美味しい野菜とは?

22.8.11(水曜日)曇り
 
今日は台風の影響で雨が降ると少々期待していましたが、
空振りでした。諦めて人参に水遣りをしました。
又、今日は福岡県筑紫のSさんへの野菜初発送がありました。
チューリップスープ(当農園の取引先)さんの紹介でした。
今は野菜の端境期にあたり、農家に野菜の種類が少ないと
内に依頼がきたのですが、喜んで頂けるとうれしいです。
 
前回のブログで栄養士さん達の勉強会のお話をしましたが、
野菜の常識非常識などのもっと具体的な話を聞きたいとの
問い合わせがあり、それにお答えします。
最近よく登場する野菜のソムリエさん達が美味しい野菜の
見分け方を説明しているのを聞いて、彼女達は教えられた通りに
しゃべっているのですが、その基準は往々にして流通の方々が
作った基準が多く、例えば、曲がった野菜や枝分かれした野菜は
育ちが悪く選ばないほうが良いなどなど、又、野菜の旬はいつです。
とか、実際の農業に携わっている者から言わせるとほとんどおかし
な話が平然と語られており、これがマスメディアを通して流れると
真実のように聞こえるのが怖い。
 
実際の有機露地栽培農家から今日は少し反論させていただきます。
流通の基準では全国各地から送られてくる野菜でしょうから、
季節感は南は鹿児島から北は北海道まで、実に3カ月も気候差
があり、それを一律に言われるとおかしな話になります。
又、その基準はほとんどがハウス栽培であり、化学肥料や農薬
若しくはホルモン剤などを使った栽培であり、露地栽培や有機野菜
とはまったく異なった美味しさや優良の基準になっております。
 
最近は有機野菜(有機JAS認定など)もハウスものが多く、有機
業者が差配しているものが市場に出回っているため、基準に合わ
ないからといって、つぶされていく野菜たちがかわいそうです。
例えば大きくなりすぎたブロッコリー、わき目にできたブロッコリー
(本当はこれが美味しい)大きく広がったサニーレタス、曲がった
キュウリ、分岐した人参、などなど、きりがないほどです。
 
露地栽培は太陽に当たり、露を受け、寒暖の差により、美味しく
香り豊かに育ちます。
その反面、雨が降ったり、露の多い日などはトマトはひび割れます。
太陽を受けた面は胡瓜は反り返り曲がります。一日収穫が遅れると
大きくなりすぎます。このように露地栽培は大きなリスクを抱えており、
美味しい野菜作りのプロセスは障害だらけですが、これらのどこが
美味しくない野菜なのでしょうか?
たまたま流通には受け入れにくいからにすぎません。
 
最後に消費者の方々に申し上げます。愛する子供さんたちに
美味しく栄養価の高い野菜を食べさせることにもっと真剣に
取り組んでいただき、美味しい野菜(同時にそれは栄養価が高い)
へ取り組んでいる農家の努力を知っていただきたいと、切に願います。
 
今日は少し考えさせられる出来事が多く硬い内容になりましたね。
下はどうにか気候変動に耐え、この酷暑に耐え、実を結びつつある
ピーマン系の野菜たちです。
 
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都会の子供が農園に遊びに来ました。一日預かり、もうお世話に大変でしたが、
本人は悦に入り、得意そうな、少し大人になった顔をしています。
初めてトラクターに乗り、このように運転できるようになりました。
親御さんが見ると卒倒するかもしれません。
 
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最後に納涼の一齣を!美しい秋を予感させる農園の夕景です。
一日の終わりについつい見とれて帰宅が遅くなり、小言を言われております。
 
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