むかし野菜の四季ーPART2ー体感型生産観光農園始動開始

2023.5.24(水)晴れ、最高温度25度、最低温度18度

 

「この国の行方」

 

最近、意識の高い農園のお客様から「日本はどのようになっていくのでしょうか?」と言う声が多く寄せられるようになりました。

当農園の野菜達が他のどのような野菜とも違うと言う話題から始まり、ホームページや農園のブログの話になり、いつの間にか農産物や食への不安へと移っていくと、「国が信じられない」「メディアは真実を報じようとしない」「若者達は政治にそっぽを向いている」「国会は枝葉末端ばかりを論じておりこの国の根幹を論じようとしない」などなどの話に変わってくる。

私はただ安全で栄養価の高い美味しい野菜作りをひたすら追求し続けてきたに過ぎないのですが、結果として、肥料栽培を排し草木堆肥による土作りを目指した当農園の自然栽培農業が、化学肥料や農薬を使う慣行栽培農業や抗生物質や化学物質が含まれた蓄糞を使った有機栽培農業と大きく距離を置くようになったため、このようなお話を投げ掛けられてしまうようになったのかもしれない。

           小麦のグリーンベルト(3月)

食糧危機は目の前に迫ってきているのに政治家やメディアはその話題を語ることはほとんど無いし、日本に何が起きていて何が潰れようとしているのか、真実を語ることは無い。。

デフレはバブル崩壊後もう何十年も続いており、いつしか劣等国に落ちてしまったこの国の形を不安を抱えながらも論じようとしない国民達。我慢強いと言うより世界から呆れられているのかもしれません。

政治は機能不全に陥り、大企業は技術開発や人材育成を怠り内部留保に専念しており、舵の無い船で大海に漂う老朽船のような国になっている。国は地域を軽視し大企業優先政策を採り国際競争力確保にやっきとなっているように見える。

バブル崩壊後も古い価値観や体制を擁護し続け、ついに日本ではリストラクチャリング構造改革)は起こらず、失われた30年はさらに続き、ひたすら日本と言う国は沈み続けている。この国はイノベーションが起こり難い体制になっています。

政治が悪い、大企業が悪いと言うより、その体制を容認し続けている日本の国民が悪いのでは無いでしょうか。この国にもはやチェック機能は無いようです。何より時の政権は人気取りに終始して国民の事やこの国の将来を考えていないとしか言い様がない。

 

報道の自由度ランキング

米国・韓国などが42位、ロシアが155位、中国が175位などに対して、日本は71位にランクされています。自由主義を標榜する先進国の中では最下位に沈んでいます。

 

国民所得ランキング

米国9位、ドイツ21位、韓国36位、中国79位などに対して日本は33位です。いつしか日出ずる国から、日没する国になっていくのかもしれません。

この時季の農園は3シーズンの野菜達が混在している風景となります。
左手には初夏野菜のインゲン豆、その右は春キャベツ、その隣には初秋野菜の

一本葱、右には夏野菜のトマトなどが一つの畑に植えられている。

 

地域経済は都市部もありますが、大部分は小規模の市町村が占めており、その地域経済と人々の生活を支えているのは農林水産業などの一次及び加工業などの二次産業であり、いずれも小規模です。

ただ、地域の主な産業はやはり農業でした。その農業が今消滅の危機に貧しております。

農産物の内外格差から始まり、大規模機械化農業及び量産型単一栽培を奨励し、農協に集約化されてきた農業者も老齢化が進み、かつ、農業に魅力も将来も無いとすれば後継者も居なくなってくるのも当然です。皆様はその深刻さがおわかりでしょうか?

日本の食糧自給率はすでに40%を切り、その食糧生産や確保も不可能な状況に追い込まれております。

食糧を自国で確保できない国は消滅してしまうことは歴史が証明しております。

欧州各国は大陸にあり、過去には侵略の繰り返しで国土と農地と食糧を確保する事の重要性は国民の共通の理念となっております。いずれの国も食糧自給率は100%を超えております。

欧州各国は露地栽培を行っている農業者に手厚い保護(膨大な補助金助成金を交付)を行っており、その国民もそれを当然と受け止めております。

 

農業に対して食糧安全保障に対して日本と言う国がどのような対応をしているのか皆様はご存じでしょうか?

次のコラムではそれを詳述致しましょう。

 

むかし野菜の邑 代表幹事 佐藤より