農園日誌Ⅲーむかし野菜の四季

2020.4.22(水曜日)晴れ、最高温度17度、最低温度9度

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             由布市庄内の小麦畑にて、

除草剤を使わないため、畝間は大きく空けて、雑草に覆われるように麦が育っている

出穂寸前です。

 

2020.4.9 俵万智さんがやってきた その三日目

今日は最終日、連日の取材にいささか気疲れしているが、俵さんも含めて取材

スタッフ達がこの番組は良い番組ですと声を揃えて語っていた。彼らの熱意に

乗せられていつも以上に熱く語っている自分がいた。霧島酒造の試み(地域伝統

の技を伝える)に感謝している。
朝から、剪定枝の破砕作業・葉っぱと小枝の選別作業・草木堆肥作りなど、

農園の日常の撮影を行った。

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取材スタッフからの質問攻めとなり、微生物・放線菌の働きとは?草木堆肥と

ミネラル分の関係は?何故草木灰を使うのか?土作りの団粒構造とは?野菜の

美味しさと栄養価の関係は?完熟野菜の仕組みとは?などなど、さながら理科

授業の屋外研修の様相を呈してきた。

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そもそもが草木堆肥を使った土作りやその野菜の特性などを語り始めると、

日本の農業の歴史から自然循環の理・微生物や放線菌の果たす役割・農産物の

栄養価とは何か・野菜の成長とその生理の仕組みなどこれだけで延々と10時間

ほどを語らなければならない。
さらには、むかし野菜の加工品のこと、お客様とのコミュニケーション方法の

こと、むかし農法の伝承や後継者育成のことなども織り込まなければならない。
4回に分けて放映するとは言え、わずか2分×4回で語ることなど到底できる訳け

ない。
FM放送の方は、15分×4回となり、俵さんとの対談と言う事であり、どのよう

になるのか。
語るほうも、取材・編集するほうも真剣勝負とならざるを得ない。

ようやくお昼のランチタイムとなり、焼き野菜・だんご汁・麦御飯と漬物・野菜

コロッケ・野菜饅頭などなど、俵さんや取材スタッフのお腹に次々と詰め込まれ

ていく。

こちらは、疲れて食べる気力も無くなっていた。

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午後は撮り残しの撮影や味噌作りのシーン、俵さんとの対談、むかし野菜の邑

ファミリーの集合写真、出穂した麦畑を疾走する子供たちのシーン、俵さんの

締めの言葉に思わず涙しているうちの奥さんなど、ようやく解放されたのが、

午後6時を回っていた。
残念なのは、俵さんの締めの言葉を聞き漏らしたことであり、放映の日まで待た

ねばならない。
彼女に聞くと、「佐藤さんから私は語らされていた」とおっしゃって頂いたこと

がせめてもの救い。
今まで多くの取材に応じてきましたが、これほど疲れたのは初めてで、それだけ

中身の濃い取材であり、撮影であった。
最後は、スタッフ全員で野菜の収穫を行い、袋一杯に詰め込んだ野菜達を抱えて

帰っていった。

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