農園日誌ー新たな研修生

28.10.19(水曜日)曇り、最高温度24度、最低温度18度

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                   ようやく葉物野菜が・・・

 天候は連日の豪雨から、落ち着いた秋の気候になりつつあるが、絵にかいたような
秋晴れとは程遠いぐずついた天気が続いている。
それでもようやく葉物野菜が雨で流されたり、集中的な害虫被害から免れて、順調とは言えないまでも、何とか育ちつつある。
じゃがいもは、例年の1/10の収穫となりそう。ほとんどが連日の雨により腐ってしまった。白菜は未だ定植してもいない。日照不足により、害虫により、育苗トレイの中で腐って溶けている。
現在急ピッチで、再再再の種蒔きを行ってはいるが、巻いた白菜は望めそうもないかもしれない。キャベツ・ブロッコリーは遅くはなっても何とか冬野菜としては間に合いそう。

 蕪類も害虫・湿気により全滅。蒔き直しのチャレンジは行っており、何とか、発芽し、育ちつつある。あとは、害虫の異常発生をどう凌げるかにかかっている。気が抜けない状況にある。
これらはほとんどがアブラナ科の野菜。害虫の大好物でもある。

 人参・ほうれん草は3.5畝は蒔き終わった。
大根は3畝しかなく、あと3畝は蒔かなければならない。
蕪類や葉物野菜は、来年の3月までの野菜を確保するためには、二週間おきに、蒔き続け、10種類以上の野菜を6回転(6畝)しておかなければならない。
厳しい冬の寒さを乗り越えるためには、露地栽培の場合、11月中旬頃には発芽させておかねばならない。
気持ちばかりが焦るも、夏野菜や初秋野菜が畑に残っており、(10~11月の出荷用野菜)畑が空かない。

 この農園主の焦りはをやがて研修生も含めた若手の農人達が身をもって体験することになるだろう。

 野菜が高騰している、野菜が圧倒的に無い、などの報道がなされている。当農園にも某局が取材にやってきた。
今の2倍・3倍の価格はまだまだ序の口であり、本当に不足してくるのはこれから
11月にかけてである。秋冬野菜どころの北海道・九州が壊滅的な被害を受けている。
急ピッチで植え直し・蒔き直しても、復活するのは12月以降になると思われる。
今出荷されているのはハウス栽培のものが主体となっている。

 取材で本当に伝えてほしかったのは、当農園のように特定のお客様に出荷している(直接販売)農家直野菜は、送料はかかっても、気候変動による市場相場に連動した値上がりをしないことである。
それが当農園のような農家の心意気であることを・・・
野菜を心待ちにしてくれている仲間(お客様達)に少しでも早く秋・冬野菜を届けたいと農園スタッフはみな、連日、頑張っている。

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剪定枝の破砕作業

ようやく雨が上がり、
溜め込んでいた剪定
枝の破砕作業を行っている。
こんもりとしている2つの山
左は破砕屑・右は選り分けた葉っぱ。
農作業の合間に時間を作っては遣り続ける。
続いて堆肥作りも。

この連続作業を1週間に2回ほど行う。かなりな重労働。秋冬野菜の植え込みには
大量な草木堆肥を必要としている。秋の日は短い・・・見えなくなるまで続く。


 先月から、度々メールが入る。
生まれは鹿児島、就職先は長野県の農業生産法人イオングループのようだ。
両親の反対を押し切って、農業の道へ進む。
誰もが嫌う、あるいは、危惧する(?)農業の世界。
必ず儲かる農業があるはず。との最初のメール。
どうして、当農園に訪れてみたいと思ったの?と聞くと、
今の処で生産したレタスを食べてみて愕然としたとのこと。「まずい!」
自分が一生懸命に作ったのにと、かなりなショックを受けたようだ。

その最初のメールを受けて、正確には覚えていないが、多分、こう答えたようだ。

儲かる儲からないではなく、どのような価値観(品質)のある野菜を作りたいのか?
その野菜は誰に(どのような価値観を持っている顧客層)食べてもらいたいのか?
おそらくは、その会社は一般消費者向け、すなわち大量流通の商品にする目的で生産しているのではないでしょうか?

そこに気が付かなかったのが一番の問題でしょうね。
儲けることは決して悪いことではない。但し、金儲けであれば他の途があると思いますよ。
少なくとも当農園の若手スタッフは、勿論私は、当然のことながら、裕福になりたい、
儲けたいと思ったとしても、その価値観よりは、如何に良質な農産物及び加工品を作るかということに価値観を持っており、違った言葉で言い換えれば、どのように生きるかと考えているのではないでしょうか。

社会の矛盾や理不尽さに接して、生きることとライフワークが矛盾しない路が今やっている農業だと考えているのかもしれませんね。少なくとも、明確な未来像が見えており、そこに向かって突き進むという意思が大切ではある。

先週の日曜日、来訪して、おそらくは、決めていたと思うが、ホームページやブログの仮定世界が、農園に来て、皆に接して、現実として見えてきたようで、簡単なマーケティングの講義も行い、未来も描けたのかもしれない。来月末頃には、大分に来て、私たちの仲間に加わることになった。
毎週のブログを覗くのが待ち遠しいとのこと。
きっと迷いから覚めて、真の農人になることだろうと、期待している。

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これは例年の秋の畑の風景。未だに幼苗の今年の畑との差があまりにも大きく、
野菜達に頑張れ、追い付けと励ましながらの復旧作業を毎日行っている。
忍耐強く待ってくれている全国250余家族の仲間達のためにも、大根を心待ちにしてくれている4歳の坊やのためにも・・