農園日誌ー徒然なるままに!

28.3.30(水曜日)曇り、時折小雨ぱらつく、最高温度18度、最低温度7度

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                        春の麦畑

佐藤自然農園では初めての麦。驚くほどに元気に育っている。
春のうららかさに誘われ、周囲の菜の花は満開。農道は菜の花街道に・・
除草剤を使わず、草木堆肥と焼き灰・牡蠣殻を入れた麦畑は、青々と葉っぱを茂らせている。
今の処、心配していた除草作業は管理機だけでなんとかなりそうで、一安心。
初夏の採り入れが今から待ち遠しい。このまま何事もなく育ってほしいと願う。

冬季に種を蒔いた蕪類が一斉に蕾を持ち、一度も出荷しないまま、菜の花となっている。こうなると、中春には野菜不足となってしまう。
出荷予定の赤蕪・中蕪・サラダ蕪が一時的に無くなる。
他の野菜では穴埋めが利かない。只でもこの時季はミニ端境期を迎えているというのに、頭を悩ます。早く暖かくなり、スナップエンドウなどができないか・・

約一ヘクタールの畑の除草作業を終え、除去した草は全て堆肥となった。
それでも圧倒的に草が不足しており、堆肥場には木屑と葉っぱしかない。
堆肥が足らない。一方では、とうもろこし・カンラン系野菜・夏野菜などの植え込み時季が目前に迫ってきている。
今日も近隣の農地から草を調達し、わずかながら堆肥を一人作る。焼け石に水の量しかできない。焦りが募る。春うららかなのに、心はブルーとなる。

この時季、継続中止のメールがよく入る。
その理由の多くが、日常の生活に追われ、料理を作る時間が取れなくなってしまったなどの経済的事情によるもの。
一頃前であったなら、お金の使い道ですよ。自らの健康を守るために、他のことは切り詰めても、食をケチってはだめですよ。と言えたものが、近ごろでは、その言葉が口から出てこない。「ご事情はよく分かりました。むかし野菜を愛しんで頂き、ありがとうございました。また、いつの日か再会致しましょうね。皆様のご健康をお祈りいたします」と答えるしかない。

やはりこの国は何かが狂い始めているようで、重苦しい圧迫感が漂っている。
アベノミクスなるものは完全に破たんしており、金融政策だけに頼った経済政策や大企業重視の方策は完全に行き詰っている。
国民の納税負担は重くなる一方であり、格差はさらに広がり、購買力不足から内需は落ちていく。
国の予算は、的外れの政策に費消され、官僚たちによる浪費は益々ひどくなる。
一国の総理は、自らの経済政策の失敗により完全に自信を喪失しているのにもかかわらず、時の政権への支持は伸びている。報道管制は戦前のひどい状況に近づいている。
世相も心にゆとりがないせいか、暗い出来事が多く、未来が見えにくい。

季節は春に向かい、桜が満開時季を迎えようとしているのに、心が晴れない。
同じような気持ちを多くの方は持たれておられるのではないでしょうか。

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              久住の飯田高原、タデ湿原の風景

先週の土曜日、午後、農園のお休みの日。一人、車を駆って、久住連山に足を伸ばす。むかしから疲れると山に行きたくなる。
あいにくの曇り空ではあったが、美味しい空気を胸いっぱいに吸い込み、心地よい汗をかいてきた。山はいつもと変わらずどっしりと構えており、静かに受け入れてくれたようだ。

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久住やまなみの道路を走っていると、突然に
灰色の煙が道路を塞ぐ
一瞬、山火事かと思ったが、野焼きであった
珍しい光景を眺めることになった。

最近ではこの恒例の
野焼きも人手不足に
よって難しくなっているようだ。
高齢者が目立つ。


全てに無関心で、虚脱感に浸っている時期ではない。
社会も政治も自分も変えようとしない限りは、変わらない。
神様は努力し続ける人にしか微笑まない。

明日からは新入の研修生(高校生)が入ってくる。
彼の未来が明るくなるかは、やはり受け入れ元の農園主の肩にかかっている。
気を引き締めて頑張らねば・・・