農園日誌Ⅲーむかし野菜の四季

2020.4.8(水曜日)晴れ、最高温度18度、最低温度7度

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               インゲン豆の発芽の瞬間

 

新しい命が生まれる。いつもながら、この産みの苦しみを経て、生命が誕生する瞬間は愛おしく、そして神々しい。

思わず頑張れと声を掛けてやりたい衝動に駆られる。

よく見ると、雑草も芽吹いている。これも命なのですが、農家にとっては厄介者。

除草の手間が掛かる。自然の生存競争は、厳しい淘汰の中にありますね。

さらによく観察すると、畑の表面に小さな土塊が見えます。これが団粒構造に進化した

最高の土となります。

この団粒の中に水・空気・栄養分が綴じ込まれ、生命の営みには最高の条件を生んでくれます。この畑は草木堆肥歴18年目の圃場です。深さ50~60㎝まで、団粒化が進んでおります。この土によって美味しい野菜ができるのです。

 

2020.4.7 俵万智さんがやってきた。その一日目

テレビ西日本FM福岡の両ディレクターが総勢9名で、詩人の俵万智さんを連れて、当農園を訪れてきた。霧島酒造の「匠の会」のメンバーにご指名頂いているためです。
6月に4週連続してテレビ放映及びラジオ放送されるとのこと。そのため、取材期間は3日間と長い。
御担当者達は仕事とは言え、ご苦労なことです。
農園も取材のためだけに3日間を棒に振ることはできない。農園の日常をありのままにお伝え頂くことにし、畑作り・夏野菜の定植作業・収穫発送作業・味噌作り・漬物の仕作業に、俵さんも参加して、昼食は農園ランチをスタッフ達と一緒に摂って頂く。
唯、取材スタッフを含めると20人近くの食事となり、女性陣には迷惑を掛けることになる。

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ハンサムレッドと言うレタスです。まるでお花畑にいるようです。野菜の造形美も農業の一つの楽しみなのです。

 

初日の午前中から、朝からトマト・ピーマン・万願寺トウガラシ・パプリカの夏野菜の植え込み、牛蒡の種蒔き、玉葱の収穫作業をこなし、午後4時頃、俵さんの農園散策となった。
その夜は、当農園の野菜が主力となっている大分市の「然」と言う自然食レストランで、皆さん、会食をしていただいた。
後に感想をお聞きしたところ、むかし野菜のフルコースに感動していただき、「今まで食べてきた野菜は一体何だったのだろう」とのこと。
シェフのお話をお聞きしましたか?と質問したところ、「この野菜は何も手を加えないことです」と一言言われましたと。相変わらず無口の料理人です。
私はこのようにスタッフの方々にお伝えしました。「通常、料理の味付けや手を加えることが自分の腕だと思い込んでおられる料理人が多い中、彼は、野菜の素材の味香りや食感を如何に活かしていくかと言う事を知っている数少ない料理人なのです。野菜の熱の加え方、切り方など彼独自の手を加えており、その微妙な手の加え方が一流の証なのです」と・・・皆さん、静かに納得の表情を浮かべていた。

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               農園直売所にて、

万智さんです。初日はいささかお疲れ気味で、前日夜中まで取材番組の、収録があり

きつそうでした。これから三日間お付き合いが始まります。

彼女の素が出てきた時に、どのような反応が出るか、それも一つの楽しみです。