農園通信

23.5.26(木曜日)雨の一日、最高温度19度、最低温度16度
 
今日は終日、雨。午前中、にんにくを紐でくくり、屋根裏に収納。玉葱の整理作業。
午後は、皆、休日とした。皆、わいわいと喜ぶ、私は悲しむ やることは山ほど
あるのに・・・
 
日照りから一転、雨ばかりの日が続く。こうなると、葉物野菜が湿気と蒸れで傷み
やすくなる。葉物の季節も終わりに近づく。サニーレタスなどが莟立ちし始め、商品にはならなくなる。
これから、1カ月が端境期となる。とても悩ましい季節を迎える。
その間、いんげん豆、人参、じゃがいも、ズッキーニ、玉葱、にんにく、蕪などで、
繋ぐしかない。
 
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虫が大量に発生しており、つぶす作業が大変。土の中に棲息し、種蒔きをすれば
全て芽を抓む。苗を植えればその50%は噛み切られる。
葉っぱは穴だらけ。
 
土中に棲む虫は撃退のしようがない。多くの農家(一部の有機農家も)はそのため
土中消毒と言って、農薬をやる。(農家は農薬とは思っていないようだ)
しかしながら、これらの農家を攻めてはいけません。死活問題です。
そのため、土中の虫だけではなく、有機農業で最も大切な微生物・放線菌までも
駆逐してしまうことになる。(かれらが居ないと、有機物残渣は分解してくれないため
自然循環が止まり、再生不能な土と化すことになる)
 
今日、あるレストランの方が見えて、葉物は虫食いや卵が付着しており、お客様から
クレームがきている。根菜だけの出荷に願えないだろうか?との要望。
さて、この申し出、皆様はどのようにお考えでしょうか?
 
一般的にはその通りに思えます。
 
ここで、福岡のジョルジュ・マルソー(オーナーシェフ小西氏)ではどのように受け応えしているか?をご紹介します。
このフレンチは九州では今やナンバーワンの評価の店となっております。
ここではそれを我慢して9年間使い続けました(その間、私との意見交換はかなり激しくなされたと、お考えください)
今では、お客様とこのようなやりとりがなされているようです。
 
「おい!この野菜に虫の卵が付いているぞ!」サービスは飛んで行き、「申し訳ありません。十分に洗ったのですが」 お客様は、「いやー!さすがだね」と・・・
このサービスはお客様が怒っている場合は、その後、当農園の考え方とマルソーの意思を伝えようとしていたのですが、このお客様は、それらを十分に理解していたようで、こう、言ってくれました。「分かっているよ。有機無農薬野菜で、こだわった草木堆肥で作っている野菜だろ。虫食いの跡より、それに勝る美味しさがあると、言うんだろ!」
 
ここで、改めて、ジョルジュ・マルソーの苦労と努力に敬意を表します。
それらの努力によって、九州ナンバーワンの評価を得たことは、「本当によかったね」と言ってやりたい。  男同士は中々その言葉が直接いえないのが辛い。
同じように、東京の坐来(シェフ梅原氏)も本格和風料理では最高の評価を受けております。
 
この2軒は私の一つの勲章であり、誇りでもあります。それ以上にお二人のシェフには感謝しております。
 
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ジャガイモ(アンデス)の花。
 
 
じゃがいもの花が満開になった。
花が咲き終わると、約10日後には
出荷可能となる。
 
この品種は赤い色をしており、
デンプンの粒子が大きく、スープを吸いやすく煮物には最適。
(しゃがいもの原種は赤色です)
 
 
 
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5番の畑
 
ここには、北あかり
メークウィンとアンデス
を植えている。
 
出荷は例年より遅く
6月10日頃になる。