農園日誌ー農園の四季-夏


30.4.4.(水曜日)曇り、最高温度19度、最低温度8度

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          踏み込み堆肥の上に置かれた夏野菜の苗

 今年の春の気温は異常な暑さではあるが、何時、寒の戻りがあるかもしれない。
そのため、育苗ハウス内で、草木堆肥の発酵熱で夏野菜を育てている。

季節は今から春を通り越して夏の様相を呈し始めている。この異常気温はいつまで続くのだろうか?
と言うことで、今週は夏の農園の風景を写真でお届けします。

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赤玉葱

料理の中で、赤色が
際立ち、とても便利な
野菜です。

少量をサラダに混ぜるだけで、料理の彩りが整う。




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茄子とレタスの混植

茄子は4月中旬頃に
定植し、その合間に
レタスを植え込む。
当農園の土作りは最低三年、茄子などの夏野菜を植え込むには最低でも5年の土作りが必要。
つまりは金ラベル級の畑で無いと夏野菜は植えない。

年間3回以上、同じ圃場に草木堆肥を入れる。5年も経つと、土壌はほっこりとしてくる。そんな圃場はとても貴重になる。そのため、圃場の有効利用を行っている。
この時季、夏野菜の手をし、主には二方向に広げ、枝が生長し始めたら、本格的な支柱を施し、誘引作業が始まる。

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三色茄子

クリーミーで、茄子とは言えない味かも知れません。どうやら、東南アジア系の茄子
のようです。





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鈴なりに付いたトマト
の木。支柱は竹です
6月下旬頃から一番果・二番果が熟れ始める。

但、梅雨の湿気により、腐りの連鎖が出る時期でもある。
悲しいけれどもその場合は、摘除するしか無い。

皆様はご存じでしょうか?市販されているトマトの99%はハウス栽培物です。
風太陽に当たった露地トマトは割れやすく、腐り易いので、露地トマトは家庭菜園くらいしかありません。
草木堆肥・露地栽培のトマトは、酸味があり、味香りが高く、美味しいのです。
そのため、当農園では、リスクを覚悟の上で、ハウス栽培を行いません。
ひび割れがひどい場合は、トマトソースにしている。

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ゴーヤ

白と緑があります。
夏の畑は暑く、
に、憩いの場所を提供してくれます。

この土で育ったゴーヤは苦味に嫌みが無く
甘みさえ感じます。



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26.9.22.オクラの花            24.9.25 セニョリータ(ミニパプリカ)
清楚な花で、夕方になると萎みます。    パプリカの中では最高の味。


(地域は気捨てられていく)


  ターゲット戦略

味香り豊かで、食感に優れ、栄養価に富み、美味しい野菜を作ったとしても、外見が悪く不揃いな野菜は一般消費者層の集まる店頭に並べられてもまったくといって手に取ってはくれません。
それら高品質な野菜は、それらを求めているマーケットでしか売れません。
例えば、有機専門のマーケットやサイトなどです。
欧州では、不揃いの傷のある野菜がフリーマーケットに並んでいるそうです。そこで買い物をしている消費者は、当たり前のような顔をして買い求めている。
日本とは大違いですね。
当農園では、そのため、安全性・栄養価・美味しさなどを消費者へ啓発啓蒙活動をしながらの販売スタイルを取っております。
その上で、こう割り切っております。
価値観を同じくする、若しくはその可能性のある顧客層がお客様であり、かつ、仲間である。リスクと手間をかけて美味しい野菜を生産しており、それを理解して頂ける方のみがターゲット層と割り切っております。
 

  商品開発

農産物及び加工品は、それを求めている消費者層のニーズに合わせた商品として開発されねばなりません。
そのためには、常にターゲット層のニーズの把握に努めます。
そのニーズとは、すでにマーケットに顕在している商品ではなく、ターゲット層が潜在的に求めているニーズ、つまりは、新しい商品特性が必要とされます。それを探るのがマーケティングです。
例えば、4年ほど前から手掛けてきた草木堆肥で育てた大麦(半精麦)と
古代小麦の組み合わせの麦御飯セットは、一見すると、まったく新しい商品ではありませんが、どこにもない新たな商品です。
その美味しさは農園主すらびっくりするものでした。

 

  コミュニケーション戦略

自己の商品特性を分かりやすくターゲット層に如何に伝えていくかということです。
ちなみに当農園では、有機セミナー開催・インターネット・各種報道番組・口コミを主にしております。
その中でも最有効なものが、口コミです。
最近特に感じていることですが、観念及び概念で安全を訴えておられる層と
料理が好きで供には手造りの食事を与えたいと考えている顧客層がおられます。
永年そうですね。10年以上むかし野菜を慈しんで頂いている顧客層は間違いなく
後者の層です。
やはり、概念だけでは続かず、「食」を考え続け、実践されている方に勝るものは無いようです。
 
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農園のわんぱく二人、7年前の孫の写真です。
この子たちの住処は農園です。そこには雑菌が棲み、その環境で育った孫たちは大きな病気をしませんし、少しの菌に侵されることなどありません。
自然の浄化システムは微生物の自然循環能力そのものですね。