農園日誌ーナチュラルマーケットを求めて!

29.11.22(水曜日)雨、最高温度13度、最低温度4度

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            農家の軒先にずらっと吊り下げられた干し柿

 ここは由布市狭間町大字内成小字詰の山間地にある一軒の農家。
軒先に吊された干し柿は数えてみると2,000個以上ある。
奥さん、これは全て一人で剥いたのですか?と聞くと、はい!指紋が無くなりましたよと言って、にこっと微笑む。
以前から、二宮県会議員に探してもらうことをお願いしていた、干し柿を作っている農家の方を、昨日ようやく紹介して頂いた。と言うより見つかった。
おじいちゃんは山に山菜採りに、おばあちゃんは家でそれらを干している。
この地域でも貴重な野山の幸を採っており、ご近所に配っておられるそうだ。
むかしは、そんな生きる営みがあちこちで見られた。

このご夫婦のお宅には、干し柿の他にも、干した銀杏もあり、丁寧に選別された小豆も見られた。
話をお聞きしていると、ゼンマイ・コゴミ・野ゼリ・三ツ葉・ミョウガ・筍・干し筍など、まさに山菜の珍味が盛りだくさんに覗えた。

むかし野菜の邑では、田舎でむかしから食べられてきた自然の野山から集められた
これら「山野の幸」が欲しかった。
きっとこれらの幸は、都会に暮らす方々に潤いと安らぎをもたらしてくれることだろう。

大分の豊穣の海から採れる海産物と自然豊かな山間の山の幸が揃えば、当農園のむかし野菜と自然農の穀類及び加工品が全て揃うことになる。
昨日の出会いはまことに嬉しい。
近々、この干し柿を皆様に早速にお届けしたいと考えている。

但、かちかちの干し柿ではなく、乾燥途上の柔らかい干し柿を送ろうと考えている。
と言うのも、私が小さいとき、母が干し柿を作ってくれていたが、かちかちになる前に
軒先に吊されているまだ柔らかい干し柿を一つ摘まみ、また一つ摘まみ、ついには、
干し柿になる前に全て食べてしまっていた。
その美味しかったこと、これを都会地に暮らす皆様に味わって欲しいと思っているからです。

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29.11.19(日曜日)
佐賀県唐津の区長さんの会です。
市の職員が同行。
農業セミナーの風景。

圃場の一部を視察し、
密集蒔きを説明し、
草木堆肥作りを覗き、
加工施設を見学し、
早々に室内での
セミナーとなった。
に物足りない。

土作りなどに一応の関心は示すものの、覇気と熱意が感じられない。
農業経営におけるマーケティング思考の採用を示唆して、主にターゲット戦略を
説明する。
最後に「当グループの結いの仕組み」によるグループ営農を勧めるも、興味は薄く、
これでは、何のセミナーであったのか?と・・やはり多く見られる見学会となった。
疲れが襲ってくる。

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まだ11月だと言うに、一ヶ月も早い冬がやってきた。
とうとう今年は秋が無かった。野菜が生育する間もない。
大分地域は8月後半から10月一杯まで台風・豪雨・長雨・日照不足・害虫異常発生の
四重苦に悩まされ続け、止めがこの早すぎる寒気団の到来。
まさしく大凶作の年。農園は一月早く冬ごもりとなってしまった。

このような年は最早珍しいことでは無くなってしまったようだ。
ここ最近、必ず農園を襲ってくる気候不順の世界がある。それも一年で二回、ないしは三回と・・・
農業全体、露地栽培では特にひどくその凶作は顕著に現れてくる。

大分でも有数の同業者である宇佐市の佐藤農園(有機JAS農家)を訪れてみたが、
やはり同じであった。(当農園の親戚では無い。3.5ヘクタールの圃場を持つ)
彼曰く、「農業生産は人間がどうするとかの問題では無い。自然が、土が野菜を育ててくれる。如何に抗おうと人間のできることはわずかであり、唯、できることをひたすら行うのみ」
一緒に連れて行った当農園のスタッフにその言葉は染みたのだろうか・・・

これからは、農法はやや異なるが、お互いに手を結びあってやっていこうと語り合った。若いスタッフ同士の交流が進むと良い。
そこの若手リーダーから、今後色々と教えてください、との言葉を掛けられる。
「いつでもおいで」と答えた。
この急場を1~2アイテムの支援を受けてできるだけ凌いでいくことになった。

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現在、懸命に野菜の苗育てを行っている。
8~10月初旬に掛けて種を蒔いた野菜は育苗ハウス内でも壊滅してしまった。
ここに映っている苗は10月中旬頃から種を蒔いたもの。

今年は、12月中旬頃から早めに冬休み(出荷休園)に入ることにした。
お休みを頂いている間に野菜の定植・トンネル張りなど、農園復活に向けて取り組む
ことになる。
また、大豆の収穫・脱穀・味噌作りや麦の種蒔き作業が待っている。