農園日誌

23.4.3(日曜日)曇り、最高温度12度、最低温度4度
 
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ようやく春の訪れが間近く感じられるようになってきた。
氷点下の気温はなくなり、畑のトンネルも一枚一枚とはがれていく。
 
春草の除草作業、トンネルの撤去とそれに伴うビニールや竹の支柱の
片付け、堆肥を施肥しての畝作り、春野菜の種蒔き(直播)、春野菜の植え込み、夏野菜のポット上げ、水管理(水遣り3年と言って苗の状況と野菜の種類に応じて水遣りが異なる。遣り過ぎると腐り、不足すると成長が止まる)
その合間に除草した草を集めての堆肥作り、剪定枝の破砕作業、夏野菜の植え付けのための畑作り、などなどの作業に追われる毎日。
その合間に出荷作業。最近、個人のお客様が増えて、逆に野菜の在庫状況が心配になる。「よいしょ!」の掛け声だけでもう腰が笑う。農園の皆もかなりお疲れ気味。
 
今年は寒く永い冬が続き、中々トンネルを剥がすことができなかった。
はがすタイミングが遅れたか、越冬野菜(蕪類・小松菜・水菜・青梗菜
大根・キャベツなど)が軒並み花芽を作り、畑は菜の花畑と化している。
農園としては大痛手になるが、そこは自然の摂理でもあり、あきらめて
楽しむしかない。
 
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なんとなくこの状況を予感してか、蕪類や小松菜などの捨て植えをしておいたため、なんとか春季の端境期を乗り越えられそうだ。
 
※3月~4月にかけて、春の端境期を迎える。通常の畑では冬野菜が2月から3月
 には終わり、3月に植え込んだ春野菜を出荷できるのが5月初旬頃になる。
 当農園はこのタイムラグをトンネルや布被覆で調節する。
 
現在、佐藤自然農園は60名の個人と7先の飲食店への直接出荷を行っている。
そのため、全ての顧客と相対取引となり、きめ細かな対応が可能となる。
毎週週変わりの野菜を9~13品目送り続けるということは、それだけの種類の野菜
を作りつづけねばならない。かなりのプレッシャーもある。
それだけにお客様方の美味しいとか子供達が喜んで食べているなどのお便りは
うれしくもあり、次の日の頑張りに繋がる。
 
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新玉葱出荷の日も近い。
今年は順調に育っている。
心配なのはジャガイモの方。
未だ芽が出ていない。
 
 
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春白菜がようやく巻きかかっている。
トンネルを閉めたり、はぐったり、かなりの
手がかかっている。
順調に巻いてくれたらと祈る。
 
 
 
 
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1月に種蒔きし、2月末に植え込む。トンネル掛け後、3月にはぐる。鳥に食べられ
半分葉が無くなるなど手を掛けているが、うまく巻いてくれればと、これも又祈るしか
ない。
 
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レッドキャベツ。芯が巻き始めていいる。
期待できるかも、天に祈る。
 
 
 
 
 
 
先日、宗像市のSさんからの久方の電話。
「関東・東北地方への九州からの野菜出荷が続いているとの報道がありますが、
佐藤さんところはどうですか?」「実は内にもその要望があり、京都の有機専門の卸
から関東向けの野菜の発注がきています」
「そうでしょう。それが心配なんです。そのために私達のところへ野菜が来なくなったらどうしましょう。実は、子供達が心配してお母さん電話してよ!と言うものですから
お電話しました」とのこと。
 
うれしいやら、可笑しいやら、かわいくもあり、「胸を張って大丈夫って伝えてください
決してそのために野菜を届けないことは絶対にしませんから」と答えました。
そして、次のことを付け加えました。
「でもね。そのこと(当農園に野菜の発注が増えること)は、逆に言えば、東北・関東で頑張っている農家さんがとても困っていることを考えたら、胸が痛みます」と・・・
 
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   プラムの木の下はタイムの畑です。前方に見える木の小屋は当農園の倉庫