農園日誌ー春の端境期

26.4.16(水曜日)晴れ、最高温度18度、最低温度7度
 
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         畑の隅にひっそりと、咲くダンディライオンの花
 
今年も頭の痛い春の端境期がやってきた。
消費者の方々は春なのに?と、きっと疑問に思っていることだろうが、この時季、
今までは、越冬野菜が農園全体に育っていた。
出荷が進み、同時に莟立ちするものもあり、越冬野菜の多くが満足に出荷できな
ままに、花が咲き始め、茎が伸び上がり、あるいは、蕪の表面に網がかかった
ようになり、表皮が固くなる。
そうして、一気に野菜が畑から無くなる。空いた畝を見つけては、春野菜を蒔き、
あるいは、仕立てていたキャベツや白菜を植え込むがすぐには育たない。
同時にこの時季は夏野菜の定植の時期でもあり、今度は春野菜と夏野菜の畑の
占有権を巡って支配権争いを始める。
 
画して、農園は一気に端境期を迎える。
 
毎年、気候が変わり、畑の環境は同じと言うわけではない。何年も何年も蓄積した
経験は多少の読み間違いはあってもこの端境期を克服してもよさそうに思えるが、
そんなに自然は単純ではない。ここにハウス栽培とはまったく異なる露地栽培・
自然栽培の難しさと、そして面白さがある。
何年やっても野菜作りはうまくはなれない。
農園主の悩んでいるのを横目に新人達二人は屈託のない顔。
いつかお前達もその気持ちが分る日が来ることを思い知るが良い!とは思っても
何処吹く風か。何も意に介さないのが腹立たしい。
 
今日も蕪を蒔いた畝に、あまりにも空きが多く(虫害)再度の種蒔きを指示するも
自分達が蒔いた畝が気にならないらしい。
何時自覚を持ってくれるのか?それがいささか気になる。
農園主のいらいらはまだまだ続く。
 
今日もジョルジュマルソーの小西シェフから電話連絡。
6.1の10周年の記念イベント(大分のいいちこで行う)の事前打ち合わせに、
スタッフが訪れるとのこと。(ホームビデオを撮りたいらしい)
その際、当農園の新人二人をジョルジュマルソーの飲食を経験させたいと言うと、
「まだ早い。野菜作りが出来るようになってからでも良いのでは!」とにべもない。
まったくその通りかも・・・
 
イメージ 23番の畑の全景。
 
一番手前が出荷中のレタス
手前がキャベツ(紫キャベツも)の畝。
 
春蒔きの中蕪の畝。
その奥が越冬キャベツ
(現在出荷中)
 
空いている所は金時生姜が入っている。
 
 
 
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2月蒔きの人参の畝。
(三番の畑)
時間差をつけて二段階
植えとしている。
5月の出荷を目論んで
いるが、そう甘く行くか?
 
奥の白いキャップは
漬け瓜。
4月は夜になると意外と
寒く、キャップをしないと
大きくは育たない。
 
 
 
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手前がサラダセットの畝
 
次が赤蕪を蒔いたはずが、
虫害により、見事に裸に!
それではとポットで育てた
ビーツを植え込む。
 
次の畝が春白菜とチコリ
 
自然は時として思わぬ反撃
を試みてくる。負けてはいられない。あの手この手の
対応を行う。
 
画して、3・4番の畑は多品種少量栽培の大きな家庭菜園と化す。
 
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手前二列が加茂茄子と
黒陽茄子。定植したばかり。
 
春野菜の植え場所が無くなり
仕方なく、手前の畝の両端
と中央にほうれん草の種を
蒔く。(筋の跡が見えるかな)
 
茄子の前作が実はほうれん草であり、この畝は弱アルカリ性に成っているのを利用したこの時季の超ウルトラC
どんな風景になるのか?
 
農園は必ず端境期が訪れる。季節の変わり目になると、そう簡単には畑は空かないからではあるが、そこを何とか凌いできたが、お客様も増加して、これは何とか
対策を考えねば、と頭を巡らすが・・・何とかなるかと明日考えることにする。