農園日誌ー日照時間

27.1.30(金曜日)雨後曇り、最高温度8度、最低温度3度
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                  畝作り作業(二番の畑)

前日にやや多目の雨が降り、土が重たく苦労して畝上げを行っている。
一日待てば良いことだが、毎週月・水・金と収穫作業に追われており、そんな余裕もなく、仕方がない。火・木・日に堆肥振り・畝立て・種蒔き・トンネル張りなどの作業を行わねばならない。

啓蟄にはまだ早く、大陸からの寒気団の流入も多いのだが、日照時間は確実に
長くなってきている。ここには人参・ほうれん草の種を蒔く。一頃までは、一列にて
充分だったのだが、二列同時に蒔く。
特に人参は2~3月初旬蒔き、7~8月蒔きの二度しかチャンスがない。
右に見えるトンネルの中には9月下旬頃に蒔いた人参が細々と育っているが、
これも大きくは育たないうちに出荷となる。無理をした結果ではあるが、人参の要望が強く致し方の無いことと諦めている。
その他の時季に蒔いたものは莟立ちや成長不良で大人になりきれない。家庭菜園
や他の農家の方がよく聞きに来るが、中々うまく育てられないようだ。
これも気候の変化や酸性雨の影響が大きいと思われる。

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右端はほうれん草
左の二列は人参
いずれも筋を立て、種を蒔くのだが、適量を体に覚えこませる途上。
例えば、ほうれん草は発芽率が70~80%と低く多めに
蒔く。
人参は発芽しても成長率が
低くかなり密度を上げて
蒔かねばならないなど、経験が必要。半分は片目をつぶっての習得期間となる。
うまく行くことを祈っている。

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種を蒔き、織布をベタ掛けにして、雨に打たせてから
トンネルを掛ける。
冷たい雨や曇りの中の
作業となる。

このトンネルも剥ぐ時季が
難しい。
これも経験が必要となる。
研修にはリスクと試練が
伴う。よく頑張ったからと言ってうまくいくとは限らない。
今年の冬も寒さが厳しく、越冬したキャベツやレタス系野菜がほぼ半滅状態となった
トンネルや織布を掛けてはいるのだが、どうしても湿度が高くなり、凍傷にかかった
葉っぱが再生途上で腐って溶けていく。今年もやはり・・というかうまくは行かない。
それを見越して育苗ハウス内にて育てていたものを植え込む。
このキャベツも実は莟立ちの危機に晒される。冬至の前に蒔いた種は種の遺伝子の中に日照時間が長くなるのを感じ取り、しかも5度以下の低温に晒されており、
初春頃になると、急速に莟立ちを始めることが多い。
そのリスクは覚悟の上で、すでに冬至後の1月初旬に種を蒔いてはいる。
野菜作りの、しかも露地栽培の難しさは未だに思い知らされる。

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キャベツ・コールラビ
5種類のレタス系野菜
を三つの畝に分散して
植え込む。

キャベツ等の巻物野菜
は通常の種蒔き野菜と
比して二倍程度の
草木堆肥が必要となる。

その程度も季節によって
畑によって異なる。


今日も農園主は、お休み。香港型Aインフルエンザに汚染されてしまい。畑の出入り
を断られた。真に暖かい思いやりと言うしかない。
ようやく熱も下がり、畑の進捗状況の確認に顔を出す。女性陣から追い出され、
畑を見回ると、寒い冬に必ずと言って訪れる招かざるお客さん達が飛来していた。
保護鳥のひよ鳥達。キャベツやブロッコリーの葉を食い荒らす畑には害鳥。
かれらも生き抜くためには必死なのだろうが、みすみす見逃す訳けにも行かない。
早速に男性スタッフに電話を入れる。織布を掛けるようにと・・・
すでに分っていますとの回答。出る幕は無いのか?引退の時期も近い!・・・