農園日誌Ⅲーむかし野菜の四季

2021.1.8(金)曇り時折雪、最高温度1度、最低温度-3度

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                 春野菜の準備

 去年12月末種蒔きを行った。1月にポットに揚げ、2月定植し3月下旬頃

出荷する春野菜です。育苗トレイの下には電熱器が入っている。

この時季の種蒔きは管理が難しくビニールトンネルを覆っていると太陽の光が

入り難く徒長(もやし状態)し、剥ぐっておくといくら育苗ハウス内でも凍傷

にかかる。そのため朝夕の開け閉めが必要となる。

この他にも別棟で、1月中旬定植し、2月下旬頃出荷予定の幼苗を育てている。

厳冬期は冬ごもりで農作業はお休みとは決してならないのです。

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    育苗ハウス内の余った畝に緊急避難的に葉物野菜の種を蒔く

去年、気候を読み誤り(寒気がこんなに強いとは思わなかった)葉物野菜・蕪類

などの種蒔きをしていなかった。失敗でした。

そのため、急遽、露地には蕪類や葉物野菜の種を蒔いたが、2月中の出荷野菜が

欠乏する。待って頂いているお客様に野菜が行き届かないことになってしまう。

それでもなんとかしなければと言う事で、育苗ハウス内に葉物野菜の種を蒔く。

 

2百数十名の方々へ定期発送を行っている当農園にとって、アイテム不足・

出荷する野菜の量が揃わないなどは決して許されないことです。

野菜の定期購入をして頂いている方々の大半は、むかし野菜しか食べられない

と思って居られる方が多い。

それだけに気候変動や虫害の多発などで野菜が途切れると言う恐怖心は皆様が

思って居られる以上に強いのです。

一度自然栽培を始めた以上は、中途では投げ出せない。

10年以上変わらず、定期購入を継続して頂いているお客様も100人以上は

居られる。良い時も悪いときもあったろうにとの思いはあります。

 

一年の初めに、そんなお客様の信頼に応え、感謝の気持ちを持ち続けることは

私達スタッフにとってとても大事なことだと思うのです。

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        去年種を蒔いた麦が青い絨毯に変わっている

 

麦や大豆は当農園のグループ3農園で分担している。

その一人、田北さんが年始に訪れた。偶々居合わせたNHKのディレクターから

質問を受けていたところでした。失礼とは思ったが、その場で田北さんにこう

伝えた。

「まだ小麦の種を蒔いていないだろ。こちらは裸麦と古代麦は蒔いた。田北

さんの分担である小麦の種を蒔いてくれないと、グループの大切な商品が揃

わないことになる。手伝いに行くからすぐに種を蒔いて下さい」

そのNHKの方は、中々厳しいのですねと・・・・