農園日誌ー一年間ありがとうございました

26.12.26(金曜日)曇り、時折晴間、最高温度8度、最低温度1度
 
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         ピンと張り詰めたような、透明感溢れる冬の農園風景
 
今年は例年になく多いトンネル、一体何基あるのだろう。2~6番の畑には皆、トンネルが張られている。
困ったことに、一々剥ぐってみないとどれだけ成長しているものやら、どのような傷みが来ているのか?分らない。同じ野菜でも約6段階の時差植えをしているため、
どれだけ成長しているのか?どのように管理していいのか?その都度、剥ぐっては
考え、対応して回る。冬は畑の巡回が忙しくなる。
今日なども暖かくなるとの天気予報に小学生から中学生くらいに育った根菜系の
野菜の畝を、一旦は剥ぐってみたものの、思いのほか、寒く、夜、帰りがけには、
閉める作業を行う。閉めながら、ビニールトンネルはパリパリッと氷が弾ける音が
聞こえるくらいに農園は冷え込んでいた。
 
畑は、この時季、ほとんど毎朝氷点下近くに冷え込む。時にはマイナス3~4度にも
なる。トンネルを張っていても、中の野菜は白い結晶(氷の粒)に覆われる。
野菜は所謂、霜焼け状態と成る。凍っては解凍し、凍っては再生するの繰り返し。
古くなった(成長が止まった)外周の葉っぱや茎などはとろとろに溶けて死んでいく
その繰り返しに耐えられない野菜は凍死してしまうことになる。
生きている野菜でも苦難に耐えてはいるが、霜焼けの痕が残る。
 
この過酷な自然の洗礼に生き残っていくには容易ではなく、野菜の生きようとする生命の営みは本当に凄いというしかない。人間も見習いたいものだ。
 
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2014年2.17
 
赤蕪セットを出荷
 
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2014年3.10
ほうれん草を出荷
 
 
 
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梨園は満開
 
 
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2014年5.17
とても甘いスナップエンドウ出荷
 
 
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2014年6.15
農園の貴婦人トレビス(チコリ)の出荷
 
 
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2014年7.23
甘酸っぱい瑞栄トマトを出荷
 
 
 
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2014年9.6
幻の金時生姜を出荷
 
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2014年10.23
かわいいセニョリータ(ミニパプリカ)の出荷
 
 
一年間、むかし野菜を我慢強くとり続けて頂き、本当にありがとうございました。
時にはほっぺたの落ちるほど美味しい野菜であったり、時には傷んで食べ難い
野菜があったり、3・4カ月間、ピーマンが続いたり、いくら自然の贈り物だと言っても
随分と我慢して頂いた方々も多かったのではないでしょうか?
失礼のあった方、ご不満をお持ちの方、それでもむかし野菜を愛しんで頂き、ありがたい気持ちで一杯です。
それでも、農園主としては、何時野菜が途切れるだろうか?の心配はあっても、
野菜が余って困るといった思いは今年はしませんでした。
一年間を振り返ってみて、毎季、万年野菜欠乏症で、こんな見てくれの悪い野菜でも待っていてくださるお客様のために、何とか繋げていけたことを誇りに思い、
自然の神様に感謝しております。と同時にこれも同じ価値観を持ち、むかし野菜の邑をご支援いただいた皆様のお陰と感謝しております。
 
本日が事実上の仕事収めになり、若いスタッフ達とお肉を食べに言ってきました。
これ以上入らないというほどに、食べたと思います。
帰宅して、一枚のFAXが入りました。
 
「今年もお世話になりました。いつも美味しい野菜ありがとうございます。」
「お客様達もすごく喜ばれていて僕達も幸せな気分になります」
「来年もよろしくお願い致します」
 
ジョルジュマルソー ○○より、
 
彼は、マルソーのオーナーシェフが一人前になるべく育てている若手です。
マルソーの一番シェフであり、九州一周の七つ星の二番シェフでもあります。
 
多くのお客様からのメールに「むかし野菜に出会えて幸せでした」との趣旨の
お便りが寄せられました。
報われる瞬間です。こちらこそ、幸せな気分にさせて頂き有難うございました。
 
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来年もこの試みに拘わって頂いている皆様方に何か良いことがありますように!
 
来年は今まで果たせなかった穀類(自然農)生産と製粉・加工品への本格的な
取組を始めようとしております。
2~3年で軌道に乗せようと考えております。
常にあくなきチャレンジャーとして、試みるという精神だけは失わないように精進していきます。
来年も皆様に幸あれと祈っております。
 
                                       農園主より、
 
                                             敬具、