農園通信

23.1.16(日曜日)曇り時々雪、最低温度ー4度、最高温度3度
 
新年あけましておめでとうございます。
今年も大過なく美味しい野菜の恵みが頂けますように。
皆様方におかれましては、つつがなく毎日が過ごせますように、
又、豊かな自然がこれ以上失われないように祈ります。
 
 
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 3番の畑。畑一面ビニールトンネルの波が覆う厳冬期の風景。今年は一段と
 寒さが厳しく、かってないようなトンネルの量です。
 
当農園も本格的な野菜の栽培と販売を開始してから9年目を迎えました。
それは同時に土作りの歴史でもありました。草木堆肥を作り畑に施肥して土を育て
ようやくほぼ理想とする土作り(自然状態)に近づき、ようやく、味香り豊かな、
旨みのある、歯切れの良い美味しい野菜作りができるようになりました。
 
有機農業の基本である「安心・安全」は当たり前で、栄養価の高い美味しい野菜を
栽培できるようにはなりましたが、先にも書きましたとおり、その美味しい野菜作りを地域や消費者に広め、地域の活性化と働く場を作るという当初の事業目標は中々に成果を挙げてはおりません。
 
当農園の野菜を定期的に食べて頂いている個人のお客さまやレストランへの直接販売だけでは限界がきているように感じております。
最近読んだ「有機農産物の流通とマーケティング」によると、野菜全体に占める有機野菜(本来の意味)は全野菜の0.13%に過ぎないとのこと。
そのほとんどが畜糞肥料ですから、有機本来の草木を使った自然栽培に近い野菜になると、もう限りなく「ゼロ」に近いことになります。どうやら私はかなり特別な野菜を作っているようです。(すでに気がついてはおりましたが)
 
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寒さに耐え、春を待つ空豆
地面が凍りつき、霜柱で根を
傷めないように敷き藁を纏う。
それでも地中ではしっかりと
根を張ろうと頑張っています。
 
 
 
 
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ビニールトンネルをしてもらっていない
収穫途中の千筋水菜。
氷点下3度までが限界かも!
茎の中の水分が凍りつき、
昼間、ようやく復活し、又、寒い朝
迎える。その繰り返しにひたすら耐える。
そのため、体内に蓄えたデンプンなどを
分解し、糖分に変え、生き残ろうとする。
そして、甘さや旨みが増す。
 
今年から来年にかけて、当農園も次の段階に進まなければならなくなり、
会員オンリーの直接販売から、アンテナショップ出店へ向けて動き始めようと考えております。
 
①草木堆肥により栽培した野菜の販売
②料理人、斉藤君による飲食(野菜が陰の主役)
③その野菜のみを使った惣菜・漬物・おやつ・テイクアウト・加工品
 
以上の3部門を一つの場所に展開しようと考えております。
今年はその場所のイメージ開発・商品開発・参加者やスタッフの募集
協賛農業者の募集と新人農業者の育成など、やることはあまりにも多く
大変な年になりそうです。最終的にはここから若いこれからの人達が次の時代を背負う主役に育ってほしいと期待します。私たち団塊世代を踏み台にして・・・
 
 
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トンネルの中を覗いて見ましょう。
これはセロリです。
セロリは茎を主に食します。
茎はそのほとんどが水分です。
それが氷点下2度以下が続くと
氷結し、繊維が破壊されます。
皆様に出荷しているものは芯の部位
だけになるかも!
 
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出荷適期まで1カ月のほうれん草。
かなりの雑草にも覆われている。
除草しなければ・・・
このトンネルは厚さ0.03ミリです。
厳寒期には厳しく、保温力は弱い。
0.05ミリ以上の厚いトンネルにすると、
暖かい日には蒸れてしまい徒長し、
味も香りも薄く、甘さもなくなる。
ほうれん草は元来寒さには強い。
 
 
この計画は農園を開く前から考えていたことですが、前回述べたように
農業、特に草木堆肥という最も過酷な(でも野菜は一番美味しい)有機自然農法の厳しさに直面し、同行者も得ず、実行は難しいと考えておりましたが、斉藤君というやや無鉄砲ですが料理人の純粋さに触れ、チャレンジしてみようかと考えております。
このマーケットは今現在どこにもない難しい事業となります。行き詰まり失速するかもしれませんが、トライしてみます。皆様の御協力とご支援をお願いします。
 
この計画の進行状況は逐次、ブログで紹介します。皆様方もこの計画に何らかの方法でご参加頂き、ご意見や参加者の紹介など広く御協力とご意見をお願いいたします。できれば通信欄やメールへの投稿をお願いします。
 
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   これは私だそうです。子供達が鳥除けに作ってくれました。
   孤高の士で終わるか?討ち死にするか?もしかして満願成就か?
   それは、大自然の神様とこの案山子のみ知っている。