農園日誌ー初の端境期による休園

26.4.23(水曜日)晴れ、最高温度19度、最低温度10度
 
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                   月桂樹(ローリエ)の花
 
農園はここの処、毎日、夏野菜の定植や植え込みに追われている。
越冬野菜が終わり、2月蒔きの春野菜にも花が咲き、3月蒔きの春野菜はもう少し
時間がかかる。期待していた紫キャベツにも花芽が付き、鋤き込むことになった。
えんどうなどの豆類は寒い冬が続いてためか、蜜蜂が飛んでおらず、下部の方
に、花が咲いているにも拘わらず、全て受粉せず花落ち状態。
 
止むを得ず、農園を開設しての初めての端境期による三週間の休園となった。
思い悩んだが、満足のいく量やアイテムなしでの出荷はかえってお客様に迷惑を
懸ける事になり、苦渋の決断だった。
 
ふと思うに、日本中の農園では必ず端境期が訪れ、何の迷いもなく、当然のように
休園とすることが当たり前になっている。
当農園は何とか端境期であっても様々な工夫をしてその隙間を埋めてきていたが、
今回のような気候の変動にはついに耐え切らなくなってしまった。
この時季に何か2~3アイテムの野菜でもあれば、繋げたかもしれないが、残念で
はある。
 
むかし野菜を待ってくれているお客様には申し訳ないが、今はこのように考える
ようにした。
 
このような機会に、お客様方にも考えて頂きたい。
絶え間なく土作りを行い、安全で美味しい野菜作りを目指している農人がいる。
その農人の目の向こうには、食卓を囲む家族の姿があり、その農人の作る野菜
だけは食べてくれる野菜嫌いの子供さんがいる。
農人は端境期でも育つ野菜の種を探し、様々な工夫をして野菜を繋いでいこうと
している。
それでも日本の四季の変化に従って、野菜は季節を感じて子孫を残そうとする。
(莟立ち)それが自然だよ!と地球の神様が教えてくれている。
人間の思いなど大自然の中では無力であり、その農人の苦労も努力も時として
簡単に無視する。
 
「人間は地球の上で生きているのではなく、生かされている生きものに過ぎない」
このことを再認識していかねばならないのでは?そうしたら、もっと物事に対して
謙虚になれる。そうした機会を与えてくれたのでは、と・・・
 
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それでも農人は諦めて
いるわけではない。
 
夏野菜(茄子)の植え込み
の間に、前作がほうれん草
であったことを活用して
ほうれん草の種を蒔いた。
 
草木堆肥歴5年以上の
畑には限りがあり、
夏野菜に占拠された
畝を最有効に活用する
ことにした。
 
 
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さらに、工夫は続く。
 
ピーマンやパプリカの
畝間に小松菜の種を蒔く
 
おそらくピーマン達が
大きくなるまでには
小松菜の成長力に懸けて
何とか間に合ってくれる
のではないか、と考えた。
 
家庭菜園でもできる技です。
一体どんな姿になるのか?
 
 
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夏野菜の植え込みばかり
やっているわけではない。
 
草木堆肥が無くなり、
かなり不安な状態となり、
急遽堆肥作りを行う。
 
新人達もこの焦燥感は
あるらしく、ようやく
農人の気持ちが解り
始めたかと・・
ぬか喜びにならねば良いが
 
 
 
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二月の寒い月に蒔いた
人参の畝(三番に畑)
 
島人参(黄)は低温を
感知し、莟立ちするかも
しれないが、それが心配。
 
それでも休園明けには
出荷できそうな成長力
が見られる。
 
二段階蒔き。
 
 
 
イメージ 6休園明けに期待できそうな
野菜がこれ!
 
空豆も二段階植え。
 
近頃、ようやく蜜蜂の
羽音が聞こえるように
なってきた。
蜜蜂よ頑張れ!
農園主は期待しているぞ。
通常は花が受粉してから
三週間目に出荷が可能
 
それでも4月の朝夕の寒さが気になる・・・