農園日誌ー

30.9.26(水曜日)曇り後雨、最高温度25度、最低温度22度

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               暑季過ぎて土手一面の曼珠沙華

 夜も眠れないほどの暑さだったのに、気がつくと、朝は布団にくるまっている。
それもそうで、早、9月も終わろうとしている。
農園では、畝作り、種蒔き、苗の定植作業に忙しい。その合間に、茄子などの夏野菜の剪定誘引作業を行っている。

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茄子は面白い。
9月を境に、夏茄子と
秋茄子が分かれる。
同じ木なのに・・・

7月~8月中旬にかけて、実を付けた茄子が
夏の茄子となり、それ以降に実を付けた
茄子が秋茄子となる。



9月、気温も25度を切ると急激に収量が減り、実もずんぐりむっくりとなる。
夏の間は成長が早く、当然に収量も上がる。秋になると、成長が極端に遅くなり、
(最も、木も老木となってはいるが)そのため、末端が肥大してずんぐりとした姿になる。当然に、収穫量も著しく落ちる。
味も濃く、美味しさが倍増する。「これが嫁に食わすな」の秋茄子である。
ついでに言うと、10月末頃になると、小さな小さな実しか付けなくなる。これが所謂農家しか食べられない「落ち茄子」となる。採れる量も少なく、見てくれも悪く小さ過ぎて、商品にはならないからだが、それはそれは美味しい。

この写真は、秋茄子に向けての剪定作業を行っているところ。
生りが悪くなってきた古い枝の先端部分と葉っぱを落とし、比較的若い元気な枝のみ残す。面倒な作業でもあり、経験が必要となる。


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育苗トレイに種を蒔く
ここでは直播きでは
育てにくい野菜の種を蒔く。
主には、かんらん系・
白菜・レタス系の種。

お盆が過ぎた頃から
種を蒔くも、どうしても最初の方はうまく発芽しないし、成長し難く
苦労する。
9月の中旬頃であればうまく育てられる。
やはり気候が合わないのだろうが、例年何とかならないかと思い悩む。
そのため、秋野菜の定植はどうしても遅れてしまう。勉強不足です。


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       トマトを撤去した跡に、草木堆肥を振って畝作りを行う風景

簡単なように見えるが、この振り方も経験を要する。
如何に早く、むら無く振れるか、むらができてしまうと、野菜が出来た時に、背の高いやつ、背の低いやつができてしまい、すぐに結果が出る。やはり一年は経験を積まないとうまくはいかない。
この後、苦土石灰・焼き灰・蛎殻を降り、トラクターで耕す。
草木堆肥には、ミネラル分がバランス良く含まれてはいるが、それ以上に、焼き灰や
海のもの(蛎殻や海藻)には多量のミネラル分が含まれている。
それは同時に土壌改良剤としての機能も持っている。

畝揚げは、全て手作業となる。管理機を使ってもできるが、そうすると、畝下が広くなり、レイキでならすのだが、きっちりとした台形状にはならない。
鍬により、土の出来具合を測りながらの作業とすることにより、草木堆肥歴何年かが分かってくる。美味しい野菜作りの基本である。
この作業により、この圃場は何が育つかを計るバロメーターとなる。


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9月は根野菜の植え付け時期でもあり、
芽が出ているのは、
にんにく・わけぎ・
島らっきょ・エシャロット
など。
わけぎ・島らっきょ・エシャロットは、自家採取の種です。
これらも、長年種を取り続けていくと、実が小さくなり、病気が発生し易くなってしまう。

時には交配が必要になる。優性遺伝の繰り返しは、種を劣化させてしまうことに繋がる。平家の落人部落が近親結婚を繰り返したことにより、奇形児などが発生するのと似ている。
在来固定種にこだわる消費者への警鐘です。


今年は数年ぶりに秋らしい秋がやってきたと喜んでいると、大型台風24号が接近するとのニュースが流れる。
明日からは急遽、予定していた仕事を台風対策に切り替える必要に迫られている。

安部総理が三選された。これで日本はますます窮屈になっていくことになる。
中央及び大企業にばかりに目が向く政治の弊害がより顕著に見えており、地方及び農業の切り捨てが進み、日本の民の疲弊がさらにひどくなってくる。
世界と競争することばかりに目を向けていくと、国力(民力度)が低下してくる。
それを選択しているのが、国民であるのだから、さらにやっかいなのかもしれない。
無関心・平和ぼけが進む、特に、若者を中心にして、それを只眺めていることにやや空しさを感じてしまうのは私だけなのだろうか・・・

秋の日は短く、落陽は早い。