農園日誌

29.5.17(水曜日)晴れ、最高温度22度、最低温度15度

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 4.30.「食の集い」が終わった。
その様子が翌週の火曜日・木曜日のテレビ放送に乗り、九州一円に広まった。
中でも、九州朝日放送では、消費者の目線に沿った報道がなされたせいか、
ホームページアクセス件数15、000件以上、お試しセット購入希望者、1,000件超
と、反響のすさまじさに、ややたじろいでいる。
新施設建設に携わって頂いた多くの関係者の方々に感謝しております。

現在も、返信が追い付かず、お試し野菜の発送はほとんど手付かず状態にある。
スタッフ一同には、施設がオープンしたら最後、凄まじいことになるぞ!と言っていたが、信用されていなかったようだ。
一時は驚いていた風があったが、皆、淡々と農作業や新規申し込みの方々の対応、その発送作業をこなしている。浮ついた風が感じないのには、「先ずは良し」
腹が据わってきているのか、元々、鈍いのか、この邑の未来を見つめていると思えば、そうかな?とも思う。

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仮支柱をしたトマトの畝。はや、トマトも小さな実を付け始めている。
当農園のお客様も気が付いておられるのか、分からないが、露地トマトなど、家庭
菜園以外では無いことに・・・この時代、今では貴重な夏の味。
雨が降るとひび割れが発生し、商品にならない。
それでもあくまでも自然に順を貫く。そのためのノウハウとリスクを腹にしまい込む。
当農園も育苗ハウスは二棟ある。そこにはトマトは一本もない。
農園スタッフが美味しくないと言って食べないからだ。スタッフも食べないトマトは作らない。ある意味、それがむかし野菜の邑の基本にある。
皆様は奇異に感じられるかもしれないが、それが現在の農業の危機を産んでいる。
つまりは、自家消費用と販売用を分けることが普通に行われているからである。

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この時季、豆が旬である。

絹さやエンドウから始まり、スナップエンドウへ、それが終わる頃には、実えんどうと写真の
空豆が来る。

この空豆の収穫適期は実に
分かりやすい。
空を向いているから空豆
聞いた。それが実を付けてくるとお辞儀をしてくる。


 現在、新規お申込みの方々へは、随分とお待たせして申し訳なく思っている。
農園主すら、新規申し込み、500件を予想していて、そのための作付計画も立ててはきたが、その予想をはるかに上回った1,000件超。今でも毎日20~30件の
問い合わせが寄せられてくる。
メールやFAXの内容を見ていると、熱い思いが伝わってくる。
最後にお申込みされた方は、3カ月待ちになりますがと、お伝えしても、「待ちます」
ときっぱりとお答えになられる。

 お問い合わせの方のうち、約15%の方が、癌・高度アレルギーなど重度疾患をお持ちの方がおられる。それらの方々には、他の方には申し訳ないが、優先的にお送りしている。
この野菜は、糖質・ビタミン・ミネラル分が豊富にあり、人が本来持っていた自己治癒能力を促進する力がある。
細胞分裂が正常に行われて初めて元の健康な体に戻ることができる。

また、野菜嫌いの子供さんや大きな大人に手を焼いているお母様達からの熱いメッセージが多数寄せられている。
報道の中で、子供さんが収穫している途中のブロッコリーにかぶりついている風景や
ジョルジュマルソーのさっと炒めただけの人参を美味しそうにほうばる風景もかなり効いたようだ。

なかでも、「本物の野菜を見た。諦めていた野菜がそこにありました」などのご意見が最も多かった。これこそ、農園主が20数年前に探していた野菜の在り様である。
私達、年配者はまだ小さい時、齧った青臭くほのかに甘い胡瓜やトマトの味を心のどこかで記憶している。
現在の若い方々には、その記憶はない。
但、日本人のDNAかもしれないが、心のどこかで探している「潜在的欲求」への熱い
思いを特に強く感じている。

テレビに映っていた別府のTさんの言葉、「この野菜生きているんです」こそが、
先人たちの叡智であった「むかし野菜」だと思う。

社会的存在価値ー自然循環農業実践編は次回から掲載いたします。