一年を振り返って

23.12.20(火曜日)晴れ、最高温度10度、最低温度1度
 
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樹氷に覆われた久住連山、自然の厳しさを無言で教えてくれる。この自然の荘厳な風景を見ていると、人の行いや日々の営みを、じっと見つめられているようで、思わず、襟を正さざるを得なくなる。無性にこの風景を見たくて、車を走らせた。
 
今日も寒い朝を迎えた。
全ての野菜が白い霜に覆われ、皆一様にうな垂れている。日が昇り、暖かくなると
皆、シャンとなって元気に回復する。これを冬中、繰り返す。生命力の強さが見える
しかし、この状態が数日続くと、野菜の内部が氷結し、野菜は回復力を失い、
黒く変色し、やがて腐ったように落ちていく。
そこで、人間の手で寒さを防ぎ、霜害を防ぐために、畑、全面をトンネルで覆う必要がある。キャベツ・大根・葱などは、何とか凌いでくれるだろう。
 
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今日は、小松菜・サラダセットの種蒔き、半結球レタス・サンチュなどの定植を
行った。すぐにトンネルを張る。来年の春には大人になってくれ!と祈る。
このまま、植え付け作業や定植作業を行うと、竹の支柱が足りなくなる。
又、夜鍋仕事で、竹を削らねばならない。夜は氷点下になりそうだ。
 
今日、由布市のブランド推進協議会の首藤さんから来春のセミナーの相談がある。
 
マーケティングによる市場戦略・マーケティング的な農産物の商品開発・コミュニケーション戦略・草木堆肥作りや破砕作業の実地研修など、4回のセミナーを行ってきたが、中々に、有機農業に取り組む人材が集まらないのが現実。
そこで、彼に提案した。
消費者と生産者の対話集会的な会合と美味しい草木堆肥の試食会などを交えて
私が司会進行を行いながらの意見交換会を行ってはと・・・
大きな課題は、農業では生活できない・魅力を感じないと言う無力感が蔓延しており
生産者の発掘は思うにまかせない。
他方で、有機農業を目指す若者達の世代は、農業、特に有機農業やその商品の市場開発の難しさに直面しておらず、根拠のない自信をちらつかせる。
この高齢化した農業者達の無力感脱力感と若者達の意味の無い自信が交錯して
一層、農業後継者の育成が進まないのが現実。
 
おそらく何となく何とか成っているといった現実の中では、危機感がないのでしょう。
すぐ、足元に日本の農業の壊滅的崩壊が進んでおり、日本の多くの里は中山間地にあり、地域の邑やそこで生活する人間の営みや豊かな里山や田畑や自然環境の消滅的崩壊にもに気がつかないとは・・・
九重連山の峰峰から人間達の行いを冷たく見つめられているような・・・
 
そんな中でも、セミナーを開催したお陰で、自然農の梨園やお米生産者の平野さんや需要低迷と膠着化した農協システムに組み込まれざるを得ない椎茸生産者の
田北さんが私達のグループに近づいて頂いたのは大きな収穫となった。
 
現在、佐藤自然農園の周りには、3人の仲間ができている。
さつまいも・里芋・栗農家の二宮さん、
野津原の佐藤さんの畑から今年ようやく美味しい南瓜が獲れた(草木堆肥歴3年)
今年から草木堆肥を振り始めた河野さん(すでにサラダセット・サラダ蕪・馬鈴薯
出荷し、皆様の下に届いている)
 
これで、私を含めて6人の農業者が揃ったことになる
但、まだまだ、草木堆肥歴が浅く、商品の味香り・食感・旨みなどのバラツキが多く
統一した商品力には成りえていない。焦っては山々から笑われるが・・・
来年はこれらの力を一つに結集できるグループの立上げを何らかの形で図らねばと思う。
 
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   今年も農園に冬の虹がかかった。向こうに見える山はお猿さんの高崎山