農園日誌ー

30.8.22(水曜日)曇り、時折雨、最高温度32度、最低温度27度
(台風19号の影響あり)

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               秋野菜の種蒔きを待つ2番の畑

 今年の夏は高気圧の勢いが強く雨が少なく、台風以外に降雨は望めそうも無い。
土壌には水分が枯渇しており、砂漠のようになっている。
今のところ、台風19号による雨も少なく、続いてくる20号も逸れていっており、期待が持てそうにもない。台風到来を待つ農家。不謹慎なようだが、これが最近の日本の気候。

それでも、夏は次第に終わりつつあり、季節は進んでおり、秋播き野菜の時季は来ている。
今年も秋はあっという間に過ぎていくのかもしれない。
来週は、秋じゃがいもの植え付け、人参・小松菜・サラダセットなどの種蒔きを予定している。暑さと少雨により、うまく発芽してくれると良いが、一か八かの掛けのようなもの。
年々農業が難しくなってきているのを感じている。

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ゴーヤもトマトも一段落し、勢いを次第に失いつつある。

暑さだけが残り、野菜にとって厳しい初秋を
迎えようとしている。

農園はこれから忙しくなる。夏野菜の管理と
並行して、秋野菜の植え付け作業が待っている。


(旬菜とは)
 毎年のことだが、7月~10月初旬にかけては、露地栽培の場合、夏野菜しか育たない。7~9月初旬にかけては、暑い直射日光により、地面の温度が45度をはるかに超えて、葉物野菜はまず育たない。
この時季は、夏の日差しを乗り越えるために、皮を被ったトマト・茄子・ピーマン系野菜が主力となり、野菜の主力は実物野菜となる。
早くて、9月初旬に秋野菜の種を蒔き、水遣り作業を毎日しながら、秋野菜を育てるが、実際はこの時季は、夏そのものである。
奇跡的に葉物野菜が育ったとしても、どこか歪なものになる。そのため、10月中旬頃にようやく秋野菜の出荷が始まる。

当農園の定期購入客の方々のうち、例年10数人の方がお辞めになっていく。
どんなに種類をやりくりしたとしてもどうしても同じ野菜が続くからだと思われる。
昨今は送料の大幅引き上げもその要因ではあるが。
お辞めになられる方にもう少し我慢してくださいとは言えないし、真に美味しい栄養価の高い安全な野菜なのですが・・・と言うのが精いっぱいなのです。

旬菜とは、その気候に合った野菜のことであり、当然に美味しく栄養価も高い。
また、旬菜とは、一シーズンに最低2~3カ月は続くものであり、同じ野菜を食べ続けることになる。
当農園は、露地栽培でもあり、他から(他の農法で栽培)の野菜を仕入れて販売しているわけでもなく、自然循環農法の仲間達の野菜である。
季節感の無いスーパーに並ぶ野菜達に慣れているのは分かるが、真に旬菜のことを理解しておられる方ばかりではない。
「私はサラダ野菜が好きだから貴農園の野菜を取っているのであり、夏場は野菜を取るのを止めます」と言われる方もおられ、何だか物悲しい思いを抱くこともある。

そんな中、暑いのに頑張ってくださいね。と励ましのメールやお手紙を頂く方もおられる。「ピーマン地獄ですが、申し訳ありません」と言うと、「否、ピーマン祭りですよ」
と言って訂正してくれるお客様(仲間達)もおられることに、心が休まる。

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「不寛容な時代」と、最近よく言われている。
また、「自由」とは、何だろう。
米国のトランプ大統領・ロシアのプーチン大統領・中国の習主席、そして日本の安倍
総理大臣など、まさしく、この自由を曲解している典型なのかもしれない。
貴方の価値観での自由さは、他の人には不自由なことに気が付かない方たちなのだろうか。自由とは、相手の立場や行いを理解してあげることから双方で成り立っている。
不寛容さとは、全てを自分の価値観で判断し、それを相手に押し付け、共用を求めているようなもの。

やがて、秋風が吹く。今年の風はやさしいのか・・・