農園日誌ー

30.6.20(水曜日)雨後曇り、最高温度28度、最低温度20度

イメージ 1
                初夏野菜の胡瓜が鈴なりに

 今年は、どうやら、春と夏の間に必ず訪れる端境期が無さそう。
春野菜は成長が遅れ、初夏野菜は収穫時期が早まり、夏野菜は梅雨が終わると同時に最盛期を迎えそう。
そのため、この時季、野菜がふんだんに生長している。
この所、毎年のことだが、露地野菜の旬の時季が狂い始めているように思える。
そのため、野菜の植え付け作業が読めず、計画的な栽培がより難しくなってきた。
気候は確実におかしくなってきている。

イメージ 2
イメージ 3










節成胡瓜                     半白胡瓜

農園では、様々な胡瓜を試してきたが、この節成胡瓜をベースにして、半白・四川
・加賀太に落ち着いてきた。
四川はいぼいぼ胡瓜で何と言っても歯切れがよく、味は濃い。
半白と加賀太は炒め物などにも適す。
節成は何といっても収量が多く、従って、お客様には経済的である。

イメージ 4

茄子の芽掻き・剪定・誘引作業を行っているところ。
ぼちぼち一番成りができ始めている。
こちらは、様々なメーカーから様々な品種の茄子が出回っている。
その中から、黒陽茄子をベースに選択している。これは農園を開いてより変えない。
むかしながらの本来の茄子の味香りを持ち、多産と言うより、美味しいのです。
今年は何故か途中で青枯れていくものが多い。一つは草木堆肥のおかげで土中にミミズが多く棲んでおり、もぐらが増えて、根を掻き切ってしまうせいかもしれない。
この他には、加茂茄子・水茄子・東南アジア系の色茄子(紫・白・緑)がある。
この三色茄子は、クリーミーで、蒸したり、炒めたり、お浸しにしたり、用途が広い。

困ったことは、メーカーの作る種が作り易さや見栄え及び多産性重視に偏ってきており、そのため、野菜本来の味香り・旨さのある品種が種物屋さんから、消えていっていること。
このことは、生産者が消費者の方を向いておらず、流通の方を向いていることを意味しており、野菜本来の美味しさや栄養価などの品質が評価されていないということになる。
生産者も生きていかねばならない。野菜の品質や安全性を考えたいとは思っていても、流通の評価に従うしかない。
この野菜の価値観はどこか歪な構造になってしまっている。
当農園は、過酷な労働とリスクを持つ自然循環農法に取り組みながら、同時に消費者への啓発・啓蒙活動をし続けねばならない。
当農園のように消費者直の生産者の頑張りにも限界があり、消費者の価値観が目覚めてくることは、あるのだろうか?
生産者と消費者が集え、話し合うことのできるシチュエーションが必要となることはすでに30年前から見えていた。
生産観光農園(生産・体感・実証・購買・飲食)の構想であり、ここにきて、より現実的な思いが強くなってきている。
但し、人・場所・時間・そして資金が必要となり、農園主に残された時間はもうそんなに残っていない。

イメージ 5
                   草木堆肥作りの風景

集めてきた草を厚さ10センチに均等に敷き、放牧牛の牛糞(配合飼料が入っていないため、抗生物質及び化学薬品が無い)を3センチの厚さに被せ、さらに今日破砕しばかりの木屑・葉っぱを数センチに重ね、混ぜ込む。
4人でほぼ半日の労働時間がかかる。かなりきつい。
この作業を毎月二回以上はしないと、すぐに草木堆肥は底をつく。
なにしろ、約2ヘクタールの圃場にこの草木堆肥しか使わないのだから・・・


米朝首脳会談が行われた。
やはりと言うか、二人の首脳の自己都合のパフォーマンスに終わった。
それに付き合わなければならない日本はどうなのか?国民の税金を使って、検証もできない核放棄の費用を負担させられるとのこと。
日本国民は仕方がない、と言うのだろうか?
無気力なボーッとした日本人で良いのだろうか?などと農園主は独り言を言う。