農園日誌ー季節の変わり目

26.9.19(金曜日)雨、最高温度26度、最低温度20度
 
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                        ニラの花
 
夏から秋の季節の変わり目になると、ニラに花が咲く。
今日などは終日雨で、雨合羽を着てピーマン・茄子などの誘引剪定作業をしている
と体の芯までが冷えてくる。秋が来ているんだなあ、と体が実感する。
それにしても今年の夏は雨が多く、大分などは、日照時間が例年の4割程度。
前日まで、約一週間、天気が続き、秋野菜の種蒔きや植え込みを急ピッチで行う
 
イメージ 2ここ(二番の畑)には、
当農園で晩秋の味覚
であるセロリと芽キャベツ
を植え込む。
二番の畑は草木堆肥歴
13年と最も畑の腐食が
進んでいるため、むかし
野菜の中でも、最高の
味香りが出る野菜が
育つ。
そのため、セロリはどうも
と言う方でも、食べ始める
といった伝説が生まれた
 
最も、その方々もセロリが好きになって、早速スーパーで買われたが、一口食べて
みて、また、嫌になったと言った話は度々のこと。
まだお分かりではない!セロリが美味しいのではなく、この土で育ったセロリが美味しいのであって、品種や野菜のアイテムで美味しさが出るわけではないことが・・・
さらに言えば、産地表示で○○の地域で生産された野菜がブランドになる、といった
類の報道も、如何にそれが分っていないかの典型的な例。
作り手の思いを理解していないと言わざるを得ない無責任な報道に振り回されないことだといつも思う。
 
よく地域活性策で、△△野菜の一大産地にしようと、官公庁などは打ち出すが、これも困ったものだ。大量流通のマーケットに向かっての政策を打ち出したいのであれば、土作りこそ最初に手がけなければならないことを理解している人は少ない。
先ずはどのような農法を採用するかから、始めよ!と言ってやりたい。
 
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これは最早秋茄子か?
 
今年は茄子の生育が悪く
日照不足が災いしている
茄子は水を欲しがるが、過ぎたるは及ばざるがごとしで、やはりお日様の力
は凄い。
下膨れしているのが
茄子の特徴。成長が遅
くなるため、長く育つより、下の方に膨れてくる。
それ故に旨みが詰まっている。
 
これはあくまでも露地栽培でのお話であり、ハウス栽培ではこの理屈は当てはまらない。過保護に育つ施設栽培ではこうはならない。
秋茄子は嫁に食わすな!の季節が今年は早くやってくるようだ。
今の時代は逆かな。
 
今日、福岡のSさんから、季節移動の依頼の電話が入る。
常には福岡県宗像に住んでおり、田園地帯で、しかも松くい虫の予防などに薬剤
散布をする季節になり、子供さんが過度なアレルギー体質になっているため、
化学物質に敏感に肌が、体が反応してしまい吐いてしまうそうだ。実家に一時避難といった事情。むかし野菜と出会ってからは徐々に体も好転しているとのこと。
その要因が今日始めて分った。
九州の大学病院で手術を受けた際、複雑な麻酔薬を使われてから、そのような体質になったとのこと、どうやら砒素が毛髪から検出されている。
お話を聞けば、子供さんの将来を考えれば、親御さんのご苦労が察しられ、憤りすら覚えてしまう。
 
化学物質に囲まれた現在文明の中、そのような話は多いが、健康は先ずは食から
考えていきたいものだ。未来ある子供さん達のために、私達が考えることは多い。
 
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3・4番の畑のほとんどが夏野菜で占められている
その中でこの一角だけには葉野菜が育っている。
 
例年になく早い段階での
葉野菜・秋野菜の季節が
到来している。
慌てて、種蒔きを行っているが、多くの畑は、夏野菜が占拠しており、頭が痛い
季節が駆け足でやってきた。
 
大阪の展示会から帰ってきて、この一週間は、かなりヘビーな毎日であった。
しばらく雨が続きそうで、天の神様が、しばらく休め!と言ってくれているのかもしれない。
それでも生来頑固な農人は、季節から追いまくられるよりは、季節の先を歩きたい
といつも思っており、休む時を知らない。