農園日誌ー農園の四季-冬


30.4.18(水曜日)快晴、最高温度20度、最低温度8度
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ブルーベリーの花が満開

ついでにこの暖かさにつられて、庭の多重咲きのチューリップも満開。

畑のこぼれ種によるカモミールの花も
今から満開の時季を迎える。



農園はこれから一年のうちでも忙しい時期を迎える。寒や遅霜の心配が無くなったら、一斉に夏野菜の植え込みシーズンとなる。

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手前左側からズッキーニ、インゲン豆、人参
(二番の畑)
草木堆肥撒き、
畝揚げ、レイキ作業の風景。
ここには、例年に無く暖かい春なので、インゲン豆の直播きを試してみる。
今植わっているインゲン豆は、ポットで育てた物。


農園の四季
(農園の冬)

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29.11.19.
田北農園の露地原木椎茸の圃場から、生椎茸が出始める。
いずれもドンコ級の最高級椎茸。これから極寒の時季は育たず、一時的にお休みして、2月初旬頃から3月下旬頃までが生椎茸の旬となる。

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29.11.25
トンネルに覆われた
三番の畑。
11月初旬頃から、トンネルを掛け始め、
12月になると、ほぼ全面、トンネルに覆われる。
これから、雨の降る日や太陽が顔を出し、暖かい日が続く時は、トンネルを剥ぐり、寒が
襲って来始めると閉じる。

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29.11.30.                  30.3.11.

麦蒔きのシーズン。
この地方では、11月の中旬過ぎ頃から種を播き始め、12月初旬には終える。
麦は寒に当てないと順調には生育しない。寒い時期に発芽し、冬に麦踏みを行い、
5月下旬頃から収穫の時季を迎える。
むかし野菜では、大麦は古代小麦とセットにした麦ご飯セットと自家焙煎による麦茶
を皆様へ出荷している。小麦は全粒粉及び半全粒粉にしてお送りしている。
去年から始めたものではあるが、すでに多くのファンを持っている。

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30.3.11 むかし野菜の邑ファミリー全員で麦踏み。疲れた一番下の孫は従姉妹におんぶされてご満悦な様子。

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25.1.6
久住山、牧ノ戸越えにて、この時は滅多に見られない、と言うか寒すぎて登れないからですが、偶々、晴れて孫三人を連れて雪山に登った。
一番下の男の子がひ弱で、困っていたが、あーちゃんから離して、ジージと二人で
手を引き頑張って登らせてからは、すっかり男の子になっていた。

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24.2.13
この日は、前日から降り続いた雪で農園は、すっかり埋まってしまった。
押しつぶされた野菜は半数に及んだ。その復旧作業に皆、へとへと。
何ヶ月もかけて育てた野菜の無残なことでした。

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22.12.28 冬の虹
奥に見えるのはお猿さんの高崎山
冬にこんなにしっかりとした虹を見るのは、初めてのこと。

如何でしたか?農園の四季を改めて眺めてみると、農園の年輪が見えます。
同時に、子供(孫達)の成長と併せて、農園主も確実に歳を重ねているのだな、と
感じてしまいます。

たった一人で始めた農業も、今では、スタッフ10人と孫9人。農園の研修生から独立した後藤君も、結婚して、今年の8月には、子供を授かる。
10人目の孫が誕生する。9人の孫達と一緒に育っていく。さらに大所帯となる。

農園も世代交代の時期を迎えている。如何にして、むかし野菜の邑の生産管理、栽培計画、400人となった仲間達(定期購入のお客様)とのコミュニケーション、
そして、経営を継承していくのかが問われている。

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            今年もジャーマンカモミールの花が咲く

地域は見捨てられていく

行き詰まる農地

農園主はこのように考えている。
農業委員会で把握している現農業者(兼業が大半)の子弟は農業を選択しない。現農業者すら、自分の農地を継承してくれることを望んでいない人が圧倒的に多いのが現状です。
そのため、地域の農地を管理できる人がいない。荒れ地に変じてからでは手の打ちようが無い。
このまま放置すると、後、数年後には、水路管理や治水管理する老人も居なくなる。それは全て地公体にて対応しなければならなくなる。
 
極く少数の若者たち(その人たちは農業の経験がない人が多い)が、農業を目指している。
その多くは、農業法人に就職し、経験を積みやがて農業者として独立したいとの願望を持っている。
但、現状は、農業法人において、採算に乗っているところは数少ない。多額の設備投資や人件費などの管理費が嵩み、農業を目指す若者たちを労働力としか見ないのは至極当たり前のことになる。
そこに就職した若者たちは、未来への希望を失い、二三年内に離職していく。これが現状です。
 
農業者を目指す若者たちの受入施設はほとんど無い。
お金はない、農業の知識もない、技術力もない、土地もない、それでも何とか就農しても、今度は販路がない。
このようにして、夢を抱いた若者の多くは、数年内に農業を離れていく。
 
むかし野菜の邑は、佐藤自然農園が前身となって、夢を抱いて農業に取り組もうとしている若者たちの受け皿になるべく設立した。
今後急増してくるであろう遊休農地、夢を抱いて農業に飛び込んでくる数少ない若者たちや何とか親から委ねられた農地を活用しようと考えている農業後継者たちを結び付けていくことを考えている。
 
むかし野菜の邑では、共同作業を基本とした「結い」の仕組みを作り上げ、
日本古来からの自然循環農法を学び、マーケティング的思考を農業経営に取り入れ、単体での経営ではなく、グループ営農の仕組みを築こうとしている。
現在、ほぼその仕組みは完成しつつあり、急増する安全で栄養価に溢れ、美味しい野菜を希求する消費者層をも仲間に組み込み、疲弊していく地域農業の再生を志向しております。