農園日誌Ⅲーむかし野菜の四季

2020.7.22(水)曇り、最高温度31度、最低温度26度

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     雑草の生い茂った穀類の圃場に草木堆肥を振っている処

 

7.21.女性陣も駆り出されて、三カ所、およそ5反の穀類畑に大豆の

種蒔き用の畑を作っている処。余りの暑さに1.5人がふらふら状態。

命の危険がある作業となった。

梅雨明けが定まらず、大豆の種蒔き適期はとっくに過ぎている。

元々、水田であった穀類畑は湿り気を含み、雑草が生い茂っているため、

乾いてくれない。

一度耕してからとなると、草木堆肥を満載した軽トラックはすぐに埋まり

込んでしまう。そのため、雑草が茂ったままの状態で堆肥を振る。

この日も三回は埋まり込み、全員で押してようやく脱するような状態。

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化学肥料などの現代農業とは異なり、自然循環農業にはこんな苦労は付きもの

健全な農産物を生産するとはこんなものです。

 

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当日、すぐにトラクターで耕すも湿気は抜けず、翌日に約5反の圃場を再度

耕し、7.22と7.23日の両日で種を蒔き、管理機で被覆する。

作業を終えたのがごご8時過ぎとなった。しかも連日である。

 

7.23日午後から3日ほど、梅雨最後の豪雨が降る予想であり、それまでに

作業を終えねばならない。まだ、由布市庄内にある5反の圃場が残っている。

これを終えないと、当農園は、夏が始まらないのです。

スタッフ全員すでに体力は使い切っており、早く楽にさせたい。私も含めて。

 

2020.7.20 大豆作り

梅雨明けがはっきりとしない。

農園では梅雨明けと同時に大豆作りが始まるが、今年は梅雨の終わりが見えず

苦慮している。

夏野菜の管理・除草作業を横目に見ながら、畑から水が引くのを待ち、

ラクターを入れる。

そこに、軽トラックに満載した草木堆肥と焼き灰を振る。梅雨の間に振った

雨によりぬかるんだ圃場に埋まり込み、立ち往生をすることもしばしばである。

それでもこの地域では、7月20日前後が大豆の種蒔適期となっており、

遅れれば、秋冬の麦作りに大きく影響が出てくる。ゆっくりと待っているわけ

には行かない。

除草剤を使わないため、毎年雑草には苦しまされる。本当は一週間間隔で

耕耘すれば、雑草の発芽をやや遅らせることができるのだが、そんな猶予は

与えてくれない。

圃場の合計は5枚の約3,000坪である。雑草との格闘が、また、始まる。

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           冬は麦を植え、晩春に刈り入れを行う
 

「お米も含めて穀類栽培には、除草剤は不可欠である」と言うのが農業者の

常識である。

やってみてそれが現実のものになった。収量はほぼ半分。全滅したことも

しばしばであった。

雑草に負けたのです。それでも除草剤は決して使えない。

多くの現代病は化学物質・除草剤・浸透性農薬・食品添加物が主な要因で

あり、現代人はその脅威に晒されている。その怖さを分かっている人が

どれほどいるのだろう。

 

当農園の穀類専用の畑は水田の跡地である。この圃場に除草剤も使わず低窒素

である草木堆肥で土作りを始めてから今年で6年目を迎える。

野菜の圃場は年に3~4回ほど、穀類の圃場は、麦と大豆を交互に植える

ため、年に2回しか草木堆肥を入れない。

それでも、土壌は確実に進化しており、微生物層ができて団粒化も進んでいる。

 

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    自然農の米麹と蒸した大豆を合わせる。塩は天然塩を使用

 

大豆は、主に味噌作りの原料となる。時折、焙煎して黄な粉にするか

蒸し大豆として皆様にお届けしている。

大手の味噌醤油メーカー(ほとんどが化学合成製品)とは異なり、自然農の

お米を麹にして、海の塩と合わせて、無添加醸造味噌を作っている。

おそらくは、化学物質が一切入っていない無添加醸造味噌は当農園しかない

であろう。

旨みを出すために化学合成アミノ酸グルタミン酸などを加えている化学合成

味噌と比べて発酵食品である醸造味噌は旨みが深く、体が何の抵抗もなく受け

入れてくれる美味しさがある。

全国2百数十名のお客様(定期購入)の支持率98%がそれを物語っている。

梅雨明けと同時に、太陽が照りつけ、今年はとりわけ暑い夏がやってくる。

 

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              お米に麹の花が咲いた