農園日誌

23.3.20(日曜日)晴れ後雨、最高温度16度、最低温度8度
 
東北・関東地方の方々にはお見舞い申し上げます。
混迷して迷走する日本という国に何かが起こるような予感がしておりましたが、まさかこのような未曾有の大惨事が起ころうとは・・・
又、何の罪のない方々が被災され、多くの人命が失われ、老人・子供に
特に多くの悲劇が襲い掛かりました。これからも心配です。
 
当農園も何かできることがないかと、考えております。とりあえず、赤十字
には皆様からの売上の10%(2ヶ月分)を送ろうとは思います。
 
但、被災者への支援は支援として、今、我々がやらねばならないことは
いつまでもこのことを引きずり、日本全体が停滞することは絶対に避けねばなりません。
東京のお客様達、特に飲食店が営業を自粛、あるいは、ストップしていることなど、東京の市場には生鮮品が溢れかえり、腐っていくのをまっている状況だそうです。東京坐来(レストラン)の梅原シェフからの情報です。
飲食店が停滞すると、それに携わる社員にとどまらず、多くの農業・漁業
生産者の経済活動も止まります。
風評に左右されずどこも頑張っていただきたいと切に願います。
 
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白菜の花です
 
春はそこまできていますが、寒い日が続き、足踏み状態です。
野菜達も日照時間が長くなり、越冬野菜は皆、一斉に花芽を付けてしまいました。
寒い日が続くために成長しないまま、その命を終わろうとしています。
おかげで、当農園の野菜は一斉に大きくなり、成長不足のまま、出荷できない状態
になりつつあります。
 
それでも、ビニールトンネル内の人参は発芽し、幼い命が芽生えました。
除草作業を終えた人参畑。厳寒の2月に発芽した苗です。
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露地にら(トンネル敷設)が寒い中、成長を始めました。(来週出荷予定)
一度、刈り取り、新芽の発芽を促しました。そこにジャーマンカモミール
毀れ種が芽を出し、花目を付けています。
 
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最近、ようやくホームページを通じて、野菜のお試しセットのオーダーが
頻繁に入るようになりました。
その中のお一人との会話。大分市のHさん。まだお若いかたです。
「ホームページでは読んだのですが、歯切れが良い、の意味が分からなかったのです。2回目にして、口の中で溶けていく感触があります。これがそうですか?」
このようにお答えしました。
「化学肥料や動物性肥料などで育った野菜は、窒素などが多く、急成長します。すると、茎は細くなり、(葉脈も薄く)倒れやすいですよね。それを防ぐために野菜も多くの筋を持とうとします。野菜が全体的に筋張り、口の中に繊維が残り、歯切れが悪くなります。
これに対して、草木堆肥では(他に追肥などはやらない)土中に窒素分などが少なく、野菜は一生懸命に栄養分を求めて根を張ろうとします。根を張り終えてから、ようやく土中の栄養価をたっぷりと吸収して成長します。
ですから、根は張り、茎は太く、葉脈は厚く小振りでも土台(根)と骨格(茎など)がしっかりとした歯切れの良い美味しい野菜が育ちます」
 
「私がいなくなったら、もうこのような手間隙かけた美味しい野菜が無くなってしまいます。」と話したら、「それは困ります。」と顔を曇らせて頂きました。
ですから、この野菜作りを残すために、ほおの木小学校にて、これを広める事業を考えているのです。そこでは多くのお客様と多くの生産者が集い育っていくことが私の次の夢です。」
 
頑張りますので皆様もご支援よろしくお願いします。
東北地方の復興を祈りますと共に、できうれば、こちらに移住して一緒に頑張れたらと思わずにはおれません。祖先の地を去るのは断腸の思いでしょうが・・・
 
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