。
 
イメージ 6
イメージ 7
 
新高(にいたか)
甘みが強く舌にざらつくような食感
水分も多く、実に瑞々しい。
 
今まで、この新高は美味しくない代名詞の梨の品種でしたが、(少なくとも私は
そう思っておりました)これは良い。個人顧客に紹介しなければ、と強く思う。
 
平野さんは梨農家が放棄した(後継者不在のため)ものを買い取り、まったくの
自然農で始めて、もう4年だそうです。木は40~50年の古木で、雑草の中に
埋もれておりました。
栽培方法は下草刈りと剪定屑・米糠・木のチップなどを施肥し、畜糞や油粕も、
化学肥料もやらない。農薬は2~3回(通常は20回以上)だそうです。
 
私が行っている「むかし野菜」、草木堆肥に通ずるものがあり、自然の中で、
真に理にかなったやりかたです。
だからこの美味しさが出る。もっと自信を持たれたらと、励ます。
来来週からこの梨を皆様にも届けようと、そのために数人のモニタリングをしよう。
いくつかの改良点など、話し合い、家路につく。