3,健全な農産物とは? PART1.
―農薬より怖い除草剤・抗生物質・化学物質・硝酸態窒素による土壌複合汚染―
有機農産物は安全?有機無農薬野菜?と言われておりますが、その現実ついて
どこまで消費者は知っているのでしょうか?
消費者は農産物の安全性について農薬のことしか言いませんが、農産物の安全性を阻害している以下のような四つの課題があるのです。
(除草剤の恒常的使用)
気候温暖化・異常気象によって雑草の勢いが増しており、除草作業に大きな労力と手間が掛かるようになりました。農業の担い手は圧倒的に少なく、除草作業に人手を掛けられなくなっています。そのため、穀類・野菜・果物生産の農地に除草剤を散布することが常態化しております。
皆様が食べておられる農産物の98%以上が除草剤を恒常的に使用した農地から産出されております。その現実をご存じですか?特に主食となる穀類生産ではより深刻です。
とある農業者からむかし野菜の邑のグループに入りたいと相談がありました。肥料を使わない、草木堆肥を作り続ける、除草剤を決して使わないなどの条件を示しましたが、最後の除草剤に関してはそれでは農業ができないとグループ加入を断念されました。これが農業現場の実態なのです。
除草中の葱の畝
除草剤を使わない自然栽培は草との闘いです。ここはつい一ヶ月前に除草したばかりでした。これで3回目の除作業です。
それでももうこの状態です。除草した草も有機物ですので、緑肥にしたり、堆肥の原料としますが、それでも自然栽培は手間が掛かり人手が要ります。
人海戦術で除草するグループ営農が必要になります。
穀類生産の現場では更に深刻です。いくら人海戦術だと言っても何しろ広大な面積の畑ですから除草剤無しでは難しいのです。むかし野菜の邑では、管理機を入れ、土を飛ばし被覆はしていますが、それでも一ヶ月もすると草が生い茂り今度は草刈り機を入れて畝間の除草をします。
大豆の収穫期にもなると大豆は草の中に埋まっており、大豆を見つけるのも困難な状態です。当然に自然栽培では除草剤を使った慣行栽培と比較して、収量は1/5もあれば良い方です。
ここ数年では全滅したことが2回もありました。これはお米・麦などでも言えます。
これでは、通常の農家に除草剤を使わずに穀類を育ててくれと要求することは無理ですね。それだけに自然栽培の穀類は希少であり、貴重なのです。
黄金色に染まった麦畑
除草剤・化学肥料・畜糞・農薬を使わず育てた麦類。当初の3年間、収量はほぼゼロでした。
草木堆肥を使って土を育て4年目にしてようやく収穫ができました。
小さな子供さんが麦アレルギーでパンが食べられないと聞いて始めた麦作りでした。
農業試験場の所長からは低窒素・除草剤を使わない農法では無理ですと断言されまし
たが、それでもアレルギーの要因は除草剤と高窒素栽培であると仮定して意地で麦作りを続けました。
保育園のアレルギーを持つ子供さん7名に親御さんのご協力を頂き食べてもらいました。一人も発症しませんでした。苦労が報われた瞬間でした。
恒常的に使われ続ける除草剤の成分は農産物の中に残され、草を枯らしますが徐々に人間も枯らしていきます。特にアメリカのモンサルト社の枯れ葉剤は特に危険です。ごく普通に皆様の回りでも売られておりますよ。
皆様はご存じでしょうか?遺伝子組み換え作物は今では当たり前のように日本に入っております。
多くはお菓子など加工品に紛れて皆様の口にすでに入っています。
日本の食品表示法の改訂(改悪)により、表示義務が無くなったからです。メディアも政府もこのことを伝えようとはしていません。
遺伝子組み換え作物の本当の危険を皆様は知っておられますか?
「除草剤を穀類が吸い込んでも死なない遺伝子を組み込んだ作物」がそれです。
それを恒常的に繰り返しています。皆様で考えて見てください。