農園日誌ー春の匂い

30.1.17(水曜日)雨のち曇り、最高温度14度、最低温度7度

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                           由布市狭間町の麦畑

 年末に蒔いた麦(古代小麦・大麦・小麦)が一斉に芽を吹いた。
今年は三枚の畑(合計7反)に麦を蒔いた。収穫は梅雨前に行い、7月初旬には、
大豆を蒔く。
小麦は全粒粉に、大麦は麦茶や古代小麦と麦ご飯セットにする。7月頃から穀類の出荷が始まる。
去年、実験的な試みを行い、多くの消費者の共感を得た。
それは私たちの背中を強く推して頂いたと理解しております。

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大豆を竈で蒸している。            杉板の部屋ではを米麹を寝かす。

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大豆を浅めに煎ったところ。          それを粗目に製粉して黄な粉に

今年採れた大豆(約230キロ)は、味噌と黄な粉にする。
大豆そのものをお客様に味わってもらいたかったが、味噌の支持率が98%と高く、
今年は全て味噌と大豆粉(黄な粉)にすることにした。
自然農の穀類は、皆様にとっても、農園にとっても貴重品となる。

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高菜漬けを、古漬けにするためには、天日干しの後、塩で揉んで
漬け込み、1~2回
ほど、灰汁を抜くため
絞り込んで漬け替える

さらに乳酸発酵をさせるため、ほぼ一年間
漬け込み、熟成させる
高菜の本漬けは、
このように手間と時間を要する。


乳酸発酵させた本物の漬物は、日本人が古来から保存食として食べ続けてきた。
ブルガリアのヨーグルトと同じく、腸内細菌を活性化させてくれ、本来は健康食の筈であった。
昨今の医者やメディアは減塩が健康のために必要であると主張し、日本古来の健康食品である味噌・醤油・漬物などの発酵食品を忌むようになってきている。
農園主はこれは間違った健康神話であると考えている。
お菓子やパンなどには相当な量の塩化ナトリュウムが入っている。減塩を言うならむしろそれらを控えた方がはるかに健康には良い。

ある方は、味噌は甘い味噌を頼んでいる。梅干しも甘いものを特注している。
漬物は健康に悪いから要らないとおっしゃる。
私などはこれこそ最も危険な食品であると考えている。
日本古来からの発酵食品は、塩漬けし、発酵菌を増殖させ、腐敗菌や雑菌を防ぐ。
主には乳酸菌であり、腸内をきれいにしてくれる。
甘い味噌や梅干しなどは、減塩している分、腐敗や雑菌が増殖し易くなるため、
滅菌処理・防カビ剤・防腐剤や旨味を加えるために合成のたんぱく質を加え、さらには、甘味料・着色料などを使わざるを得なくなる。

流通などではPL法(製造者責任を追及)から責任を回避するため、滅菌処理をせざるを得ない。当然に乳酸菌などの善玉菌も死滅する。それでは、最早、発酵食品とは言えない。

このように間違った概念を否定するところから、私たちは取り組まなければならなくなるのは、大層にきついことではある。
農園主がお客様のことを仲間たちと称するのは、生産者だけの思い上がりだけでは、むかし健康であった時代の食文化を再現し続けることは難しいからです。
価値観の共有を最も大切にしたいと考えております

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これから、寒気は次第に緩み始め、三寒四温の季節へと進む。
本格的な冬野菜の出荷は今からが勝負であり、野菜価格の高騰傾向はおそらくは、3月一杯まで続くと思われる。
仲間達には、できるだけ価格を維持し続けていきたいと考えており、早い春の訪れを待ち望んでおります。