2020.8.5(水)晴れ、最高温度34度、最低温度26度
剪定誘引作業を終えたトマトと夏野菜達
トマトは、60メートルの畝が10本。
剪定誘引・芽掻き作業を一通り終えると、もう最初に剪定した畝のトマトは
すでに暴れ回っており、また最初の畝に戻り剪定作業を行わなければならない。
その繰り返しを10月終わり頃までし続けねば、すぐにブッシュになり、
風や光は通さないし、ミツバチの受粉はしないし、害虫が発生する。労力の
塊です。今年は、その作業を諦めずに続けており、トマトは今の処、豊作です。
2020.8.1 コロナ時代に「食を考える」その二 自然体の生き方
最高温度34度、最低温度25度、気象庁が出した8月の気温予報です。
畑の地表面の温度は軽く38度を超えて、40度弱と言った処か。これから
8月下旬頃までこの温度が続き、雨は台風が襲ってこなければ降らない。
地表は乾き、乾季がやってくる。
軽トラックにポンプを積み、毎日10カ所の圃場に散水して回ることになる。
夏野菜達は、日中は酷暑に晒され、うなだれながら耐えて、夜になると露が
降りて息を吹き返す。
そんな圃場の中で、農人達は早朝から畑に出て収穫や作業を行い、日出しの
強い日中はトマト・茄子などの剪定作業を行い、夕方から力仕事を行う。
夏は人と野菜の忍耐の日々が続く。
茄子の圃場、10種類の茄子が植わっている
トマト同じように剪定誘引作業を行い続けねばならないのがこの茄子です。
古い葉っぱと生命力の弱い枝は常に落とし、風と光の道を作ってやらねば、
ミツバチは寄ってこない。炎天下の中、トマトに行ったり、茄子に行ったりの繰り返し。
8月中旬頃から育苗トレイに秋野菜の種蒔きが始まり、9月初旬になると
一斉に定植を行う。
この頃、暑さのため、眠っていた畑が始動を開始、一斉に秋冬野菜の直播き
も行う。そのため、夏場、草木堆肥の作り溜めを行う。
日本人が古来から行ってきた草や木・葉っぱなどによる草木堆肥には、土着菌
が棲んでいる。草木堆肥を永年施肥していると、雨が降った後には、畑からキ
ノコ(菌)が生えてくる。
江戸時代の農業本には、「キノコが出てくる畑は理想の土」と書いてある。
小動物・小虫・微生物・放線菌、そこには当然にウィルスも棲んでいる。
サルモネラ菌もオー157も居る。
コロナウィルスはどうだかは分からないが・・・!
貴方の畑は「危ないではないか」とおっしゃるかもしれないが、自然界とは
そう言うものだ。
かれこれ20年ほど全国に野菜をお届けしているが、菌に冒されたと言った話
は無い。土が付いた手で食事をすることもあるが、20年ほど、歯医者以外は
行ったことが無い。
学者は良性菌・悪性菌と区別しているが、そもそもそれは、人間にとって
良いか悪いかと、言うだけであり、自然界からすれば、そんな差別は無い。
自然界の微生物は、互いに競い合い、助け合い、自然を浄化し、特定の菌だけ
がはびこることもなく、真に不思議なほど、自然界のバランスを保っている。
この自然浄化の仕組を使って、微生物と・菌類と共生してきた農業が日本人の
自然循環農業なのです。
やれ!滅菌・除菌・抗菌などと称して、自分の身辺の菌を殺し続けても、
「菌」の生命力に適うはずも無い。人の体には、腸内細菌も含めて無数の菌が
棲んでいる。
保健所が衛生管理という立場で、調理場・加工場・漬物工房などを無菌状態に
することを勧める。しかしながら、ここに悪性菌が一つでも入り込めば、
敵は居ないため、一瞬のうちに蔓延する。
むしろ、菌との距離を置くのでは無く、菌との共生、即ち、自然浄化の仕組み
の中に身を置くことに慣れた方が、自然体なのです。
何故なら、人間も多種多様な菌類や微生物から進化した地球上の一つの
「生命体」に過ぎないからであり、生きているのでは無く、
生かされているのです。
草木堆肥の切り返し作業風景
草木堆肥を積み上げて20日ほど経過すると、白い放線菌が増殖している。
もしも、この菌類が地球上に居なければ、世界は死骸に充ち満ちている。
自然環境を守ってくれているのですね。
今日は農園主の誕生日で、71歳になります。
草・葉っぱ・剪定屑などを使った草木堆肥による土作りを行って、すでに実験
期間も含めて30年になろうとしている。その中に棲んでいる多種多様な
微生物・菌類と共生してきた。
銀行員時代とは違って、多少体はきついけど、9人の孫達も含めて、皆、
健康で居られるのも彼ら菌や微生物のお陰です。
健康体であろうと思えば、便利さとは多少距離を置き、食品添加物に塗れた
食をやや遠ざけ、健全な農産物やその加工品を取り入れた食生活を行い、
コロナウィルスなどの悪性な菌から体を守ってくれるであろう免疫力を高めて
いくことしか無いと思うのですが・・・