農園日誌ーご心配頂きありがとうございます。

28.4.20(水曜日)晴れ、最高温度19度、最低温度10度

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                 農園から見た由布岳の夕景

熊本地方の余震が頻繁に続いており、住民の方々は不安な毎日をお過ごしのことと思います。
農園の場所は大分市由布市(挟間町)境にあり、破砕帯は少し外れておりますので、幸いにも大きな揺れは少ないです。別府・湯布院のライン上には複雑な地溝帯が延びておりますので、熊本の地震にかなりな影響を受けているようです。
それでも頻繁に続く揺れの連鎖には、特に女性陣は不安な様子です。
道路・交通網はまだ回復しておらず、日常の生活には何ら不安はないのですが、
遠隔地への配送などには少なからず影響が出ており、野菜の着日が半日、若しくは、一日遅れることもあります。

皆様には随分とご心配頂きまして、ありがとうございます。
こちらは皆元気に畑仕事をやっております。
野菜の発送も通常通り行っております。

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ジャガイモの除草と
土寄せ作業。

じゃがいもは根物野菜となっておりますが、
実は茎の延長線上に
いもが付き、茎を食べる野菜です。
そのため、種芋の上や横に芋を付けていきますので、土寄せ作業は大事な作業となる。


鍬の手作業で行うため、かなりきつい作業となってくる。70mの畝が9本。
一列の作業を終えると、腰が笑い出し、3列もやると、しばらくは立ち上がれない。
それと同時に夏野菜の植え込み作業が続いており、スタッフは皆疲労の色を隠せない。

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植え込まれた夏野菜。

この時季、春野菜の追い出し(収獲)とその跡
への夏野菜の植え込みと同時並行しての
作業となり、息つく暇もないほどの忙しさとなる

冬に種を蒔いた春野菜が減ってきており、
このままでは、夏野菜へ繋ぐ前に野菜が枯渇してしまい、慌てて
春野菜も蒔く。このタイミングを逸すると、大変なことになる。

季節の移ろいと共に行うべき種蒔きや植付は体が覚えているとは言っても、頭の痛い季節である。

年間百種類以上の露地野菜生産と、直接販売は、端境期でも野菜を切らすことはできないといったプレッシャーの中での生産活動となる。
現在第一期研修生達は独立の前段階としてこのことを学んでいる。
それは孤独との闘いとなることは必然であるし、一切の甘えは許されないことを、
ぼちぼち、認識し始めているようだ。
このプレッシャーこそ、農園主としての自立であり、それは「自覚」でもある。
指示を受けてから行うのではなく、頭で分かっているのでもなく、自ら判断して行動することこそ(体が覚えること)自覚への第一歩である。

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由布市挟間町の圃場
後藤君の2.5反の畑
その1/3は小麦が順調に育っている。
そこに甲州とうもろこし
を定植する。
在来の日本固有品種であり、粉にするつもりである。
からすや狸の鳥獣被害や芯食い虫などの波状攻撃を受け、どのくらいな収穫があるか?


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小麦が出穂した。

とにかくかわいい?
農園始まって以来の
小麦の生産。
穀類を見ていると、
生きていることが
何故か実感できる。
やはり食糧の糧の字は
穀類なのだな!といまさらながらに思う。
地粉としてみんなの元へ届けられると良いのだが・・

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    農園にもお花畑がある。ビーツとスイスチャートの色彩が夕日に映える

農園は晩春の景色から徐々に夏の色に染まっていく。百種類以上の野菜が育つ
この農園は、単一栽培とは異なり、作業も景色の移ろいも、四季の変化に合わせて飽くことがない畑の日常が繰り返されている。
体のきつさもプレッシャーも野菜達から癒されていく。