農園日誌ービニールトンネル全面撤去

27.4.2(木曜日)曇り時折晴間、最高温度19度、最低温度9度

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       畑の野菜達がその全容を現す(トンネル撤去後の4番の畑)

最低温度が5度以上、最高温度が15度以上になると、トンネルの撤去時季となる。
3月末頃からの今年の春の高温には驚いている。一気に20度近くに気温が急上昇
こうなるとトンネルをしていると全ての野菜が莟立ちを始めてしまう。
4月も10日以降になると、遅霜もなくなり、夏野菜の植え付け適期となる。
冬野菜が終わった畝から順次夏野菜へと変わっていくことになるが、その間には、春野菜が育っており、中々、畝が空かない。
この時季は終わりがけの冬野菜と成長途上の春野菜の間に、夏野菜が割り込むと
いう形になる。まさしく季節の移ろいを感じる時季でもある。

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ようやく空きを作った畝には
堆肥撒き、畝作りと夏野菜
の準備が忙しい季節。
(3番の畑)

二つの季節(冬・春)にまたがり、4月初旬は一時的に
野菜で溢れかえる。
ほんの一瞬の多忙な出荷
シーズンが終わり、やがて、畑は野菜欠乏症に陥る。
これが必ず来る端境期と
いうもの。

夏野菜の出荷が始まるのは、6月の梅雨の真っ最中となり、4~5月の季節を埋める野菜達が、えんどう豆などの春の味覚とキャベツ・ブロッコリー・春白菜・葉付き
玉葱・わけぎ・島らっきょなど。まことに露地栽培の旬菜はよくできている。
但し、毎年変化し続ける自然条件に即応してこの旬菜を畑に揃えていくこと、端境期をできるだけ短く終わらせることなどは容易なことではない。

露地栽培・低窒素栽培(自然循環農法)は先人達の叡智の結晶であり、その種蒔き
定植時季を五感で感じる者のみが真の農人と言えるのではないでしょうか。
現在はそんな農人がほとんど居なくなってしまった。残念なことです。
当農園の若いスタッフ達は、私と一緒にそんな先人達の知恵を学び続けている。

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4月10日後に植えつける
ために準備しているとうもろこしの幼苗。

とうもろこし粉の原料となる
甲州及び白餅とうもろこし
いずれも日本の固有在来種。
それと生のままで食べる
ハニーバンタムとうもろこし
を育てている。



皆様から頂いた貴重なご意見(農園が行ったインタビュー方式のアンケート調査)
の中で、穀類については、子育て世代のお母様達は興味を示される方が圧倒的多数でした。今回はその自然農の穀類について、少しお話しいたします。
(その前に)
現在の穀類生産は、雑草対策として、除草剤を当然のように使います。
このことを知らない方がほとんどです。
次に、病害虫対策として、大豆以外は必ずと言って農薬を散布します。このことは皆さんよく知られております。
さらに、大豆以外は追肥として化成肥料を使います。(勿論種蒔き前には使います)
当農園では(むかし野菜グループ)様々な方法で雑草対策を行い、雑草が生える前に苗を大きく育てていきます。化学物質は畑に入れません。

「興味深いご回答内容」
○穀類素材での提供-欲しいと思うものにチェックとその理由
①小麦
敢えてグルテンの多い小麦としました処、パンを焼かれる方以外は、若しくは、
グルテンオフの方は、薄力粉(ケーキやクッキー)の要望が高かった。
うどんなどに使う中力粉を指定してこられた方はいなかった。
ー実に悩ましく、三種類の小麦生産をどの比率で作るか?ー

②大麦(お米に混ぜる麦飯)
意外と多くの方の支持が集まった。
ー安心して食べられる大麦が市場にないようですー

③煮豆用の大豆や大豆粉(黄な粉)
黄な粉は100%に近い方の支持が集まった。意外だったのは煮豆のニーズの高さ
やはり水煮のものは嫌なようですね。

米粉 
これも以外に多くの支持があり、小麦がどうもという方が増えて、米粉のニーズが
高くなったようです。
農園ではこれ以外に餅米の粉(白玉粉)も考えねばならないようです。

⑤とうもろこし粉
予想通りと言うか、ほとんどの方が使用した経験がなく、(コーンスターチは知っているのかな)戸惑いながらも、恐々使ってみたいが・・・?の反応が多かった。
ー使い方を教えてくれないか?が本音だと思いますー

実は、とうもろこしを他の粉に加えた、ブレンドが農園の本命の考え方です。
例えば、粘りもほどほどにある小麦の中力粉とライトなとうもろこし粉。
     さっぱりとして粘りの多い米粉ととうもろこし粉ではどうか?
     薄力粉ととうもろこし粉ではどうか?
素材感のある粉のブレンドで作ったお焼き(流し焼き)・ナンあるいは、包み焼き(ガレット)。加えるのは塩・オリーブ油が基本。つまりはご飯と同じように主食化できないか、という思いもあります。自然農の穀類では健康食品ということになりますか・・・
むしろ、子供さんに手作りのおやつを食べさせたいという思いが強いのです。

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新玉葱

来週頃から本格的な出荷に
なります。最初は葉付き玉葱
として。
この葉は牛肉とあわせると
美味しいのです。

極早稲品種のみが葉付き
玉葱となる。
5ヶ月間、畑で育ちました。



○上記素材を使った加工品
例として、ナン・野菜万頭・堅パンを上げた処、意外なほどの反響が届きました。
後は、私達の開発努力にかかっておりますね。
実は野菜万頭(一番人気でした)はすでに実践済みです。子供から大人まで皆さん
大好きでした。但し、作るのが実は大変なのです。
最初はテスト販売致しますが、本音は皆様に作っていただきたいと願っております
ご夫婦共働きのご家庭では止むを得ないでしょうが・・・

○新たな穀類や加工品などが家計の重荷にならないか?
提案型のテスト販売 OR 注文販売方式?

実に女性の方、特に主婦はしっかりしておられます。押し付けられるのは嫌だけれど、試してみたいという気持ちがその文面から多く伺い知ることができました。
野菜にも送料がかかっているので、必要な粉類は良いのでは?は、男の発想のようでした。あるいは、質問の仕方が悪かったのかな?未だに女性の気持ちは分らないようです。