農園日誌

23.7.29(金曜日)晴れ、最高温度31度、最低温度26度
 
今日は一日中、ジリジリする暑さが続く。
相変わらず、少ない野菜を、朝7時から収穫する。(個人発送7人、レストラン1先)
それでも、何とか12品目は揃えられた。当農園だけかと思ったら、他所の有機農園
も似たり寄ったり、やはり、異常気象のせいでしょうか?
 
先日、当農園が発足当初、野菜を納入していた東京のレストランに勤めていた
シェフから、連絡が入り、「自分とサービス担当の二人で新規のレストランを開こうと
思っている。今回は本物の素材の味を活かした料理の店にしたい。そうなると、
忘れられないのが佐藤さんとこの野菜。何とかなりますか?」との話。
 
懐かしく、忘れていなかったのか、この野菜の味、と思うと、うれしい限りです。
「野菜を含めて折角美味しい素材をこねまわすシェフが多い中、いかに素材の味・
美味しさを活かしてくれるならば」と応諾の回答。
「我慢して、ほとんどの料理に内の野菜を使ってもらったら、きっと、お客様もその
うち信頼してくれるようになるからね」を繰り返し、念を押す。
「福岡のフレンチ、ジョルジュ・マルソーや東京坐来などの成功例を挙げ、努力し
続けるようにさらに念を押す」  やはり、年を取ったせいか、くどい。
 
さて、農園ですが、ようやく夏野菜のうち、4~5種類の野菜の目処が立ちそうです。
 
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加茂茄子
半割りにして、香味野菜・味噌焼きなどが旨い。
勿論、通常の茄子の食べ方でも美味しいが、
肉厚シューシーな素材を活かしたら、良い。
 
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3番の畑に育ちつつある加茂
茄子。今年は苗が特に良い。
豊作の予感。9月に最盛期を
迎えるか?
 
今日、追肥(草木堆肥)・土寄せ
作業を終えたばかり。
今から、茄子の手をしなければ、
 
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二番苗、ようやく実を付け始める。
色艶が良く、これも豊作の予感。梅雨明け後
の苗復活の作業がようやく実を結ぶか?
まだ予断はゆるさない。910月が最盛期。
 
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4番の長茄子群。
ここは水が少ない畑、水を欲しがる
茄子には不向き、それが心配。
手作業での水遣りか、やはり
自然の雨を期待する。
これは紐掛けと剪定作業が必要。
(必要のなくなった葉と、余分な枝を摘除、この見極めがポイント)
 
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空心菜の幼苗。(三番の畑)
 
ようやく第一陣の出荷が始める。
これは本枝・小枝の地面から
15cmほど残し、先ず出荷。
その後、葉と枝の間から小蔓が
伸び始める。
 
夏には欠かせない貴重な葉物。
ぬめりがあり、美味しい食材。
(南方系の野菜)
 
 
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一本葱(九条葱と下二田葱の掛け合わせ)
青い葉先まで食べられ、白根も美味しい。
捨てるところのない食材。
 
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3番の畑(来週出荷予定)
2・3・4番の畑に分散して栽培。
2~3回土寄せ作業を行い、
白根の部位を大きくして出荷。
土寄せ(葉先を残し土を被せる)
をすると伸びようとする性質を利用
 
 
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伸び上がり始めた胡瓜の苗
(3番の畑)
心配なのは実付きが悪い事
花落ちでもなく、どうしてか?
蔓は元気が良い。
 
若しかして、一斉に成り始めるのかも?例年、出来方が異なり、農業の難しさか?
逆に、まったく駄目か?
 
 
 
これらの夏野菜に比べて、一向に大きくならないのがピーマン系。
パプリカは何とか鈴生りになってきてはいるが、これも色付くまでにその半分が
腐ったり、傷んだり、露地栽培の難しさです。
 
朗報は瑞栄(トマト)の二番苗に鈴生りの実が付き始めたこと。
 
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トマトの剪定作業はとにかく、時間を費やす。その甲斐あってか、当農園の夏の
主役「瑞栄トマト」が農園に戻ってきたことです。
 
これは、生食より、パスタ・スープ・ソースにすると、特別に美味しい。
日本のトマトの99%が「桃太郎」と言う品種になり、日本人に慣れ親しんできた
酸味と旨みのある瑞栄はほとんど市場にはない。残念です。美味しいのに。
 
夏の露地トマトはほとんどが割れる。皮が薄い瑞栄は特に!
朝の露を感じるだけで、パンパンに張った熟れ始めたトマトははじける。
(あまりひどく割れたものはソースにして皆様にお届けします)
 
その他に、大葉(紫蘇)・金時生姜などの夏を彩る野菜が順調に育ってきた。
その中でも、先日土寄せした筍芋(京芋)は今年、楽しみです。
 
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農園でしばしの休憩を楽しむスタッフ一同、
右端は最近農業を始めた河野さんのご夫婦。草木堆肥を使った農業を目指して
頂けるとのことで、うれしい限りです。
これで、草木堆肥を使った野菜作りの農家は佐藤雄二さんに続いて二人目です。
 
私も、最近、体力の衰えを感じており、このお二人は55歳前後とまだお若く、
続いて頑張って欲しいと願うばかり。