農園日誌ーミニ端境期

26.10.10(金曜日)晴れ、時折曇り、最高温度23度、最低温度17度
 
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                 色とりどりのサラダセットの畝
 
農園全体では、まだまだ夏野菜が70%を占有しているが、茄子・トマト・胡瓜・オクラなどの初夏野菜が終わりの時季を迎えている。
ミニ端境期を迎えており、葉野菜・蕪類の種を蒔き、それこそ何回も蒔き直し、
ようやく表題ののサラダセットが中秋の時季に間に合いそうだ。
この時季は虫が大量に発生する季節であり、全滅覚悟の上で種を蒔くのではあるが、虫との闘いに負けてしまうことのほうが多い。
 
イメージ 2落ち茄子
 
「秋茄子は嫁に食わすな」の時季を過ぎて最後は
このように落ち野菜となる。
 
量が少なく、主にはレストランへの出荷となるが、個人
の方にも一部は混じる。
 
見てくれは悪く、一般市場では先ずは見たことが無い
これが格別に美味しい。
 
木が終わりを迎え、根から充分な栄養を吸収できず、加えて、気候が寒くなり
日照時間が短くなってくると、成り物は実を付けるが成長が進まずに長い時間を
かけて大人になる。小さく見てくれも悪くなるが、栄養価と旨みが詰まった美味しい
落ち野菜となる。
 
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胡瓜の落ち野菜
 
野菜ソムリエからは一番
買ってはならない野菜と
言われそうな胡瓜。
 
曲がって小さく末端まで
肥大が進まず、先細りの
いびつな野菜。
 
食べてみるとこれが美味しく、味も濃い。
 
 
 
以前このブログで、お話をしたように、野菜は走り旬(まだ青臭い)→中旬→終わり旬→落ち野菜となっていく。
当農園は中旬から出荷が始まり、最後は本当に瞬間的ではあるが、落ち野菜で
その野菜の一生が終わる。
ちなみに、野菜ソムリエが教えられているのは、ほとんどが化学肥料・農薬、時には
ホルモン剤を使用した見てくれの良い規格野菜の評価基準であり、決して美味しさが基準ではないことを皆様方は、ご存知なのだろうか?多くの露地栽培野菜、有機及び自然農の野菜は勿論ほとんどがこの評価基準には該当しない。
その意味もあって、むかし野菜は決して流通には出せない野菜となる。
その評価はお客様に全てお任せするしかない。
 
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左はサラダ
蕪。
 
 
 
 
右は青梗菜
 
 
 
 
5月下旬頃から11月初旬頃まで虫の繁殖期を迎える。
そのため、丁度この時季、9~10月の中旬頃までは例年葉野菜作りには苦労させられる。左のサラダ蕪はもう生育が止まり、正常な蕪は附けない。
右の青梗菜までは何とかOKぎりぎりの範囲。
虫が食べるか、人間様が食べるかの競争となり、青梗菜よ早く大きくなれと祈る
しかない。
 
 (野菜をメインにした料理提案)
 
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前菜
野菜の素揚げ
フライパンに少量の油を
入れ、塩胡椒を振る。
半生でも良いからさっと
焼くように揚げる
 
白身魚に刻んだ金時生姜
を包み込む。
 
サラダセットの生野菜を
添える。
 
カボス汁にオレンジ汁を加えまろやかにし、オリーブオイルと塩胡椒と少量の醤油を加えたドレッシングを少しかけて頂く。
 
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野菜パスタ
 
野菜を乱切りにし、
塩胡椒で炒める。
(トマトが入ると尚良い)
そこに強めの塩でパスタを
茹で、アンチャビ・にんにく
少量のマヨネーズとバジル
(生)を加え、短時間で合える
ように炒める。
 
 
 
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主菜
肉料理と焼き野菜添え
 
焼き野菜は大胆に
大きめにカット。
万願寺・伏見とうがらしはそのままで、
 
できれば直火焼き、その際
オリーブ油に絡めると
ムラなく焼ける。味付けは
塩胡椒のみで、
 
これに具沢山の野菜のコンソメスープがあれば、さらに良い。
 
ご家庭でもできるレストランメニューです。
 
実は福岡のとあるレストランにて旬菜料理のご提案で出来上がったものがこれ。
 
他にも様々な提案があり、野菜を美味しく食べて頂きたいと思う。
 
ワインやカクテルがあると美味しさががさらに引き立つ。
 
またまた、台風が来ている。今度の19号はどうやら、九州を直撃する見込み。
それも極めて大型の凶暴な奴。今回ばかりは野菜全滅を覚悟しなければならない
かもしれない。来週の月曜日の発送は翌日火曜日に延ばすしかないが、日曜日は
野菜の前取りをして、来週発送分の確保をしておくしかない。
夏野菜の最後の時季に、しかも、ミニ端境期にこれは大きく、休園が頭をよぎる。